緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

おひなまつりお茶会

2012年03月01日 16時57分16秒 | 心を育てる・感性をゆたかに

平成24年3月1日(木)朝からずーっと雨天。一日中が本降りです。

明後日は桃の節句。ですが、また寒さがぶり返してきています。

三寒四温の時期です。

啓蟄が近いので、きっと一雨毎にあたたかい春が近づいてきています。

 

晩秋に年長さんが植えつけたチューリップの球根も

2月下旬から2㎝位芽を伸ばして、

遅かった梅の花も、やっとかたい蕾がふくらんできました。

 

遠賀川の川土手は、菜の花がチラホラ開花し、

黄色い絨毯がうっすらと広がってきました。

 

朝方は肌寒い日でしたが、

園の和室は、早朝からお茶席用の炭を炉におこして、

お香を燻らせて、馥郁とした雅な雰囲気に包まれました。

 

例年のとおりに桃の花と菜の花を花瓶に活けて飾り、和室のしつらえを整え、

毎年迎える健康と長寿を祈る雛祭りのお茶会を、今年も致しました。

 

和服に着替え いつもとは違ったおしとやかな先生方のお点前により、

日頃は活発な男の子も神妙な面持ちで、

伝統の和の風情『わび・さび』の世界にひたり、心ゆたかな時間が流れました。

                    

理事長先生が、7席の茶席の席主を勤め、

子どもの年齢に応じて、心に響く色々なお話をしました。

           『ひなまつり』のはじまりは?

           『ながしびな』のはなし…

           『お茶』の効用

           『炭』の話も…

 

     そして、『うれしいひなまつり』を歌いました。

        

            うれしいひな祭り

                   作詞:サトウハチロー

                   作曲:河村光陽

         あかりを つけましょ ぼんぼりに

          おはなを あげましょ もものはな

          五人ばやしの ふえ たいこ 

          きょうは、たのしい ひなまつり

 

          お内裏様と お雛様 

          ふーたり ならんで すましがお

          およめに いらした 姉さまに 

          よく似た 官女の白い顔

 

          きんの びょうぶに うつる ひを

          かすかに ゆする はるの かぜ

          すこし 白酒 めされたか 

          あかい おかおの 右大臣 

 

          着物を きがえて 帯しめて

          きょうは わたしも はれすがた

          はるの やよいの このよきひ

          なにより うれしい ひなまつり

       

           

 席入りの、おの演奏『さくら』は、主任仰木ミヤコ先生でした。

裏方の水屋の点てだしのお手伝いをくださった先生方、

http://verdure.tyanoyu.net/mizuya.html

お運び担当もご苦労様でした。

お菓子の準備や裏方の采配をしてくださった

ベテランの金子正一先生にも大変お世話になりました。

岡部キヨ子先生も山本かよみ先生も金子弘子先生も和服姿で

お点前くださりありがとうございました。

様々な体験を通じて、こどもたちは

大きく飛躍するターニングポイントを迎えます。

情操をゆたかに、感性を高めるためには、

心にひびく環境に浸るのも非常に大事なことです。

 

今、園の玄関ホールには、美しい『さげもん』や『てまり』がたくさん飾ってあります。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%95%E3%81%92%E3%82%82%E3%82%93

この『さげもん』は、いつも慰問や仲良し交流会に年長組がおじゃましている

倫尚会特別養護老人ホーム 『ウェル馬場山』の

http://www.rinsyoukai.or.jp/

デイサービスの高齢者の方々が、丁寧に型紙をあてて、

ちり緬の布を切り取り、一針ひとはり おばあさんたちが心を込めて縫い合わせて

そこへ おじいさんたちが綿をきっちり詰めて、まりの形に、また

接ぎ合せて 手作りしてくださり プレゼントしていただいたものです。

 また、柳川にお出かけした方から寄贈の 美しい刺繍の鞠も

玄関ホールの七段飾りのひな壇の横に飾ってあります。

手作りのあたたかい真心の込められた素晴らしい作品の数々です。

                

日本の伝統の技の中に、

多くの方々の 子どもたちの成長や長命を心から祈る

そのあたたかい気持ちが伝わってまいります。

どうぞ、園へお越しの節は、お雛様をご覧になり、

その周辺に飾ってある『さげもん』や『刺繍手まり』もゆっくりご覧ください。

一つひとつ色合いや柄が違い、味わいがあり、心ゆたかになります。

 

「わざわざ柳川に行かなくても幼稚園で幽玄夢幻の雅な雰囲気が味わえる」

と、保護者の方々や、近隣地域の方々もおっしゃって

しばし 親子で足を止めて 眺めて、会話を楽しんでくださっています。

                     

最近は、輸入住宅や洋風のモダンなつくりのお宅が増えてきて

全室フローリング、つまり、和室が全然無いお宅もあるようですが、

時々は の上で、正座して 心を落ち着ける体験も

日本人なら、ぜひとも必要ではないでしょうか?

 

ちゃぶ台について、正座してお食事するお宅も 殆どなくなり、

テーブルで椅子に座るという家庭ばかりになってきました。

畳の上で座って、かしこまって飲食をする経験も 殆ど無くなったようです。

その時の作法が伝承されない時代になってまいりました。

座り方やお箸の使い方、お茶碗の持ち方、全て昔は 家庭で

繰り返し注意され、子どもたちは食事の時間には、かしこまって

静かにお行儀よく空腹を満たし、厳粛な気分でお茶やごはんを口にしました。

 

ウロウロしながら立ち飲みや立ち食いは、決して許されませんでした。

特に女の子は、

「氏より育ち。はしたないことをするとお里がしれる。」

などと言われ 

女の子はどんな方とご縁があって結婚するかわからないから

どんな家風のところにお嫁入りしても恥をかかないですむように…

とか、幼少時から気立てよく、感謝の気持ちを表す女性になるようにと、

立ち居振る舞いやお行儀面は、両親だけでなく祖父母からも悉く厳しく躾られました。

たとえば…

「お辞儀は座ってなさい。立ったままでご挨拶とは、なんて行儀の悪い子だ!」

などと言われ、夕方、埃を掃き清めた玄関では、

「お父様、おかえりなさい!お疲れ様でした。」と

母親と共に、子どもたちは走り出て、

三つ指ついてお辞儀し一家の大黒柱のお父さんを出迎えたものです。

 

だが、最近の玄関は、スライド式の戸ではなく

ドアー式の玄関が増えましたから、

戸の開け方も閉め方も以前の方法とは異なって、

中にはバリアフリーで段差も無いような玄関も登場して、

上がり框なども無く、随分ライフスタイルが変わりました。

 

でも、日本人は、宇宙飛行士の山崎直子さんもおっしゃっていましたが

国際化の時代だからこそ、より一層日常生活でも和の心を忘れずに

やはり、四季折々の季節感のある伝統行事を大事にして、

肌で感じる感性をゆたかに育てていきたいものです。

 

それぞれのご家庭でも、子どもたちの健康と長命を願い

『おひなまつり』を伝統にのっとりお祝いしてみませんか?

子どもたちの心をゆたかに育てる『情操教育』に

もっともっと関心をはらい、感性を高める工夫をしてみましょう。

 

この乳幼児の時期には、特に感性をつかさどる右脳に良い刺激を与え

ご家庭でも『右脳の配線工事』にも力を入れていただきたいものです。

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