平成22年2月17日(水)のち
バンクーバーでは今日は、「カーリング」がありました。
「カーリング」は、真剣そのものの眼差しで、
まるでお掃除してるような動作が、ユーモラスでもあります。
4人ずつ2チームで行われ目標とする円をめがけて
各チームが交互に8回ずつ石を氷上に滑らせ、
石を円の中心により近づけたチームが得点を得る。
これを10回繰り返し、総得点で勝敗を競う。高度な戦略が必要とされ、
その理詰めの試合展開から「氷上のチェス」とも呼ばれます。
スコットランド、グラスゴー近郊のレンフルシャー発祥とされ、
当時は平らな川石を氷の上に滑らせていたらしく、氷上で石を使う
カーリングの元となったゲームの記録は、1541年2月にさかのぼる。
「カーリング」という名称の起源は定かでないが、
1630年のスコットランドの印刷物中にこの名称の使用が確認されている。
スコットランドでは16世紀から19世紀にかけて戸外でのカーリングが
盛んに行われていたが、現在のルールは主にカナダで確立したもので、
1807年には「王立カーリングクラブ」が設立されている。
1832年にはアメリカ合衆国にカーリングクラブが誕生し、
19世紀の終わりまでにはスイスとスウェーデンへと広まった。
1998年の長野オリンピック以降冬季オリンピックの正式種目として採用され、
現在ではヨーロッパ全域をはじめ、
日本、オーストラリア、ニュージーランド、中国、韓国などで行われている。
トリノ五輪では、女子日本代表「チーム青森」が健闘。
最終順位は7位で、メダル獲得には至らなかったが、
その姿は日本の視聴者に大きな反響を巻き起こした.
ハウス:ストーンを投げ入れる同心円。半径は外から1.83m、1.22m、0.61m、0.15m。
ストーン:1個約20kgの円盤型の石に取っ手をつけたもの。 1チームが8個を使用し、カーリング競技を行うためには16個必要となる。取っ手部分の色は赤、黄など。花崗岩製で、中でも高密度で強度と滑りやすさに優れたスコットランドのアルサクレッグ島特産の石が使われている。そのため1個10万円以上(1セット160万円)する高価な物だが、100年以上使用できると言われている。
ブラシ:滑っていくストーンの方向や速度を調整するために氷面を掃く(スウィープする)デッキブラシ状の道具。
ブルーム:滑っていくストーンの方向や速度を調整するために氷面を掃くホウキ状の道具。
- カーリングシューズ: カーリング専用の靴。右投げの場合、左のソール(靴底)は滑りやすくするためテフロン加工されている。右側のソールは滑りにくくできている。スイープ時は左側にアンチスライダー(グリッパー)という滑り止めを装着する。専用シューズが無い場合、通常の靴にスライダーという滑りを良くするカバーを装着することでプレーできる。
- ルールとチーム構成
1チームは4人または5人だが、試合に出られるのは4人まで(3人以下でもショットを分担してゲームを行うことが可能)、補欠は必ず1人(複数いてはいけない)。
カーリングにおいて、ゲーム中の1回の攻守はエンド(end)と呼ばれる。試合は8エンドか10エンドで行われ、またこの他に各チームに持ち時間が与えられる。
冬季オリンピックなど公式な試合では10エンド、持ち時間73分で行われ、1分間のタイムアウトを2度とることができる。また、第5エンドが終了すると休憩となる。持ち時間がなくなった場合、ゲームが終了していないチームはその試合を没収される。
なお、試合途中で自チームの勝ちが望めないと判断した場合、ギブアップすることができる(スキップが相手に握手を求めることで表明する)。野球などでいうコールドゲームのルールはないが、明らかに勝つ可能性がないにもかかわらず、試合を続行するのは好ましくないとされる。
第1エンドの先攻、後攻はサードの者がジャンケンかコイントスで決定する。勝った方はストーンの色か最初のエンドの後攻をとることができる。
第2エンド以降は前のエンドで得点を取ったほうが先攻となる。ブランクエンド(得点なし)だった場合は、前のエンドと同じになる。
各エンドではリード・セカンド・サード・スキップの順に、1人2投ずつ各チームが交互に1投し、ハウス(円)をめがけてストーンを氷上に滑らせる(これを「投げる」という)。ストーンの位置の指示はスキップまたはスキップの代理が行う(試合中はスキップしかハウスの中に入ることは出来ない)。
また、決められた区間にストーンをとめなければそのストーンは外される。ストーンはホッグラインを超えなければならず、サイドラインに当たってもいけない。どちらの場合もストーンは外される。
ストーンの距離を伸ばしたり、方向を微調整するため、自チームのストーンの進行方向の氷をブラシで掃く(スウィーピング)。
また、スキップ(代理も含む)は相手チームのストーンをスウィーピングできるが、ティーライン(ハウスの中心を通る横のライン)より後ろしかスウィーピングできない(ストーンがティーラインを超える前でもスウィーピングは開始出来る)。
相手チームのストーンに自チームのストーンをあてて、ハウスからはじき出しても良い(テイクアウトと呼ばれる)。ただし、各チームのリードが2投ずつ投げ終わるまではフリーガードゾーン(ホッグラインからティーラインの間で、ハウスを除いた部分)にあるストーンをプレイエリアから出してはいけない(フリーガードゾーンルール)。相手チームのストーンをずらすことは可能だが、もしテイクアウトしてしまうと反則になり、相手ストーンは元の場所に戻される。
エンド終了時にハウス(1.83mの円)内にあるそれぞれのチームのストーンの中で、相手チームの全てのストーンよりも内側にある(ティーに近い)ストーンの数がそのチームの得点となる。
この際、ハウスの外側にあるストーンは全く考慮されない。つまり、ティーに最も近いストーンのチームにのみ得点があることになる。そのため、当該エンドの負けチームの得点は常に0点である。エンドの最大得点差は8点、最小得点差は0点である。1エンドに満点の8点を獲得したチームは8-enderと呼ばれる。
通常は両チームが確認して勝ち負けを決定するが、どちらのストーンがより中心に近いか判断しがたい場合は、メジャーが行われる。メジャーは、専用の器具を使って中心からストーンの内側までの距離を測定する。
第5エンドが終了すると7分間のハーフタイムとなり、選手たちは自分たちが試合しているカーリングシート(レーンとも言われる)の近くで後半の作戦を練ったり、糖分を含む食べ物や飲み物を摂取し体力を回復する。
カーリングの試合は2時間30分前後の長丁場であり、集中力と体力を激しく消耗するためである。なお、試合中でコーチとの話し合いが認められるのは2度のタイムアウトを除きこの時間のみである(長野オリンピック開催前まではタイムアウト時もコーチとの話し合いは認められていなかった)。
カーリングというスポーツは、スポーツマンシップを重んじる競技であるため、例えば相手チームの失策を喜んだり、そのような態度を示すことは、慎むべき行為として忌避される。
途中のエンドの終了時に自チームに勝ち目がないと判断したとき、潔く自ら負けを認め、それを相手に握手を求める形で示すという習慣もフェアプレーの表れの1つである。自分がファウル(ルール違反)をした時、それを自己申告するくらいのプレイ態度が期待される。
また、ゴルフと同様に、カーリングは元来基本的には審判員が存在しないセルフジャッジ(試合中のその場の両チームの競技者自身が判定する)の競技であることからも、無用のトラブルを避けるためにも、フェアプレーはカーリングに欠かせない。
以上は、世界カーリング連盟の“The spirit of curling”(和訳「カーリング精神」)にも表されている。
トリノの経験を生かし好発進し、成長遂げた新生 チーム青森!
カナダでは国民的スポーツのカーリング。
初戦の相手は世界ランク6位の米国。
計測器による判定で日本の得点が告げられた。
トリノもチーム青森で臨み、日本中を大いに盛り上げた末に7位。
17日(日本時間18日)の第2戦は地元カナダが相手。