平成21年10月9日(金)
台風の後には、
爽やかな風が吹き抜ける秋らしいお天気になりました。
午前中は、園庭の『田んぼ』は、
実って来た稲の収穫の時期を迎えました。
垂り穂(たりほ)を詠んだ次の句は有名です。
実るほど頭を垂れる稲穂かな
慣れない手つきでしたが、担任の先生に手を添えて貰って
力をいれて刈り取りました。
最近では稲刈りも機械を導入して小人数でおこなうのが 当たり前になってきましたが、昔ながらの稲刈りは 家族総出で、数日がかりの作業でした。 人数がたりなければ親戚や近所の人たちに手伝ってもらって おこなわれました。 むかしは農家が多かったので、稲刈りの時期になると 小学校がお休みになりました。 子供の手を借りるほど忙しかったので、小さい子供は田んぼへ お茶やお昼ご飯を運んだり、落ち穂拾いをして手伝いました。 でも、農家が少なくなった今ではこのお休みはなくなりました。 夏になると、子供たちは害虫駆除もし 稲が中くらいに伸びた夜、子供たちが集まって、 田んぼのすみでムギワラ(麦の柄)に火をつけます。 そうすると虫たちが火に飛びこんで燃えてしまうのです。 夏の夜の子供たちの行事で、 ひと夏に2回行われ害虫駆除が終わると、 子供たちは蛍を捕まえたり、 近くの神社や墓地で肝だめしをしたりして遊びました。 |
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昔は、稲刈りが終わった田では タニシの一種であるツボを採りました。 ツボは蜂の子とならんで二大珍味とされ、味噌汁にして食べます。 農薬が広く使われていた頃はツボもいなくなりましたが、 有機栽培の田んぼでは最近また採ることができます。 |
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稲を刈るときの注意点 |
刈り取った稲は進行方向の左脇に置きます。 |
1、刈るときの稲の持ち方 | |
下のイラストで、稲の持ち方は左のように持つ。 右のようではひじが上がってしまって手元が見えにくいので危ない。 親指を切ってしまうこともある。 |
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2、稲の束ね方 |
3株くらいの稲を一つに束ねます。 束ねた稲を藁(ワラ)でくるりと巻きます。
よったワラを輪の中へ通してできあがり。 |
3、稲の干し方 | |
最後に、束ねた稲を乾燥させます。 稲の干し方は地方によって様々ですが、 稲干し具を作ります。
この竹竿の上に刈り取って束ねた稲をかけていきます。 |
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稲束を半分に分けてかけた後、前の稲束ときっちり重ねて安定させます。 | |
稲を数週間干した後、脱穀(だっこく)して、玄米にします。 玄米とは、モミからをとっただけで精米していないお米のことです。 |
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落としたモミガラをトウミ(唐箕)に入れてわらくずやちりを取り除きます。
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まだ穂についているモミガラをとるためにたたき棒で叩いて、それをフルイにかけます。一粒もお米を無駄にはしません。 残った藁(わら)は藁細工用にとっておきます。わらはお米をとったあとの茎の部分で、昔の人はわらでワラジや米俵などを作りました。稲は無駄なく全てが使われます。 昔の人の知恵ですね。 |
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全員、真剣なまなこで、手元を見ながら
稲刈りに集中して頑張りました。
その刈り取った稲は、先生達が、竹でこさえたはざに架けて、
今、園庭に天日干しにしています。
よく乾いてきたら、来月脱穀します。
その後、試食の予定です。
子ども達はとても、楽しみにしています。
おしらせ
13日(火)~26日(火)は、
短大生が2人教育実習に来ます。
年中組を中心に実習いたします。
幼稚園教諭免許の取得のために勉強中です。
どうぞご理解、ご協力くださり、もし2人を見かけたときには
あたたかい励ましの言葉かけをお願いいたします。