平安時代好きブロガー なぎ です。
7月7日は 七夕 ですね!
七夕の起こりは
- 牽牛星[彦星」と織女星[織姫]が年に一度、天の川を渡って逢瀬を楽しむという伝説[二星会合(にせいかいごう)]
- 織女星に機織(はたおり)や手芸上達を願う行事[乞巧奠(きっこうてん・きこうでん)]
\ 1 と 2 が合体 !!! /
どちらも中国由来の伝説や行事なのだそうです。
2022年の風俗博物館の展示では、
二星会合(にせいかいごう)と乞巧奠(きっこうてん・きこうでん)を主とした七夕の夜を、紫の上の生前の姿(幼い頃)と光源氏として具現化されており、 光源氏の前にある机の上には、梶の葉・硯・筆が置いてあります。
具現化された紫の上と光源氏のポーズや配置は、『扇面古写経絵』のうちのひとつをモデルにされているのだそう。
机の上にある梶(かじ)の葉と硯と筆。
梶の葉に和歌を書きます。
レジュメより
❝梶は古来より神に捧げる神聖な木とされていました。梶の葉は天の川を渡る船の舵(かじ)になぞらえ乞巧奠には欠かせない植物とされました。七夕では梶の葉に和歌をしたためて祭壇に供え、詩歌や手芸の上達を祈ったといいます。その名残は現在、短冊に願い事を書くという形で受け継がれています❞
梶の葉は、カジノキ(梶の木)の葉のこと。
クワ科の落葉高木でコウゾ(楮)の仲間。
大きな葉で表面はざらつき、裏面には毛が密生しているのだとか。
そのため墨の乗りが良いようです。
祭壇には、糸や針、蓮の香花、琴(筝または和琴、琵琶)、
茄子、桃、大豆、干鯛
酒盃
熟瓜、梨、大角豆(ささげ)、薄鮑 などが供えられました。
『源氏物語』「幻」では、
紫の上を亡くした光源氏が過ごす七月七日にも触れられています。
光源氏は管弦の遊びなどもせず、何もせずに一日中物思いに耽って過ごし、牽牛星[彦星]や織女星[織姫]の逢瀬を見る人もいません…。
在りし日の幼い紫の上
哀しいですね…。
(*´ω`)oO(お気づきだろうか。光源氏が座っている畳の縁(へり)と紫の上が座っている畳の縁とでは違っていることを…。光源氏の畳は繧繝縁。紫の上の畳は高麗縁。こういう細かいところにも身分の差を表して展示されるのですね。)
この記事の掲載写真は風俗博物館の展示[2022年 5月撮影] の様子です。
五節句のルーツをたどる・平安時代の年中行事
七月七日 七夕の節句 ~七夕のルーツ・乞巧奠~(『源氏物語』「幻」より)
風俗博物館
京都市下京区堀川通新花屋町下る(井筒左女牛ビル5階)