晴れのち平安

源氏物語を中心に平安な日々♪
※文章や写真の無断転載は禁止!

【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影 女房の日常・平安の遊びと菖蒲枕

2015年07月19日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

平安朝の年中行事 十五日粥 に引き続き、
2008年5月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

女房の局(つぼね)では
「~女房の日常・平安の遊びと菖蒲枕~」
展示されていました。


 平安の遊び~囲碁・双六・偏つぎ~



≪碁(ご)≫
上代に中国から伝来した遊戯で、囲碁と言うように相対す二人が
碁盤の升目に交互に白黒の碁石を置いて地を囲み、地を広く占めた
方を勝ちとする盤上競技。





≪双六(すごろく)≫
囲碁と同様、上代に中国から伝来した遊戯で、二人が相対し、
それぞれ十二枠の陣を示した双六盤を用い、盤の上に白黒の
石(駒)を並べて、相対する二人が交互に二個の「賽(さい)」
を「筒(どう)」に入れて振り出し、目の数だけ石を進めて、
先に全部の石を敵陣に送り終えた方を勝ちとする盤上遊戯。





≪偏つぎ≫
主として女性や幼少の者たちが、漢字の知識を競い合った遊戯で、
その遊戯方法は諸説あるが、漢字の旁(つくり)に偏(へん)を
つけて文字を完成させる、あるいは旁に偏を付けて読みを答え
させるなどがあった。





 平安時代の愛玩動物・猫



平安時代の猫は中国から輸入された、舶来の「唐猫(からねこ)」で、
宮中や上流社会で飼育された高級な愛玩動物であり、現在のような
野良猫は見られず、多くは綱を付けて家の中で飼われていた。

この時代の猫の鳴き声は「ねうねう」と記されている。





 菖蒲枕で休む女房





五月五日の端午節句を前に、四日の夜、菖蒲(しょうぶ)を
枕の下に敷いたり、菖蒲を編んで作った枕で眠ることで邪気が
払われるという風習があった。




オリーブ色文字は博物館レジュメからの引用です。





 平安朝の年中行事 五月の節 端午節句 へ続きます。




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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影 平安朝の年中行事 十五日粥

2015年07月18日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

平安朝の新春行事 臨時客 に引き続き、
2008年5月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

東の対 東廂と北廂において
『枕草子』より
「平安朝の年中行事 十五日粥<七種粥>」
の場面が展示されていました。



<博物館レジュメより>
十五日粥(じゅうごにちがゆ)とは、一年中の邪気を祓う為に
正月十五日の朝食べる粥のことで、米の他、粟(あわ)・黍(きび)
・稗子(ひえ)・篁子(みの)・胡麻(ごま)・小豆(あずき)の
七種類の穀類を使った粥なので「七種粥(ななくさがゆ」とも
呼ばれる。


※正月七日に行う「七草粥」とは異なる行事です。

また、この十五日粥の歳時には「粥杖(かゆづえ)」の行事が
宮廷女房の間で流行し、『枕草子』には「十五日節供まいりすえ、
粥の木ひきかくして・・・」とあり、邪気払いの十五日粥を作る
ために、神聖な火を起こした薪の燃え残りの木を削って作った
「粥杖」で子どもがいない女性の尻をたたくと子宝に恵まれる、
あるいは男性の尻をたたけばその人の子を宿すなどといって、
粥杖をもってお互いに隙を狙って打ち合って戯れている様子が
記されている。




婿君と姫君。

早朝、新しく姫君の元に通うようになった婿君に十五日粥の
祝い膳をさしあげ、宮中に参内する時間が近づき別れを惜しむ
二人の背後で、二人の子宝を願い、粥杖を描くし持った女房が
姫君の隙を狙って奥の方からじっと見守っている姿を展示。




姫君の背後には粥杖を持ち、
隙をねらっている女房の姿があります。





粥杖を手にしている女房。





襖の向こうでは、婿君の参内装束<束帯>の用意が
あわただしく進められて
”いました。


冠(かんむり)を運ぶ女房。






参内の準備をする女房たち。



粥杖を手にした女房たち。






女房の局~女房の日常・平安の遊びと菖蒲枕~ へ続きます。






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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影  平安朝の新春行事 臨時客

2015年07月18日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

舟楽 その2 に引き続き、
2008年5月に風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

東の対において
『源氏物語』<初音>より
「平安朝の新春行事 臨時客」
の場面が展示されていました。



源氏36歳の正月二日、六條院にて上達部(かんだちめ)や
親王たちを招いて「臨時客(りんじきゃく)」が行われました。

招待することなく不意に来た客を饗応するので、
「臨時客」の名
”があります。

六條院への臨時客には、上達部や親王が残らず参上し、
盛大な饗応(きょうおう)がされ、管弦の遊びがあり、
引出物や禄(ろく)の品にはこの上なくすばらしい
ものが用意
”されました。

年若い上達部の中には、玉鬘に対してひそかに思いを寄せて、
やたらと緊張している者もありました。





源氏
濃紫文官束帯姿(太政大臣・一位)

元・頭中将
薄紫文官束帯姿(内大臣・二位)

髭黒
薄紫武官束帯姿(右大将・三位)

蛍兵部卿宮
濃緋文官束帯姿(兵部卿・四位)

柏木
薄緋武官束帯姿(左少将・五位)

夕霧
濃緋武官束帯姿(左中将・四位)




横から見た様子。



手前から
夕霧・柏木・蛍兵部卿宮。


文官は腋(わき)を縫ってある縫腋袍(ほうえきのほう)を着用し、
武官は腋を縫っていない闕腋袍(けってきのほう)を着用することで、
同じ位の中でも文官と武官の区別が一目でわかるようにされて
”いました。






禄(ろく)の指示をする紫の上。(写真中央)
全体の様子。



禄をいただく公卿。


禄の用意をする女房


禄をいただく殿上人


紫の上
小袿姿・・・高貴な女君の褻(け)の装束で、略礼装にあたる。





 平安朝の年中行事 十五日粥<七種粥> へ続きます。





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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影 舟楽 その2

2015年07月17日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

舟楽 その1 に引き続き、
2008年5月に撮影した風俗博物館の展示の様子です。



次に寝殿から舟楽を眺める人々を見ていきたいと思います。


源氏(太政大臣)たち。


源氏(太政大臣)
南廂に座しています。直衣出衣姿。



内大臣(元・頭中将)
南廂に座しています。



写真左側:髭黒
写真右側:蛍兵部卿宮 

髭黒は南廂、蛍宮は簀子に座しています。






紫の上と明石の姫君は母屋に座しています。



写真左側:紫の上  ・・・袿姿
写真右側:明石の姫君・・細長姿



写真左側:夕霧
写真右側:柏木

簀子に座しています。




源氏たちと舟楽の様子。



全体の様子。





 平安朝の新春行事 臨時客 へ続きます。




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【京都・風俗博物館~よみがえる源氏物語の世界~】 2008年5月撮影 舟楽 その1

2015年07月17日 | 京都・風俗博物館
 京都市下京区にある風俗博物館のこと。

2008年5月に
風俗博物館を訪ねて撮影した展示の様子です。

寝殿において
『源氏物語』<胡蝶>より
「舟楽(ふながく)」の場面が展示されていました。



<博物館レジュメより>
源氏36歳の旧暦3月20日の晩春、昨年の8月に完成した
六條院の紫の上(28歳)が住まう東南の町の「春の御殿」に
おいて、新造した龍頭鷁首(りゅうとうげきす)の潜水式があり
雅楽寮の楽人を召して舟楽が催された。
この舟楽には親王・上達部など大勢が参加し、参集した人々の
中には、夏の御殿に住む玉鬘に思いをよせる柏木や蛍兵部卿宮
もおり、華やぎを添える。


よそでは盛りが過ぎたはずの桜がここでは今を盛りに咲き誇り、
緑を増した柳が枝を垂れています。

山吹の花も咲きこぼれて真っ盛り。




折から、秋好中宮が六條院の西南の町の「秋の御殿」に
里下がりしていたので、秋好中宮に仕える若い女房たちが
龍頭鷁首の舟に乗って「春の御殿」の池を訪れています。



鷁首舟に乗った右方楽人たちと棹をさす女童。




龍頭舟に乗った秋好中宮の女房達と棹をさす女童。



鷁首舟に乗った秋好中宮の女房たちと棹をさす女童。



龍頭舟に乗った左方の楽人たちと棹をさす女童。
紫の上に仕える若い女房たちが舟楽の様子を眺めています。



渡殿の廊をめぐる藤の花の色も紫濃く、次々と咲き始めています。




 舟楽 その2 へ続きます。





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