金沢の観光スポットレポート その965(No.1378)
◇金沢の秋‐1 兼六園の亀元通りに!!
8月29日、兼六園の霞が池の宝来島で、倒れた景石をもとの位置に戻す復旧作業が行われた。宝来島は亀に似た形状をしていることから「亀甲島」とも呼ばれ、景石は亀の頭に見立てられている。工事業者は以前の写真を参考に、位置や向きに気を付けながら石をクレーンで釣り上げ立たせ、亀は以前の姿を取り戻した。
宝来島は文久3年(1863)ごろ造られたとされる。影石は幅1.2m、奥行0.8m、高さ2.2m、重さ約2.0トンで地面に差し込む形で固定されていたが、次第に傾きが増し、6月28日に倒れた。
23日から池の排水をはじめ、水位を通常の1メートルから30~40㎝まで下げて作業が行われた。岸から石の近くまでクレーンを搬入するため、土のうや鉄板で足場を設置し、29日に景石の復旧に取り掛かった。9月4日までに池の水位を元に戻した。(参考・写真:北國新聞より)
■写真は栄螺山より霞が池(9/2)
3)蓬莱島(ほうらいじま)とは
別名、亀甲島。霞ヶ池のほぼ中央に浮んでいる。霞ヶ池を海に見立て、神仙島になぞらえたもの。これは中国の古い神仙思想で、海の彼方には蓬莱、方丈、瀛州という三つの島があり、そ
こは神仙人が住む理想郷だという伝説がよりどころとなっている。三島は不老不死や繁栄をもたらすものの象徴となり、かつて多くの大名庭園に取り入れられた。
また、その島は亀や鶴の形をしていたといわれ、蓬莱島も島の北東にある黒い大きな立岩を亀の頭、対極の石塔を亀の尾とし、島の形を亀に見立てている。亀甲島と呼ばれる由縁である。
■写真は虎石方面から(9/2)
■写真はことじ灯篭方面より(9/2)
■写真は千歳台方面から(9/2)
■写真は2018.7.12の景石
■写真は2018.9.2の噴水(作業中の水量調整の状態)
■写真は2018.9.4の噴水(元に戻った。高さ約3.5m)
今年の猛暑で亀も思わず水を飲んだ??との笑い話。ここ数年の写真を比較してみた。
■写真は2017.9.16掲載の景石
■写真は2015.9.2掲載の景石
■写真は2013.2.22掲載の景石
■写真は2012.5.6掲載の景石
(つづく)