金沢の観光スポットレポート その1098(No.1544)
◇金沢の桜 -1 兼六園 ⑯ 東錦、塩竈桜、霞桜
兼六園のさくらは園内の池や曲水、灯篭、石塔、松などの樹木とのバランスがなんとも言えない落ち着きと華やかさが魅力です。ここ6年”とりこ”なっています。今年もぜひご覧ください。
43)東錦(あずまにしき)
船津金松によれば、高木孫右衛門の「桜花集」(1904)の新花之部にこの名がみられるので、この頃にできたものと考えられるとのことで、江戸に似ていて区別が難しい品種です。
■写真は東錦(2019.4.23)
■写真は東錦(2019.4.22)
44)塩竈桜(しおがまざくら)
桜の名所、塩竈神社神社に伝わる八重桜で、かつて千歳台の地蔵堂の後方にあった。初代は、文政5年(1822)に12代藩主斉広が竹沢御殿を造営した際、中庭に植えたもの。高さ約10m、周囲約7mの大木で花も大ぶりであった。
その木は昭和32年(1957)に枯死し、2代目として塩竈神社神社から幼木をもらって育てたが、昭和53年(1978)に枯死、3代目は昭和56年(1981)に譲り受けるが平成7年(1995)強風で根から倒れる。4代目は平成8年(1996)に植えるが、切ってしまい、現在の桜は平成13年(2001)春に塩竈神社から割愛して5代目として植え付けられたものである。
塩竃神社は陸奥国一宮で、塩土老翁神を主祭神とし、武甕槌神と経津主神をも祀っている神社である。塩釜神社は桜の名所でもあり、天然記念物に指定されている「鹽竈櫻(正字体、シオガマザクラ)」をはじめとして、染井吉野・江戸彼岸など多種多様な桜が咲き誇ることでも知られている。
■写真は塩竈桜(2019.4.22)
■写真は塩竈桜(2019.4.30)
■写真は塩竈桜(2019.5.3)
45)霞桜(かすみざくら)
北海道南部、本州、四国、朝鮮半島、中国東北部から東部に分布する野生種です。成葉の鋸歯があらい、葉裏面が白色を帯びない、葉や花柄などに毛があるなどの特徴がありますが、変異の幅が非常に広く特に花序の形や花の大きさ、各部分の毛の多少などに著しい変異がみられるため、多くの変種や品種が記載されました。しかし生態的もしくは地理的条件と結びつくような変異はほとんどないため、現在では区別されなくなっています。
長谷坂をのぼり梅林方面の向かいさざえ橋下流近くにある。
■写真は霞桜(2019.4.22)
■写真は霞桜(2019.4.26)
(つづく)