私の夫に、皆様はどんな印象を抱いておられることでしょう。
マイペースでクール、あるいは亭主関白など・・・・・・。
マイペースとクールは、その通りかもしれません。
亭主関白はどうでしょう?
最近は、幾分その気がありますけれどね。
私は、そのクールさに惹かれて嫁いだようなものですから、そのことについて不平を言うのは、矛盾しているのかもしれません。
しかし、私が惹かれるクールさとは?
外見だけで、心は温かでとても優しい人が良かったようにも。
初対面の時、貴公子然とした涼しげな印象の顔立ちや雰囲気に、一目ぼれしてしまった私です。
そのために、他の事が見えなくなってしまったのかもしれません。
もしかして旦那さまも、同様かしら。(笑)
お見合いし、婚約したのが大学二年生の時。
それから4年の学業を終えるまで、ずっと待ってくれてた人ですから。
大学卒業の秋に、私は彼のもとに嫁ぎました。
大学時代の私とYさん
私は一目ぼれで婚約したものの、その間ずいぶん悩んだ時期がありました。
デートをしている最中も、あまりに寡黙で面白味のない人でしたから。
でも両親は、条件に惹かれたのか、そのあたりは良くわかりませんが、彼のことをすっかり気に入り押しの一手。
押しまくられ通しで、彼と結婚せざるを得なかった、と言ったら、少々Yさんが可哀想かしら。(笑)
結婚後も、私の両親とは実に良好な関係でした。
でも一目ぼれは、その後の結婚生活を支える点で、とても大切な要素だったような気がしています。
時に愚痴を吐いたり、喧嘩ををしながらも・・・・・・。
彼を受け入れ、今日までつつがな穏やかに暮らしてこられたのは、理屈ではなく彼が好きになった感情が、常に心の底にあったからでは。
もしかすると、旦那さまも同じ思いだったのかもしれないと・・・・・・。(笑)
お互いの性格の不一致は、かなりのものです。
私は途中から、この不一致は、男と女の本質的な相違からくると思うようになりました。
旦那さまは、私とは全く違う生き物なのだ、と。
そう思うと、おのずと懐が深くなり、彼の性格があまり気にならなくなりました。
相変わらず、ストレスを感じさせる事が多い旦那さまであることに変わりはなく、いろいろ忍耐もしてきましたけれどね。
私が愛読しているブロガーさんが、夫婦のずれを、男脳と女脳の相違と述べておられました。
私は、とても共感できました。
さらに我が家の夫婦の明らかな相違点は、左脳型と右脳型の二人であることかしら。
旦那さまは、左脳型の典型。
私は極端な右脳型かもしれません。
但し、我儘を言う人ではなく、私は彼から注意を受けたり、文句を言われたことは、長年ほとんどありませんでした。
そして、家のことはもちろん、育児もすべて私任せ。
よくその話を友人にすると、
「ご主人はあなたのことを信頼しきっているのよ」
と、言われたものですが、果たしてどうでしょうか?
T大病院の構内
辛い闘病生活の日日
背中にも、日頃の苦労がにじみ出ているかのよう。
私にとって一番のストレスは、家庭のことにまるで無関心で、思いやりの言葉一つかけてくれない夫の態度でした。
しかし、すべて私のやりたいようにやらせてくれたことが、何よりの彼の大きな包み込むような愛情と優しさだったとも言えそうです。
究極の照れ屋さんで、温かな言葉を直接かけるのは苦手な人だったのかも。
無理やりにでも、そう思うことにします。(笑)
そういえば大きな喧嘩も、長い夫婦生活の間、十に満たないくらいではなかったかしら。
一つ一つ思い出せるほどです。
ところがその旦那さまが、最近、我執がとても強くなり、小さなことでもむきになって対抗してくる事がよくあります。
少々驚いている私。
具体的に書こうと思ったところ、もう思い出せません。
あっ!思い出したことがありました。
彼の愚痴で、すごーく、私は傷つきました。
病気になる前までは、愚痴など言う人では全くなかったのですけれど。
忘れないようにメモしておいて、いつか記事の話題として取り上げますね。
何と執念深い私なんでしょう。(笑)
いつも本当に些細なことなのですが。
私はそんなつもりで話したのではないのよ、といってもしばらく聞く耳を持ってくれません。
とてもいらいらし、気難しい表情をします。
タートルのカシミヤのセーターは長女からのプレゼント。
短気な人では、全くなかったのに。
老人性の何とやらの発揮かしら?
言えそれよりも、抗がん剤の副作用の辛さで、心まで少々傷み、平常心ではいられなくなってしまったのかもしれません。
そう思うと可哀想で、私がすべて受け入れて、聞き流さなければと思うのですが・・・・・・。
この年になっても、まだそこまで人間ができていない私。
こんな小さなことで、どうしてそんなにいらいらするの、と思い、傷つき悲しくなってしまうのですよね。
人工肛門のパウチ交換をしているときに、イライラされると、特に情けないです。
遠くを見つめる旦那さまの憂いを含んだ表情に、私は彼の胸の内を推し量っていました。
けれど、意思の疎通がうまいかなくなってきたのは、どうも我が家だけではないようです。
妹のところも同様。
私が夫婦の理想像と敬愛して止まない、親友のKさんのところも同じようです。
ご主人様の強い我執に閉口し、
「こんな人ではなかったのに」
と、先日電話でぼやいておられました。
そういえば、Kさん同様、アメリカ在住時以来の親友のAさんも、同様のことを。
肝臓がんを患われて、数年前に亡くなられたのですが。
「病気になってから主人の人格が変わり、ショックを受けたのよ」と。
男の人は年を取ると、似たり寄ったりなのでしょうか。
そう思い、自分を慰め、もっと寛容な優しい奥様にならなければ、と自分に言い聞かせているこの頃です。
よくよく見つめると、ひとめぼれの面影の残り香を感じないでもない旦那さまなんですけれどね。
原点に戻って、惚れ直せたなら理想だけれど。
それはさすがに叶わぬ夢。
先日の退院日。
「馬子にも衣裳」でしょうか。(笑)
めったに買いませんが、買うときはほとんど或るブランドで揃えた、コート類その他一式の旦那さまの衣類。
前回の退院時、看護師の詰め所を通り過ぎようとしたところ、若いきれいな看護師さんが驚きの声を上げました。
「病院のパジャマ姿の時とは別人みたい。格好いい~」と。
病人で弱弱しい歩行しかできなくなってしまった旦那さまですが、まだまだ捨てたものではありませんね~(笑)
ご覧下さいまして有難うございました。
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