河村顕治研究室

健康寿命を延伸するリハビリテーション先端科学研究に取り組む研究室

ACL再建術後患者における揺動+EMS刺激

2008-12-08 | 研究・講演
年末を迎えて科研費で行っている研究をどのようにとりまとめるかを相談するために岡山済生会病院へ行ってきた。

この研究は昨年度健常人に行ってあまりにも結果が良かったため、筋萎縮で本当に困っているACL再建術後患者で試してみることにしたものだが、いろいろ苦労はあったものの順調に進行している。

以前のブログにも書いたが、リスクを伴う臨床実験を行うにはクリアしなければならない手続きがいやと言うほどあり、まずそれで疲れ果ててしまった。
それを乗り越えて実際に実験がスタートすると、果たして週に3回も3ヶ月に渡って患者さんが訓練のために通ってきてくれるのだろうかという懸念があった。
事故は起こらないだろうかとか、不安になる要素は数え切れないほどあった。

それでも整形外科部長の林先生の熱心な説得もあり、9月の実験開始以来現在9名もの術後患者さんが熱心に訓練に通ってきて下さっている。
さらに後3人は増えるとのことで、1台の訓練システムのキャパシティぎりぎりまで参加者があると言うことで、本当に驚いた。
しかも、全員がいやいや参加するのではなく、真剣にかつ楽しんで訓練を続けてくれている。

筋力アップも順調で、この研究は成功する見込が高まってきた。
研究環境のためバランス能力の評価などができていないのが残念だが、それと引き替えに病院でCTで筋断面積の評価ができる。

今日の話し合いでは、研究が終了した後訓練システムは継続して使えるのかということが議題となり、取りかかりの時には海のものとも山のものとも分からない厄介者的訓練システムだったものが一躍なくてはならないものになってきたというのが意外であった。

たくさんの人を巻き込んで研究が進行してきたが、これまでの苦労が報われそうな気がして嬉しかった。
来年1月には関係者で集まって新年会を兼ねた飲み会を行うことになった。
コメント
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