私の一番最後の入院で思い出はなんと言っても『新一郎さん』との思い出です。
もう三年前かな、その当時『新一郎さん』は、70歳くらいだったと思います。
私がいた病棟でも数居る「ご意見番役」の一人でした。
その新一郎さんになぜか好かれて、毎日のように将棋を指していました。
私の退院が近づいてきたとき、
「11月に空蝉さんが退院した後、ヘルパーを連れて行くから一杯飲ませてあげるよ。」
と、約束して私は退院しました。
そんなことがあって、退院後生活していると病院から電話がありました。
病院の私担当の男性ナースからでした。
「新一郎さんが、腸捻転で救急搬送されて、搬送先で亡くなりました・・・」と。
続けて「新一郎さんのご家族がお電話したいと
言っているのですが電話番号教えて良いですか?」
私は「もちろん」
後日、娘さんからお電話をいただき、まだ私の心の中が整理仕切れなかったのですが、
大変、ありがたいお礼をいただきました。
後日聞いた話しですが、救急搬送の途中「空蝉さんと会わなければいけない」と、
ずっと、言い続けていたそうです。
何ともありがたく、なんとも無念なお知らせでした。