私の症状が最も酷かった頃は、うつ病患者によく見られる「陳腐な正義感」を
振り回し周囲を困らせていたものである。
決して間違ってはいないのであるが、「そんなことを言ってどうなるの?」と
冷静な方からはため息交じりに言われそうな陳腐なものであった、と今私は思う。
しかし、そのさなかにあった私の耳には忠告は入ってこなかった。
今、その頃の私に似たような人を見受けるし、長い間抜けられない人もいる。
私はそのような人に言葉を掛けるならば、「止めなさい」ではなく、
「いろいろ経験して迷惑を掛けて、あとで『迷惑を掛けたな』ときっと振り返ってください」
と言いたい。
心身に傷を与えるような迷惑はいけないが、単なる「手間を掛けさせる」程度ならば
大いにやっていただきたい、ただし条件付きであとから『迷惑掛けたな』と思うこと。
反省なくして前進はない。
過去の失敗を分析なくして、成功はない。