「うつせみ和尚」のお説教

『うつせみ和尚の日記』二件の事故が元で『(複雑性)PTSD/鬱』になって
闘病、障害当事者として活動している者です。

読まずに死ねるか! 「書評 『民主体制の崩壊 危機・崩壊・再均衡』ファン・リンス 著 岩波文庫」

2021年08月11日 22時51分57秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)

著者はドイツの生まれで1926年生まれで2013年没しています。ですので、大正15年/昭和元年ということになります。著書はデモクラシーからドイツ、イタリアがファシズム民主手続きにより政権を奪取し、さらにスペインなど各国の当時の政治状況を踏まえながら、民主主義の危うさ反対勢力、体制維持派などの分析等々がかいてあります。リンスの古典的研究と言われています。読みながら「今の日本はどうか?」と考えました。今の「日本版民主主義」は「アメリカ製」で日本が苦労して勝ち取ったものではありません。「アメリカの事情で民主主義にさせられた」といってもいい。また、憲法も・・・。まっ、難しいかも知れませんが一読の価値ありです。





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読まずに死ねるか! 「書評『石橋湛山』増田弘 著  中公新書」

2021年08月11日 05時29分49秒 | 読まずに死ねるか!(書籍紹介)
みなさん「石橋湛山(いしばしたんざん)」ってご存じでしょうか?
石橋貴明さんの親戚ではありません。(聞いてないね)石橋湛山は明治~昭和に掛けて活躍したジャーナリスト、政治家です。戦後に総理大臣にもなりました。残念ながら、体調を崩して数ヶ月で内閣は総辞職しました。戦後の総理大臣と言えば、吉田茂や岸信介、鳩山一郎が有名です。岸はA級戦犯としてGHQに収監(巣鴨プリズン)されました。石橋は「反 吉田」を標榜しながら、「親米」に偏ることなく、「日米ソ中」の四カ国が共同し世界平和貢献するというとてつもない構想でした。当時、国交がなかったに渡り共産党首脳と相次いで会談、体調を崩しながらも訪ソを果たした。当時、ソ連の書記長はフルシチョフで米ソが接近し、友好ムードが漂っていましたが、フルシチョフ失脚後一気に友好ムードは冷めます。中国との国交は民間交流を盛んにし、その後の田中内閣へバトンをつなぐことになります。田中首相が中国に渡る前に病床の湛山を尋ね、「石橋先生、中国に行って参ります。」と言ったそうです。現在、APECやASEAN、NAFTAなど太平洋諸国の交流があることは湛山の目指したことの何割かは達成できているのではないかと思いますが、湛山が訪問したソ連(現 ロシア)、数度にわたって訪問した中国は独自路線をとっている状態です。ASEAN、やAPEC内部も「同床異夢」というのが現実ではないでしょうか。しかし、政治家は夢や理想を語らなければいけないと思います。
さてさて、もうすぐ衆院選ですがどなたか「夢」を語ってくれるのかな?







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