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学級閉鎖の効果

2009年11月19日 05時37分22秒 | 小児科
昨日の秋田市医師会園医の会。
新型インフルエンザの医学的知識のおさらいと、流行阻止対策のいろいろの講演があった。

秋田市ではクラスの人数の15%が罹患すれば、5日間の学級閉鎖となる。
つまり、40人学級では6人が罹患すれば学級閉鎖になるのだ。
潜伏期にある人はその5日間の間に発症し、学級閉鎖がとけたときには感染力が強い状態の子は少なくなっている計算。

「今日まで学級閉鎖だったのにインフルエンザになっちゃって」
と、学級閉鎖4-5日目くらいで発症する子がけっこういる。
例年のインフルエンザの潜伏期は1-3日くらいだったけれど、新型は長い印象がある。
一週間近くしてから同居家族が発症という例もあった。
5日間の学級閉鎖はぜったい必要なのだ。
実際、5日間の学級閉鎖・学年閉鎖・休校できちんと流行は沈静化する。

昨日のインフルエンザA型患者さんはここ数日で最少。
ちょっと流行もひと休みかなというところ。
その代わりインフルエンザワクチンで大にぎわいだったけれど。

このまま終息してもらいたいが、そうはいかないだろう。
学級閉鎖の効果で、爆発的な流行が抑えられているだけ。
同じ学校でまた流行し、幾度か学級閉鎖になって、だんだん集団の免疫が高まって、やっと終息するのだろう。
ワクチン導入で集団の免疫力が高まると終息は早まるだろうけど、きっと12月に再流行し、冬休みでいったん沈静化し、正月明けでまた流行し、それからやっと終息していくのではないかしら。
でもそれまでの間、あっちの学校で学級閉鎖、こんどはこっちの学校、こっちの保育所、あっちの保育所と、散発的な小流行がずっと続く。

今の流行の場はほとんど学校などの集団。
もし学級閉鎖をしていなかったらどうなっていただろう。
高校や中学校から一気に小学校に流行し、保育所や職場にも大流行し。
そうなると確実に医療のキャパシティを超えていたはず。
今だっていっぱいいっぱいなのだから。

ワクチンや学級閉鎖などの措置を取ることで、流行は遷延するが、爆発的な流行は阻止できる。重症者はきちんと医療を受けられ、死亡者を減らすことができる。
5日間の学級閉鎖は絶大な効果があるのだと思う。

でも去年までは、インフルエンザの流行で校医が「2-3日学級閉鎖にしても意味ありません」と訴えても、学校現場では給食や行事とのからみで、なかなか5日間の学級閉鎖はしてくれなかった。
今回の件でその効果が証明されれば、今後文句なく5日間にしてくれるかな。
いや、それはきっと無理。
季節性インフルでもせめて4日の学級閉鎖を取ってもらいたいけれど、学習計画が破綻するからと、また元の2-3日に戻るんだろうな。

しっとりと読んで、ちょっとだけ書いた。
今日もびよよよ~~ん (*^ __ ^*)
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2 コメント

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Unknown (敦子)
2009-11-19 07:41:31
ひでじぃさま>

いえほんと、学校って、とうんざりすることがあります。
今日は出足が遅れてしまいました。
行ってきます!
返信する
学級閉鎖 (ひでじぃ)
2009-11-19 07:01:48
敦子せんせ
いろいろ勉強になります。5日の学級閉鎖の事情がよく分かりました。学校は何を大切に思い、何を優先させるか、でしょうね。校医さんも大変ですね。おつかれさまです。
返信する

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