北海道のだだっ広さに呼応して、登山口に至る林道の長さも半端ではない。昭文社の山と高原地図2017年版「大雪山」をダウンロードしたら、日高山脈のポロシリ岳周辺の地図が載っていたので眼で追っていると、ポロシリ岳に一番近い山小屋の「新冠ポロシリ山荘」には新冠市内から林道に入って車でも1時間20分38Kのところに「イドンナップ山荘」があって、そこまでしか車は入れないようで、そこから「新冠ポロシリ山荘」までは19K、5時間50分の歩行が必要と記されている。
問題は、それだけではない。北海道は、国有林が多いため、お役所的発想で林道のあちこちにゲートが関所のように設置されてあり、事前の届出で、ゲートのカギ番号を教えてもらい、やっと通行できる道が多い。まあ、30年以上の過去の話だが、大雪山の沼の原に行く道もそのような林道だった。昭文社の地図を見ると「イドンナップ山荘」まで、なんとゲートが3つもあり障害物競争のようでもある。(お役所的といいましたが、オイラもお役所の一角にねぐらを定めているので、批判することはできません。お役所は常に国民の安全・安心を第一に考えているのです。)http://www.rinya.maff.go.jp/hokkaido/apply/nyurin/gate2.html
何と、問題は、それらばかりではない。2017年版地図には大雪山の林道のところの、あちこちに「2016年夏の豪雨(または台風)により林道崩壊(2016年12月現在通行止め)」の記載。!!!
これらの障害をどう乗り越えて山頂に至るのか。特に日高地方は、毎年のように豪雨被害を受けており、林道の荒れようが心配される。
レンタカーでは、車体が満身創痍となり、法外な賠償を求められるのではないか。そんなことを気にしながら、どこで落石や崩壊箇所があるか不明のはじめての林道を一人で運転するのもいやだな。かといって、50K近い林道を毎日歩き続けねばならないのか。
レンタカーはやめて、車検卒業はちゃぶ台返しで、中古の「ジムニー」を求めるか、はたまた北海道に在住の時間の有り余る同好の士を募り、一時的な友とし、彼のマイカーにちゃっかり乗っかるか。(なんと、虫のいいたくらみ)
などど、難問解決案が、ああでもないこうでもないと次々と頭をめぐる。
NHKの旅番組で、紅葉の大雪山をやっていた。オイラの人生で、これまでもっともあでやかな紅葉は、大雪山の愛山渓温泉から登った沼の平からの永山岳方面(9月中旬)と、涸沢からの穂高(10月7・8日)。大雑把な構想では、2019年から少なくとも4年間、7月から9月末まで北海道で過ごすことになるのだろうが、9月半ばから早くも始まる紅葉、あの壮大絵巻にめぐり合えるのか否かは、「林道問題克服」にもかかっている。
2012・10・7 パノラマコースから涸沢テン場撮影
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