(この話題は、かつてこのブログで書いたのかもしれないが…あれこれ運命的な出会いだったので)
遠い日の甘美な記憶が、今あるネットの力で甦る。
クレメンス・クラウスつながりで、「徳岡直樹チャンネル」をさまざまに閲覧していたら、50年前の1975年にウィーンフィルとともに来日公演したカール・ベームがブラームスの交響曲第1番(通称ブラ1)を振った演奏のことが話題になっていて、これらの演奏はLP・CD・DVDという記録媒体によって残されている。
この演奏は3月17日と22日の2回行われているが、両日の演奏ともこれら記録媒体によって聴くことができるというのである。徳岡さんが言うには、はじめに発売されたのは3月22日の演奏だったところ、たぶん両日の演奏を聴いたコアなファンから「3月17日の演奏のほうがずうっといいので、こちらも出してくれ」というクレームが大きく、レコード会社グラムフォンは追加して3月17日の演奏記録も世に出したということである。
そして、この両日の演奏を徳岡さんが実際に聴いた評価であるが、クライマックスの第4楽章は22日の方が迫力があったということだが、全体的な演奏の完成度は、やはり17日が優れていて、ウィーンフィルの実力を後世に知らしめる「文化遺産級の名演」だということである・・・・・
で、50年前の若きオイラであるが、この1975年3月のベーム&ブラ1を実際にNHKホールの最上階(だから一番チケットの安いC席とかÐ席で)で実際に耳にして、第4楽章が終わるとホール全体の観客と同様震えんばかりに興奮して手をたたいた熱く甘美な記憶が今でもその日のように残っている。
問題なのは、オイラが聴いた演奏は3月17日の歴史的名演なのか、3月22日のエキサイティングな4楽章だけ評価される演奏だったのか「不明だ」ということである。手元に何の記録もなく、脳裏にあるのは、ウィーンフィルのそれまで耳にしたことのなかったふくよかで柔らかなアンサンブルの音色だけだ。タイムマシンに乗ってあの品帰ることはできない。
「徳岡さんが言うのなら、3月17日であってほしい、歴史的場面を共有できたなんてすごいぜ」と希望的観測をしていたところ・・・・当時のプログラムがCompassOFMusicさんのホームページに記載されていて・・・・・残念ながら(と言ってはベームに失礼)オイラがNHKホールにいたのは、3月22日のほうだと納得した。なぜなら、22日のアンコールに演奏されたのはワーグナー「ニュルンベルグのマイスタージンガー序曲」で、この演奏の記憶も明快に残っているからである。
と、現在のネットの力で瞬く間にオイラの記憶が整理されたというわけであるが、それでもまだモヤモヤとしたものが心にただよう。
ワダカマリ① 17日アンコールのヨハン・シュトラウス「美しき青きドナウ」もベームで聴かなかったか?
ワダカマリ② 来日公演では、モーツァルトの交響曲29番とリヒャルト・シュトラウス「交響詩ドン・ファン」の感動もしっかり残っていたが、なぜかプログラムにはない。
ワダカマリ②はすぐに氷解した。「宇治海鳳」さんのNoteのおかげで、ベームは2年後の1977年にもウィーンフィルと来日演奏をしていて、②のプログラムは1977のもので、オイラは1977年もベームを聴きに出かけていたことが分かった。
だがワダカマリ①だけは…謎である。
仮説であるが、当時演奏会のチケットは往復はがきによる応募だったということだが、オイラは都合7日間だったというベームのすべてのコンサートに応募して、高倍率ながら、おひとり様だったので3回分当選し、そのうち2回は3月17日と3月22日の同じ演目のコンサートだったのではないかということ。(他の1回はウインナワルツが演奏された3月25日であることは記憶と記録が証明してくれる。)
たしかに、ブラ1に先立って演奏されたベートーベン「レオノーレ序曲」とストラビンスキーのバレー組曲「火の鳥」(1999年版)も、あの時の感動がアリアリと残っているので、2回とも聴いていたから感動の記憶が鮮明に残っているのではないだろうか。だんだん、そんな気がしてきた。
が、そうであればだが、二回の演奏の違いが聴き分けられず、ただ4楽章の盛り上がりだけ興奮していたオイラって・・・(いまでもそうだが)相当ポンコツに分類される聴衆なのかもしれない。
その3月17日のDVD映像を「BOHM75」がアップしてくれていたので聴いたら音質もよく、ウィーンフィルの弦楽アンサンブルは重厚で美しく、今でも震え上がるような名演なんだと分かる。
そして、そのオイラが確実に会場で聴いた3月22日の演奏はまだYoutubeで探せていないが、是が非でも聴き比べをしてみたいな。50年後のオイラがいまだポンコツか否かを確認するためにも。
1975年のプログラム【CompassOFMusicさんのHPから】
【徳岡直樹チャンネル】
ベーム/ウィーンフィル NHKライブ 1975 二つのブラームスの第一、どちらの演奏がスゴいの?【ヒストリカル解説 Vol.141】Karl Böhm ❷ 話:徳岡直樹 Naoki Tokuoka
BOHM75さん提供 1975・3/17のブラームス1番
かぜねこ三百名山未踏峰・空想(共有)登山
三峰山(みうねやま・1235m・日本三百名山№281)
高見山の名前は聞いていたけれど、お隣に三峰(三嶺)という山があることは知らなかったが関西登山愛好家の間では高見山と並んで霧氷観察の山として有名みたいだ。ふもとの御杖村(みつえむら)が毎年1月から2月の土日に「霧氷祭り」を開催していて、近鉄榛原駅から予約制のバスも出しているようだ。1000メートルを超える冬山登山を観光の目玉にしている市町村ってめずらしいな。動画で見たら簡単な冬山装備なら安全に登れる山なので、納得した。が東北在住者がわざわざ冬山を登るために関西に行くのってあり得ないのかもしれない。
yato夫婦(山と徒歩キャンプ)さん提供【夫婦登山】霧氷バスで行く 奈良県宇陀郡 三峰山(みうねやま)〜今回こそは霧氷が見たい!【公共交通機関登山】
予約バスで行く霧氷祭りの三峰山紹介していただきありがとう。
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