言わなければよかったのに日記

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被災文化財紹介 ⑧ 新町地蔵

2020年09月24日 | 歴史探偵

 今日は資料館勤務でした。非常勤なので、基本的に火曜、木曜日に資料館に行っています。今週の火曜日は祝日だったので、今週は今日だけになってしまいました。週2日なので、やることはたくさんあってハケキレズに困っています。まだ写真整理が終わっていないのです。データ化をして、いまネガの整理をしています。もう少し時間がかかりそうです。

  

 今日は(新町地藏堂)の紹介を。お堂の場所は新町ですが、すぐ南は(寺町)です。たぶん、元は“宗慶寺すうけいじ”があった仏さまです。宗慶寺は鎌倉以前に建立されたといわれ、十三坊があったとされています。寺馬場と呼ばれている、今の寺町のはずです。

 記録によると、明応7年(1498)宗慶寺の地蔵堂再興、永禄3年(1560)宗慶寺の僧が謀叛の企てに参画されたとして処刑、それから無住になった、貞享4年(1687)宗慶寺地藏堂を新町の現在地に移すなどとあります。

 そして、この地蔵像は仏師定朝の作と伝えられています。確かにりっぱな整った仏像です。また、厨子は(後から作られたもののようですが)地蔵さんに似合うような立派な造りです。厨子の中に光背があって、人吉球磨ではあまり見られない造りになっています。

 このお堂も浸水被災してしまって、この地蔵さんも泥水に浸されていました。しばらくは町内会館に避難しておられましたが、2週間ほど前に山江の資料館に預かってきました。宗慶寺とともに謎に包まれている仏さまです。一見の価値がある仏さまです。

 今日の天気()一日中、秋のちょっと冷たい雨が降りました。

  


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