龍舌蘭(リュウゼツラン科)メキシコ原産、多年草。長さ2mほどの線状の葉を放射状に伸ばす。葉は厚く、堅く、先は針のようにとがり、縁に刺がある。関東地方以西では戸外で越冬するので、公園や庭園などによく植えられる。百年に一回しか咲かないといわれ、「センチュリーフラワー」の英名があるが、実際には40年前後、2m以上の花茎を伸ばし、淡黄色の花をつけ花に沢山の蜜がり、風にのって甘い香りを感じることもあるという。開花後にその株は枯死する。名前の勇ましさは、異国情緒を醸し出す。心を遊ばせて、個性的な句境を展開したい。今朝の読売;武蔵野版に、【半世紀?経て花開く 井の頭公園】とあり、先月28日開花しはじめて、4日の時点では5部咲き程度で、この先数週間は花を楽しめるという。同園によると花の咲いた株の樹齢は、少なくとも50年以上と推測されるという。同園では、2008年にも2株が花を咲かせたが、その後いずれも枯死した。今年開園70周年の同園では、「珍しい開花をぜひ見に来て」との話です。「死者生者龍舌蘭に刻みし名 西東三鬼」「潜水服干して戸口に龍舌蘭 宮下翆舟」「龍舌蘭覚悟の花を聳てにけり 大野崇文」(美しく 長寿を祝い 龍舌終る ケイスケ)