茄子;ナス科、花言葉は、つつましい生活。インド原産多年草だが、日本では一年草扱い。春に種子を蒔き、夏~秋に未成熟の果実を収穫する野菜である。その年初めて収穫した茄子を「初茄子」という。茄子紺といわれる特有の黒紫色が美しく、茄子漬けや焼茄子が美味。揚げ物や炒め物などにも合う。日本へは中国を経由して渡来し、200年以上の栽培の歴史がある。日本で多く栽培されているのは「千成茄子」や「長茄子」、「丸茄子」、「青茄子」の系統で、それぞれに品種が多数ある。◎茄子の句には、光沢と紫紺の美しさ、形の面白さが詠まれている。『茄子汁やいつとはなしに夫婦老い 勝又一透』食事ときに会話がなくとも互いに達者であれば十分という老夫婦ならではの心の通じ合う暮らしぶりがうかがえる。自然の流れに従いながら寄りそい合って生きて来た人の揺るぎない年月と実感が出ている名句である。味噌汁に入れると夏バテを防ぐ。「生きて世に人の年忌や初茄子 凡 菫」、「採る茄子の手籠にきゆァとなきにけり 飯田蛇笏」「茄子もぐ手また夕闇に現れし 吉岡禅寺洞」「茄子もぐや日照りかへす櫛のみね 杉田久女」「膨張を思いとどまる茄子かな 和田悟朗」(盆休み 茄子買い忘れ 澄し汁 ケイスケ)