誕生日の花、俳句など

毎日が日曜日の私が、その日、その日の出来事や、世間話のなかで、悲憤慷慨何でもあり、想いのままを、書き撲ています

野茨

2013-06-08 08:10:02 | 日記
『万葉集』に「刺原」「宇万良」などと記載されたように、茨はもともと刺のある低木類の総称だったが、平安初期のわが国最古の本草書『本草和名』では「野茨」の古名としている。野茨は日本に自生する「野薔薇」の代表種。野原、河原などに生え、高さ1~2m。枝は細くやや蔓状で、曲った鋭い刺がまばらに生えている、葉は奇数羽状複葉。小葉は長さ1cm内外の長楕円形。5~6月、枝先に径2~3cmの白色または淡紅色、五弁の花が多数、円錐状に咲く。果実は8㎜ぐらいの球形で秋に赤熟する。日本自生の野薔薇は他にも「筑紫茨」「難波茨」「都茨」「照葉茨」などがある。花色は白または淡桃色。どれも野趣に富む可憐な美しさがある。俳諧では蕪村の「愁いつゝ岡に上れば花茨」や一茶の「古郷やよるもさわるも茨の花」などがあり、無垢で清楚な茨の美しさを個性豊かに伝えている。漢名「野薔薇」花言葉は、素朴な可愛いらしさ。「花咲いてこんなさびしい真昼がある 三橋鷹女」「花いばらどこの巷も夕茜 石橋秀野」「若き日の星ならなくに花茨 千代田葛彦」「花うばら誰も降りてこない駅 下鉢清子」「野いばらの水漬く小雨や四つ手網 水原秋桜子」。(茨咲く 巷に梅雨の 知らせ来る ケイスケ)