センダン;栴檀。楝の花(センダン科)花言葉は、意見の相違。『万葉集』巻五に、「妹が見し阿布知の花は散りぬべしわが泣く涙いまだ干なくに 山上憶良」と詠まれているように、「楝」は「栴檀」の古名である。センダン科の落葉高木で、四国、九州以西の暖地に自生するが、庭木や街路樹として植えられる。高さ7~15m、樹皮は縦に裂ける。葉は南天の葉に似た羽状複葉で長さ50~80cm。梢の葉のわきに大型の集散花序を垂らし、淡紫色の小さな五弁の花が群がって咲く。中国名「楝樹」「栴檀は双葉より芳し」の栴檀は、香木白檀のことで、本種とは異なる。●大木が群がって咲く姿は圧巻だが紫の靄をかけたようで、どこか頼りなさそうでもある。「むら雨や見かけて遠き花栴檀 白 雄」「大利根の水守るや花楝 河東碧梧桐」「花あふち梢のさやぎしづまらぬ 橋本多佳子」「むらさきの散れば色なき花楝 松本たかし」「旅人の旅に倦むとき花楝 森 澄雄」「ゆらゆらと鉄骨あがる花楝 林 徹」「晩学の仰角高し花楝 首藤基澄」「あふち散る淡むらさきの風のこゑ 渡辺隆子」。(花楝 雨に降られて 色虚し ケイスケ)