7月22日(月)晴
選挙は終わった。ほとんどすべてがマスコミの予想通りの結果だ。
有権者の半数が投票しなかった。民主党による政権交代が無残な結果に終わったため取り返しのつかない政治不信・あきらめがこの国に蔓延してしまったのだろう。民主主義が機能不全に陥った。恐ろしいことである。
自民党を主軸とする半ば独裁的な政治がしばらくは続くことになる。原子力村は勢いづきフクシマは覆い隠されていく。遠くない将来に破滅は避けられないのかもしれない。
僕は希望は「山本太郎の勝利」にあると書いた。
幸いなことに山本太郎は勝利した。大きな大きなできごとだと思う。
一人の青年の決意がこれほどの力になりうることを実証してくれた。憂いを同じくしている人びとの勇気と力を呼び起こした。
投票日に三宅洋平という人の話を聞いた。山本太郎が比例区はこの人と薦めているというので遅まきながら。
アイヌの「チャランケ」という言葉を使って話す人だった。私たちがめざす民主主義のありようをきちんとした日本語で話す。一語一語に哲学が宿っていて無駄がない。わかりやすい。
これほどの人が立候補していたのかと不明を恥じた。
僕が知らないところで新しい時代を生み出す歩みは始まっていたのだ。
三宅洋平の言葉を丁寧に書き起こしている人がいる。書き起こしながら自分の心と対話しているのだろう。ここにも3・11以後を懸命に生き抜こうとする人がいるのだと思った。
「川越だより」の読者が演説を聞いた後、僕と同じようにこの方が書き起こした三宅洋平の言葉を読み返してくれるといいな。
私たちの一人ひとりが「山本太郎」になり、「三宅洋平」になろうと、それぞれのやり方で決意して立ち上がり、力を合わせる喜びを知ったときに、変化は必ず起こるに違いない。
三宅洋平 17万6970票 個人得票では26位だが「緑の党」の得票が伸びず落選。