川越だより

妻と二人あちこちに出かけであった自然や人々のこと。日々の生活の中で嬉しかったこと・感じたこと。

法政大・富士セミナーハウス

2012-02-29 16:33:16 | 中国残留日本人孤児

2月29日(水)雪

入院9日目。変わったことなし。普通に行けば2週間で退院です。

5月19日(土)~20日(日)に予定されている第14回きいちご移動教室の宿舎の予約が完了したと知らせがありました。

法政大学・富士セミナーハウス。 ●http://www.hosei.ac.jp/gaiyo/campus/shisetsu/gakugai/fuji.html

 富士セミナーハウス

青木ケ原樹海や紅葉台がすぐ近くです。移動教室の歴史の先生の高柳さんの紹介です。

中央高速・河口湖ICからほど近いところです。

計画はこれからですが「富士」ざんまいの旅になります。宿の方の話だと桜も見事だろうとのことです。  

河口湖から見た富士と桜

 

 

「中国残留孤児」「脱北者」などの方々と日本の自然と歴史を訪ねます。

案内は僕が退院してからつくります。関心のある方は暦に印を付けておいてください。

 

 

 

 

 


中国大使館に抗議の声を届けたい

2012-02-28 10:32:30 | 中国

2月28日(火)☼

入院8日目です。今のところ目立った副作用はありません。病院に閉じこもっているので「病人」になりそうです。外に出て散歩したいなあ。

 

韓国政府が国連の人権理事会で中国政府に対し、脱北者の北朝鮮への強制送還を中止するように求めるとのことです。

 出典● http://japanese.joins.com/article/650/148650.html?servcode=500§code=510

このところ韓国政府の腹が座ってきたかなあという印象です。こういう時に立ち向かうことができなければ「大韓民国」は無いも同然です。

日本政府の姿はどこにも見えません。この国は東アジアにおける「自由と民主主義」の旗手のはずではなかったか。狼藉の限りを尽くす中国政府に断固立ち向かってこの世に希望があることを示さなければならない。

ソウルの駐韓中国大使館前では様々な人々が強制送還に反対する抗議行動を続けているようです。チャさんらのメッセージが広く伝わって韓国を揺り動かす力になってくれるといいなあ。

日本でも中国大使館前で抗議行動をしたらどうだろう。僕には行動を呼びかける力はないけれど、出かけていって声を挙げるくらいのことはしたい。

 

チャ・インピョさんら、送還反対訴える

チャ・インピョ、イ・ソンミさんなど約20人、中国大使館前に集結

 ●

脱北者の送還阻止を訴えるチャ・インピョさんら=ソウルの中国大使館前で2012年2月21日、西脇真一撮影 

 

コメディアンのイ・ソンミさんは、在韓中国大使館(ソウル市鍾路区孝子洞)の前で、今月18日に続き21日にも、脱北者の強制送還に反対するシュプレヒコールを上げた。イさんは「親の心をもってここに来た。強制送還される子どもたちが、私の娘、私の家族だと思い、いても立ってもいられなくなった」と、悲しげな声で訴えた。

 

 この日、イさんのそばには、俳優チャ・インピョさんのほか、キム・テヒョンさん、ファン・ボさん、ソイさん、リッキー・キムさん、シム・テユンさんなど、約20人の芸能人たちが立っていた。脱北者の子どもたちを対象としたフリースクール「黎明学校」の児童・生徒たちが、脱北者の強制送還に反対する集会を開いたのに合わせ、これを助けるために集まったのだ。

 

 チャさんがイさんを応援するため、仲間の芸能人たちに声を掛けた。チャさんは2008年、脱北者をテーマにした映画『クロッシング』に出演した際、試写会の席で黎明学校の児童・生徒たちと会って以来、同校に対し定期的に支援活動を行ってきた。同校の子どもたちの間で「おじさん」と呼ばれるチャさんは「水に溺れた人を助けるのに、出身地や思想・信条、政治理念は問題にならない。(脱北者たちを救うのは)政治や外交の問題ではなく、人間の基本的な良心の問題だ」と主張した。

 

 この日、英語でアピール文を朗読したリッキー・キムさんは「中国で逮捕された脱北者31人は、大部分が飢えから逃れるために北朝鮮を脱出したお年寄りや女性、子どもたちだ。今、中国が脱北者たちを強制送還するのは、脱北者だけでなく、その家族までも死に追いやる行為だ」と述べた。

 

 チャさんは「韓国や中国にいる脱北者たちを、大韓民国が救うことができなければ、統一が実現したとき、果たして北朝鮮の住民2500万人を救えるのか」と問い掛けた。また、イさんは「この場に集まった脱北者の子どもたちは、韓国で食べていくことができても、北朝鮮にいる家族のことを考え、すまない気持ちを抱いている。中国に抑留された脱北者たちが解放され、彼らと一緒に温かいご飯を食べられるようになるのが、私たちの願いだ」と訴えた。

 

チョン・ヒョンソク記者
出典●http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2012/02/22/2012022200936.html

川越だより・アクセス数

2012-02-27 17:23:22 | 父・家族・自分

先週は珍しく588人という多くの方が覗いてくれた日があってびっくりしました。三月末で満5年になります。


【川越だより】のアクセス・ランキング 

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東京マラソン・ゴール寸前

2012-02-26 17:01:04 | 東京・関東

2月26日(日)☁

今日は東京マラソンです。東京ビッグサイトの東南の広場がゴールです。ランナーはゆりかもめの線路下の道を走ります。最後の難関が首都高速湾岸線に架かる橋です。ここからは癌研有明病院の12階建てのビルが目の前に見えます。防災公園はチアガールなどの公演? で賑わっています。癌研の正面玄関をすぎて左折するともうまもなくゴールです。

(癌研有明病院は防災公園の一角に建っています)

 有楽町・銀座・日比谷 写真 

(右上がゆりかもめ有明駅 左が癌研 ランナーはビッグサイト方面に向かいます)

有楽町・銀座・日比谷 写真

出典●http://4travel.jp/traveler/domo/pict/22574204/

僕の病室は8階です。11時ごろから北側の窓際に集まった数人の方々と一緒に見物しました。選手たちからは嫌でも目に入る位置だと思われます。

藤原新選手が二位になろうとするところが見えました。僕の目には凄いスピードです。遠くから見下ろすのですからTVのように表情は見えません。

昼寝を挟んで4時前にも覗いてみました。スタートから7時間近く経っています。「走っている」という感じのランナーはほとんどいません。「歩行者」の行列が果てもなく長く続いています。

新宿から42Km、ひとりひとりのランナーがそれぞれの思いを胸に秘めて走ってこられたのです。初任校の大島で二回校内マラソンにでた以外に長距離走の体験がありません。マラソンを完走する人々に拍手。

 


「人が人を想う」凄さ 『寅次郎相合い傘』

2012-02-25 18:25:02 | 映画  音楽 美術など

2月25日(土)☂☁

入院5日目。昨日とったX線撮影では右肺の癌は着実に小さくなっていると医師から伝えられた。タルセバ服用開始からわずか3日である。副作用らしきものは血液検査にも現れていない。このまま行ってくれればいいが‥。

病院暮らしは暇で寂しいので連日「寅さん劇場」を開催している。

今日はシリーズ第15作『男はつらいよ 寅次郎相合い傘 』。1975年8月封切り。マドンナは浅丘ルリ子、ドサ回りの歌手・リリー役。見るのは2度目か、3度目か?それでもたいていのことは忘れているので飽きるということはない。

  

心に染みわたる名作だ。

印象深い場面に事欠かないが一つ挙げるとすれば寅さんが一度はリリーを歌舞伎座か国際劇場の舞台に立たせてやりたいとその夢を熱弁する場面だ。

寅さんシリーズの優れたウォッチャーの方の批評に共感する。心から人を想うことができる、人生結局はそれが全てだ。

 


見事な抑揚。口跡の良さ。そしてそれらを遥かに凌駕する渥美さんのその姿。有り方。
何事も大切なのは姿なのだろう。姿はその人そのものをあらわす。

渥美さんが何に感動し、何を憎んできたか。何をしようとし、何をしようとしなかったか。
彼の生きざまが全てなのだと、今更ながらに人間関係の葛藤をも含めたその傷だらけの
壮絶な役者人生を思い、戦慄さえ覚えた。
あれだけの姿。ただで済むわけはないのだ。


今から、何十年後になるだろうか…。恐ろしいほど地味で控えめなこのシリーズの、
真の価値が世界中の人たちによって認められ、そしてなによりも渇望される時が来るかもしれない。

そして、その時、渥美さんの一世一代のこのアリアを聴き、
人々は、人が人を想う柔らかな気持ちをもう一度知る。
また一から歩み始めることはできるのだと。

それは、映画の勝利。物語の勝利。
そんな日がほんとうに来るのではないかと、このアリアを見ながら思っていた。

人が人を想う。 ただほんとうにそれだけ。
それだけのことがこの世界の全てなのだろう。
他には何ひとつ大事なものはない。

そんなことに気づかせてくれるアリアだった。
かつて、このアリアによって私の人生は変わった。
人の人生を丸ごと変えてしまう力をこのアリアは持っていた。

あとにもさきにも、東にも西にも、こんな切ないアリアは
世界のどこにもない。


その場面とは‥

 


⑨【寅のリリーへの想い。切なく美しいアリア】





寅「あ~あ……。オレにふんだんに銭があったらなあ…

さくら「お金があったら…どうするの?

寅「リリーの夢をかなえてやるのよ。たとえば、どっか一流劇場

さくら「うん

寅「な!  歌舞伎座とか、 国際劇場とか、そんなとこを一日中借り切ってよ、

             


寅「あいつに…、好きなだけ歌を歌わしてやりてえのよ

さくら「そんなにできたら、リリーさん喜ぶだろうね!

寅「んんん…!

さくら、茶の間に座る。

寅「ベルが鳴る。 場内がスー…ッと暗くなるな」 
                      
  皆様、たいへん長らくをば、お待たせをばいたしました
  ただ今より、歌姫、リリー松岡ショウの開幕ではあります!

  静かに緞帳が上がるよ… 」

さくら、嬉しそうに笑う。

寅、立ちあがり

寅「スポットライトがパーッ!と当たってね

               

寅「そこへまっちろけなドレスを着たリリーがスッ・・と立ってる

おばちゃんも上がり口に腰掛ける。

寅「ありゃあ、いい女だよォ~、え~。ありゃそれでなくたってほら容子がいいしさ

おばちゃん「うん

寅「目だってパチーッとしてるから、派手るんですよ。ねぇ!

おばちゃんたち頷きながら「うんうん、フフ…

寅「客席はザワザワザワザワザワザワザワザワってしてさ
  綺麗ねえ…。 いい女だなあ…

さくら、おいちゃんたちと「フフフ…」と笑いあっている。

寅「あ!リリー! 待ってました! パン!日本一!

                

寅「やがてリリーの歌がはじまる…


寅「ひ~とぉ~りぃ、さかぁばでぇ~~~……、

  ~む~け~は~~~…

                                           
                                  

寅「ねぇ…。

  客席はシ…ンと水を打ったようだよみんな聴き入ってるからなあ……

  お客は泣いてますよ~…

メインテーマがゆっくり入る。 ー クラリネット ー 

寅「リリーの歌は悲しいもんねぇ……

                                       
                  

寅「……

寅「やがて歌が終わる…。
  花束!  テープ!   紙吹雪!

  ワァ―ッ!と割れるような拍手喝采だよ

              


寅「あいつはきっと泣くな…。

 あの大きな目に、涙が
いっぱい溜まってよ…


                

寅「……

寅、堪えきれず、後ろを向き…そして座る。

寅「いくら気の強いあいつだって、きっと泣くよ…




出典●http://www.yoshikawatakaaki.com/lang-jap/torajironahibi16.htm#310


脱北者強制送還 政府はなぜ、黙っているのか

2012-02-24 20:25:35 | 韓国・北朝鮮


2月24日(金)☼

 入院4日目。平穏無事。夕方、娘が来てくれてパソコンをインターネットに接続してくれた。
これでいつものように「川越だより」を発刊できます。

韓国の新聞「朝鮮日報」の記事を紹介します。脱北者を捕まえては強制送還する中国政府に対し、日本政府はなぜ黙っているのか。今こそ韓国政府と協力して強力な「人権外交」を展開すべきだ。



韓国政府「中国は人道主義を語る資格ない」
    

命懸けの脱北者に、中国「単なる不法入国者」2012/02/23 10:00


 韓国政府が中国による脱北者の強制送還について国連人権理事会など国際社会に問題提起する意向を表明したことに対し、中国外務省は連日、強硬な批判を繰り返している。

 中国外務省の洪磊報道官は22日の定例会見で「脱北者問題を難民問題化、国際問題化、政治問題化することに反対する。朝鮮(北朝鮮)の不法入国者は難民ではなく、単に経済的な理由で国境を越えて中国国内に入ってきた人たち」と述べた。

 洪報道官のこの発言は、李明博(イ・ミョンバク)大統領が記者会見で「中国政府は脱北者が犯罪者でない限り、国際規範に基づき処理すべき」と述べたことに対する反論だ。同報道官は「中国は(脱北者問題を)一貫して国内法、国際法、人道主義の原則に基づき適切に処理している。これは各国の利益と国際慣例に沿ったものだ」と主張した。これに対し、韓国外交通商部(省に相当)の関係者は同日「中国は韓国政府の脱北者問題に対する協力要請に耳を貸そうとしない。今の中国に人道主義を語る資格はない」と語った。

 21日にも洪報道官は「(北朝鮮出身の)越境者は難民の範囲に属さないだけでなく、国連で議論されるべき問題ではない」と述べた。また、20日には「そうした(脱北者を北朝鮮に強制送還することは『難民の地位に関する条約』に違反するという)論法は受け入れられない」と反発(反論)した。

 洪報道官の一連の発言は、脱北者を難民と見なさない中国側の従来の見解を繰り返すものだ。中国は「脱北者は経済的困窮のため一時的に北朝鮮を離れ、国境近くに滞在している『犯罪者』」と見なしている。脱北者が基本的な自由とより良い生活を求めて北朝鮮を離れたことを認めず、許可なく国境を越えた点だけを強調している。そうすることで「難民の地位に関する条約」の規定外とする考えだ。世界各国が考える難民とは、政治的迫害を受けたり生存権が脅かされていることを理由に、その国を脱出しようとする人たちだ。国内外の専門家たちは「脱北者はこうした規定に当てはまらない」と指摘している。

 中国は、韓国政府が国連人権理事会で脱北者の強制送還問題を提起することに備え、ほかの加盟国の説得に乗り出し「脱北者は中朝国境にかなり前から存在している。彼らが北朝鮮の住民だということが確認されれば、北朝鮮に送還するしかない」という論理を展開している。

李河遠(イ・ハウォン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版


『陳 真~戦争と平和の旅路』

2012-02-23 19:13:06 | 病状
2月23日(木)晴れ
入院3日目。変わったことなし。外科で世話になった文先生が声をかけてくれた。覚えて置いてくれて嬉しい。談話室で見つけた『陳 真』(野田正彰。岩波書店)を読む。1960年ごろの「大躍進」の時期に陳さんたちは街路樹のニセアカシアの葉を集めて食堂に持っていかなくては食事にありつけなかったという。その葉を芋の茎と混ぜて粉にし、発酵させて、黒い蒸パンを作ったという。
この時期の死者は4000万人にものぼるというが生々しい証言を読んだのははじめて?
今、北朝鮮の人々はどうやって飢えをしのいでいるのか。

偶然のことながら昨日、今日と高知県出身者の本を読んだ。

タルセバの服用開始

2012-02-22 15:44:12 | 病状

2月22日(水)晴
血液検査に異常なく、朝6時にタルセバの服用を始めました。
「四万十川」という本を借りて読み始めました。田辺さんという四万十川流域の古老の聞書です。土佐弁が懐かしい。著者は永沢正好さんで教育大の一年先輩のようです。いい仕事をされているなあと感心しながらぼちぼち読んでいます。
「四万十川ー山行き」(法政大学出版局/05年刊)


入院の朝 「数矢小6年生頑張れ」

2012-02-21 08:01:14 | 病状

2月20日(月)☼

快晴・無風・温暖。昼前に小川町に連れていってもらい、仙元山遊歩道を歩いて展望台に昇る。男体山、日光白根山、赤城山、谷川連峰、榛名山、浅間山‥。白銀の山々の眺めが素晴らしい。特に上越国境の谷川連峰がすぐ近くに見えるような気がして圧巻。

小川町のそば屋で昼食中に「入院」の連絡があった。

と、言うわけで今日(21日)はこれから癌研有明病院へ入院です。ここのところ少しは散歩も出来たので体調にも問題はありません。

「タルセバ」という抗癌剤の服用を始めます。間質性肺炎などの副作用を警戒しての入院です。去年の8月に「イレッサ」の服用開始で入院した時と同じように2週間病院暮らしです。

左肺摘出手術からは6年と2箇月が経ちました。右肺への転移後、3回目の抗がん剤治療です。間質性肺炎はもとより、肝機能障害などを引き起こすことなく、「タルセバ」に薬効があることを祈るばかりです。

入院といっても副作用が軽ければ日常の生活とかわりはありません。外にでられないのが困りものです。

「川越だより」はiPhoneから発信する予定です。うまく出来るかどうか?毎日2・3行のメールぐらいになってしまうかもしれません。それでも読んでいただけると幸いです。メールやケータイの受信はふだん通り出来ますので暇ができたら声を聞かせてください。

今日は江東区立数矢小学校の大沼校長が6年生を引率して丸木美術館に見学にくる日です。大沼くんは僕が教員生活最初にHR担任をした生徒の一人です。美術館でこどもたちともども会えるのを楽しみにしていたのですが、ちょうどその時間に僕は江東区の病院に入院ということに‥。残念至極です。

「原爆の図」の見学は大沼校長のこどもたちに贈るビッグプレゼントです。川遊びにも絶好の天候です。いずれの日かに印象深い体験をした一日を思い出してくれることでしょう。日本と世界を背負って立つ人に成長して欲しいものです。

 


脱北者の強制送還を許すな!

2012-02-20 07:27:33 | 韓国・北朝鮮

2月19日(日)☼

快晴無風。家園での昼食の後、久しぶりのサイクリング。陸上競技場では「川越市長杯争奪卒団記念サッカー大会」が開催されていた。市内の小学生のサッカークラブがいくつか参加しているようだ。もう卒業式が近づいているのか。

中国政府が脱北者を捕まえては北朝鮮に強制送還している。金正日の死後、北側の脱北者に対する見せしめはいっそう過酷になっていると伝えられる。

日本政府は何をしているのか。中国政府に対し、国際法に則り、難民保護に取り組むように強く要請して欲しい。こんなことまでアメリカ頼りでは情けない。

金正日花(極寒の金正日の誕生日に花を咲かせるよう学校や家庭にも命令しているようだ。ビニールの高騰で市民は悲鳴を上げている)

 中国 : 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の脱北者を強制送還してはならない

           アムネスティ・インターナショナル

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21人の北朝鮮の人びとが、同国を脱出し中国経由で大韓民国へ向かう途上、不法滞在したとして中国東北部の長春市で拘束されている。この事態を受けて、「中国政府は、彼らを強制送還してはならない」とアムネスティ・インターナショナルは述べた。

21人は2月8日、瀋陽市の複数の場所で警官に連行された。韓国入国を支援する韓国組織と接触した人たちもいると言われている。中国当局は21人に対し、「2月20日までに北朝鮮に送り返す」と話しているという。

北朝鮮の国民は、国の許可なく国外に出ることはできない。韓国人と接触したり渡韓を企てて捉えられ送還された場合は、いっそう厳しく罰せられる。ときには、処刑される。

北朝鮮は、先の金正日総書記の死去と息子である金正恩による承継という指導体制の過渡期にある。この不安定な時期に当局は、「越境者は糾弾し厳罰に処する」という声明を出した。

これにより、今回の脱北者が置かれた状況は、いっそう厳しくなった。もし送還されれば、不法越境者として拘禁、拷問、さらに処刑の危険さえある。

国際法は、国に戻れば迫害や拷問、死に直面する危険がある場合、直接であれ第三国経由であれその国への強制送還を禁止している。しかし、中国は、密入国の北朝鮮人を亡命希望者としてではなく、経済移民と見なす。経済移民ならば、送還は許されると考えているようだ。

また、中国は国連難民条約に加盟しているが、国連難民高等弁務官事務所が国内の北朝鮮人に接触することを認めていない。

「中国当局は、彼らを国内や他国が保護し、国連の難民機関あるいは他の難民支援団体と接触できる機会を与えなければならなりません」とアムネスティのサム・ザリフィ部長は述べた。

アムネスティ発表国際ニュース
2012年2月14日

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星落秋風五丈原

2012-02-19 06:57:11 | 映画  音楽 美術など

2月18日(土)☼

日差しはあるが冷蔵庫の中にいるような寒さです。それでも何日ぶりかで外に出てベーグルを買ってきました。昼前には「ふるさとの湯」に連れて行ってもらいゆっくり温まりました。

どういうわけか高校生の時に習った土井晩翠の詩が声になって出てきました。

家に帰って黒い箱で調べると全体はこんな感じです。声に出して何回も読んでみました。

高校生の頃、意味は良くはわからなくてもこの長詩を朗読するのは好きだったのです。よかったらみなさんも声に出して読んでみてください 

星落秋風五丈原

 

              土井 晩翠

一、
  祁山(きざん)悲愁の風更(た)けて
  陣雲暗し五丈原(ごじょうげん)
 
 零露(れいろ)の文(あや)は繁くして
  草枯れ馬は肥ゆれども
  蜀軍(しょくぐん)の旗光無く
  鼓角(こかく)の音も今しづか
  丞相(じょうしょう)病あつかりき
  丞相病あつかりき

 

二、
  夢寐(むび)に忘れぬ君王の
  いまはのみこと畏(かし)こみて
  を焦(こが)し身をつくす
  暴露(ぼうろ)のつとめ幾とせか
  今落葉の雨の音
  大樹ひとたび倒れなば
  漢室の運 はたいかに
  丞相 病あつかりき

 

三、
  四海の波瀾収まらで
  民は苦しみ 天は泣き
  いつかは見なん 太平の
  のどけき 春の夢
  群雄立てり ことごとく
  中原(ちゅうげん)鹿を争ふも
  たれか王者の師を学ぶ
  丞相 病あつかりき

 

四、
  嗚呼(ああ)南陽の旧草廬(きゅうそうろ)
  二十余年のいにしへの
  夢はたいかに 安かりし
  光を包み香をかくし
  隴畝(ろうほ)に民(たみ)と交れば
  王佐(おうさ)の才に富める身も
  ただ一曲の梁歩吟(りょうほぎん)
  丞相 病あつかりき

 

五、
  成否(せいひ)を誰れかあげつらふ
  一死尽くしし身の誠
  仰げば銀河影冴(さ)えて
  無数の星斗 光濃し
  照すやいなや英雄の
  孤忠の胸ひとつ
  其壮烈にじては
  鬼神も哭(な)かむ 秋の風

 

六、
  嗚呼(ああ)五丈原秋の夜半
  あらしは叫び 露は泣き
  銀漢清く星高く
  神秘の色につつまれて
  天地微かに光るとき
  無量の思(おも)い 齎(もた)らして
  千載の末 今も尚
  はかんばしき 諸葛亮(しょかつ・りょう)
  名はかんばしき 諸葛亮

出典● http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-efda.html 

歴史を学ぶには●http://be-here-now.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-aa31.html(この方のブログは深い学識にもとずく現代社会批判が展開されています)

「荒城の月」の詩人・土井晩翠の長い長い詩の六番までに曲を付けて歌い継がれてきたといいます。歌は初めて聞きました。創価学会の「学会歌」にもなっているとか。弾圧に倒れた牧口常三郎と諸葛孔明を重ねているのでしょうか。僕の生徒だった創価学会の友人たちはうたっているのかな?

「星落秋風五丈原」の歌●http://www.youtube.com/watch?v=0ygkqq3DLGY

この長詩に解釈を付けてくれている方がおられます。「解釈」と詩を続けてどんどん読んでみました。まるで歴史のただ中にいるようです。諸葛孔明に寄せる晩翠の深い敬意が伝わってきます。

「星落秋風五丈原」解釈

 

 

Photo_23星落秋風五丈原1

 

三国志の雄大なロマンの世界。中でも、その知略、軍略の巨人・諸葛孔明・亮にスポットを当てて、その後半生を余す処無く描ききった、土井晩翠の「星落秋風五丈原」の詩を、解釈してみたいと思う。
劉備に三顧の礼で迎えられた孔明は、その才知を駆使し、劉備を蜀の皇帝に就かせ、劉備亡き後、息子の劉禅をよく守り立て、宰相として蜀の国を統治していたが、隣国・魏の国と五度、五丈原で覇を競い、終に、その陣中で病に倒れたのである。
劉禅以下、蜀の国の人々は、嘆き悲しみ、その行く末の危惧を感じていたのであった。              

           祁山悲秋の風更けて
           陣雲暗し五丈原
           零露の文は繁くして
           草枯れ馬は肥ゆれども
           蜀軍の旗光無く
           鼓角の音も今しづか

           丞相病篤かりき


日本で云えば、天下分け目の天王山、或いは関ヶ原と云った有名な地が五丈原である。
その五丈原の横に祁山がある。
祁山に吹く秋風は、孔明が倒れたとて、嘆き悲しむ様に、益々強く吹き荒んでいる。
蜀軍が、野営をして陣を張っている処には、不吉な暗雲が垂れ込めて来た。
秋の夜明けは、草葉に玉為す露を織り成している。
この戦陣の真直中にあって、戦備は万端抜かり無けれども、何故か、我が蜀軍の旗は、弱々しく、垂れ下がっているばかりだ。
鼓の音も、角笛の音も、今は鼓舞する事無く、鳴りを潜めている。
それもこれも、丞相の病が、相当重い為であろうか。


            清渭の流れ水やせて
            むせぶ非情の秋の声
            夜は関山の風泣いて
            暗に迷ふかかりがねは
            令風霜の威もすごく
            守るとりでの垣の外

            丞相病篤かりき


秋も深まり、あれだけの清き川の流れも、今は、水量も枯れなんとしている。
こんな大事な時に、孔明に病を与えるとは、非情極まる運命かな。
夜は夜で、風さえ嘆きの声を立てている。
この暗澹たる事態に、我が蜀軍も、路頭に迷おうとしている。
風に誘われて、明方には、四囲は一面、霜の色だ。
ああ、この冷気が、孔明様の御身体に障らなければよいのだが…


            夢寐に忘れぬ先王の
            いまはの御こと畏みて
            心を焦がし身をつくす
            暴露のつとめ幾とせか
            今落葉の雨の音
            大樹ひとたび倒れなば
            漢室の運はたいかに

            丞相病篤かりき


我を三顧の礼で、ここまで見出してくれた、今は無き劉備様の事は、夢にも忘れた事は無い。
その劉備様が、死の床で、我に語った遺言を思い起こすに、身が引き締まる。
以来、常に、劉禅様の事を想い、全身を投げ打って、事に当たって来た。
戦陣にも、幾度か、活路を見出して来た。
されど、今この陣中は、病葉が秋雨に打ち叩かれている。
孔明様が病に倒れたならば、蜀の国の行く末は、一体どうなってしまうのであろう。
我等の嘆きを他所に、孔明様の病は、芳しからず。

(ここまではまだ入口です。あとは「出典」にあたってください)

 出典●「歴史は人なり」http://rekisinton.cocolog-nifty.com/blog/cat3932585/index.html



破綻する政治的陰謀劇「小沢裁判」

2012-02-18 08:11:34 | 政治・社会

2月17日(金)☼

日差しが暖かい一日。終日、ベッドで日光浴をしながらラジオの国会中継を聞いた。自民党の元防衛相(額賀・石破さん)の講話をありがたそうに拝聴する首相・外相・防衛相‥。この人たちは自民党青年部なのか。

小沢一郎裁判で検察・特捜部の組織的陰謀が暴き出され、「小沢有罪」の証拠の大半が却下された。

これでも大善裁判長が「有罪」判決を下すなら、日本の法廷には憲法も法律もなく、あるのは裁判官の恣意だけということになる。

元々が幽霊のように正体不明の検察審査会を利用したでっち上げ裁判である。小沢一郎を何としても犯罪者に仕立て上げ、首相就任を阻止することによって「政権交代」を貶めようとする守旧派(霞ヶ関・永田町・マスコミ)連合の政治的陰謀だ。

その目的は達成され、民主党内閣は自民党青年部内閣になった。霞が関の官僚たちの主権が完全に復活し消費増税・TPP・原発再開‥とやりたい放題の気配となっている。

小沢一郎嫌いの人々もこうした事の本質に目を向ける必要がある。

僕は小沢さんに頑張って欲しいと思う。「政権交代」に期待した人々の願いにほんのちょっぴりでも答えなければそれこそ日本は奈落の底に落ち込んでしまう。

霞が関の利権構造(特別会計・特殊法人・天下りなど)を解体し、主権を国民の手に取り戻す第一歩を力強く歩み始めて欲しい。とりあえずは「消費増税」にはっきりと叛旗を翻すことだ。

小沢一郎が決死の覚悟で立てばよしやるぞと付いてくる国民は必ずいる。野垂れ死にだけはしてはならない。

 

 

郷原信郎

郷原信郎

@nobuogoha

 

小沢氏公判での証拠却下決定、注目すべきは、虚偽公文書作成の範囲と偽証の認定、特捜部の組織的な不当取調べの認定

 本日の小沢氏の公判で、東京地裁大善文男裁判長は石川知裕衆議院議員ら元秘書3人の供述調書の多くについて証拠採用を却下した。元代表の関与を認めた石川氏の調書についても、任意性、特信性を否定して請求を却下した。
 決定書全文を入手して読んだが、石川氏らの供述調書の請求を却下したという結論もさることながら、重要なことは、その理由の中で、取調検察官の田代検事の法廷証言の信用性についても踏み込んだ判断をしたことである。特に、田代検事が市民団体から虚偽公文書作成罪で告発されている石川氏の取調べ状況についての捜査報告書の問題に関して「記憶の混同が生じたとの説明はにわかに信用できない」と述べているのは、事実上、田代検事の偽証と虚偽公文書作成の犯意を認めたものと言え、東京地検の告発事件の捜査に決定的な影響を与えるものと思われる。
 しかも、決定書では、その田代検事の後に石川氏の取調べを担当した吉田副部長も取調べで石川氏に圧力をかける行為を行っていたことを認め、田代検事の不当な取調べが、個人的なものではなく、組織的なものであったことまで認定している。
 今回の証拠決定は、検察、とりわけ特捜検察にとって衝撃的なものであろう。
 市民団体の告発事件は、最高検から東京地検刑事部に回付されたとのことだが、東京地検刑事部は、今回の東京地裁の決定を受けて、早急に、捜査に着手することになるだろう。


東電歴代社長を逮捕せよ

2012-02-17 05:52:48 | 自然と人間(震災・津波・原発事故)

2月16日(木)☁

 陽の射さないひどく寒い日が続く。一日中、石油ストーブをたいてベッドで寝たり起きたり。病院からの呼び出しもないので入院は来週になる、か。

 埼玉県の上田知事が東電の幹部たちの無責任な対応に「自首するやつはいないのか」と批判したという。

   

自首するヤツも「切腹」するヤツもおらず、値上げで自社の危機を乗り越えようというのだからお殿様そのものである。こんなヤツらに電力の地域独占を許してきたのだから歴代政府も同罪である。

 広瀬隆さんらが東電や原子力安全委員会の幹部たちを刑事告発したが半年経っても検察庁は黙ったままらしい。

罪を犯した意識がない者たちに原発をゆだねたままでいいのか?ちょっと考えれば分かりそうなものだ。

小沢一郎さんが首相になるのを何としても防ぐために、彼らは権謀術数を弄して刑事被告人に仕立てた。やろうとすれば白を黒とすることだって平気でやってきたのだ。

東電を頭とする原子力ムラの連中の白昼堂々の犯罪には目をつむったままである。

「東京新聞」が指摘するように原発事故被害者が立ち上がるほかはない。福島はもちろんのことだが私たち埼玉県人も立派な被害者である。上田知事もその先頭に立っていただきたい。 

 

     知事「自首するやついないのか」 東電を激しく批判

 埼玉県の上田清司知事は13日の記者会見で、4月から企業向け電気料金を値上げする東京電力について「これだけ満天下に迷惑をかけて誰ひとり警察のご厄介にもなっていない。自首するやつはいないのかと言いたい」と、激しく批判した。

 上田知事は例として「ガスタンクが爆発すれば御用になるし、デパートが火災になっても御用になる」と述べ、福島第1原発事故の刑事責任を取らないまま値上げを検討する東電への不満を爆発させた形だ。

 また「詳細を明らかにしないまま値上げの金額だけ決めるという乱暴な手続き。散々節電の協力を強いられてきた人に極めてむごい仕打ちだ」として、値上げを延期すべきだとの考えを示した。2012/02/13 19:05   【共同通信】


  「事故収束」宣言であらためて問う東電の刑事責任

           東京新聞・こちら特報部 12月17日 


 東京電力福島原発事故で、野田佳彦首相は16日、「事故の収束」を宣言した。現実はほど遠いが、事故への臨戦態勢が解かれたなら、東電への責任追及に本腰を入れるべきだ。

「想定外の津波」を盾に同社は刑事責任を免れようとするが、放射性物質をこれだけまき散らして罪に問われないのは不可思議だ。焼き肉店の食中毒事件で強制捜査が入り、東電はおとがめなしでは、社会の倫理が崩壊しかねない。(上田千秋、佐藤圭)

 
 「一電気事業者にすぎない東電のために、国は倒産しないよう特別な法律までつくった。刑事責任まで問われないとしたら不自然極まりない」

 ルポライターの明石昇二郎氏はこう語る。明石氏は7月、作家の広瀬隆氏とともに、東電の勝俣恒久会長や原子力安全委員会の班目春樹委員長らに対する業務上過失致死傷容疑の告発状を東京地検特捜部に提出した。

 その後、特捜部からの連絡はないという。明石氏は「東電の責任をきちんと追及できるかどうか、国としてのモラルが問われている」と話す。

 地元の福島県警はどうか。同県警広報室は取材に「個別具体の事件捜査についてはコメントを差し控える」と答えた。

 政府や国会も事故調査委員会を設けた。ただ、これらはあくまでも事故の原因究明が目的だ。

 政府の事故調査・検証委員会の畑村洋太郎委員長は「責任を追及する調査はしない」と明言している。責任追及が前提となると、関係者から証言が得にくく、調査の妨げになるという考えだ。

 国会の事故調査委員会は調査対象でもある政府から独立している分、政府事故調よりも厳しく東電に対応するとみられるが、責任追及の場ではない点に変わりはない。

 原発事故で刑事責任が問われた例では1999年9月の東海村臨界事故と、2004年8月の関西電力美浜原発3号機の蒸気噴出事故がある。

 東海村事故では、JCO東海事業所の従業員2人が大量被ばくで死亡。元所長ら6人が業務上過失致死罪で執行猶予付き有罪、法人としてのJCOが原子炉等規制法違反罪と労働安全衛生法違反罪で罰金刑になった。

 美浜事故では蒸気や高温水を浴びた作業員11人が死傷。現場責任者ら6人が業務上過失致死傷容疑で書類送検され、5人が罰金の略式命令を受けた。遺族の一部からは「トカゲのシッポ切り」という声が上がった。

原発以外の企業による事件ではどうか。

 薬害エイズ事件では、製薬会社「ミドリ十字」(現・田辺三菱製薬)の歴代3社長のうち、2人は業務上過失致死罪で禁錮の実刑、1人は控訴審の途中で死亡している。

水俣病事件では、原因はチッソの工場排水だとして元社長と元工場長が業務上過失致死罪で執行猶予付き有罪となった。

 最近では、8月の天竜川川下り船転覆事故で、静岡県警が運航会社を業務上過失致死傷容疑などで強制捜査。

焼き肉チェーン店「えびす」の集団食中毒事件でも、富山県警などが運営会社などの立件を目指している。

 東電の経営責任については、政府内からも厳しい声が上がっている。

 同社は6月の株主総会で、清水正孝社長が引責辞任したが、実質的に経営を取り仕切る勝俣会長は留任した。

 だが、事故の損害賠償への政府支援と引き換えに、原子力損害賠償支援機構と共同で来年3月に策定する総合特別事業計画では、勝俣会長を含む経営陣の一新や退職金の放棄、企業年金のカットなどが迫られそうだ。

 刑事責任はどうか。前出のJCOが問われた原子炉等規制法違反。同法は原子炉を扱う際の規則を定めており、適正な原発の運転を欠いたとなれば、今回も適用される可能性がある。しかし、罰則は軽く、JCOでも罰金は100万円だった。

 労働者の安全と健康を確保するよう事業者に求める労働安全衛生法の違反には問われそうだ。

 厚生労働省は6月、東電の社員2人が限度の250ミリシーベルトを超えて被ばくしたとして、同法違反で東電に是正勧告している。ただ、過去のケースでは大半が労働基準監督署から書類送検され、罰金刑で終わっている。

 より厳しい刑事罰が必要だと考えるのは、東電に対する株主代表訴訟の準備を進める河合弘之弁護士だ。同弁護士は「被ばくさせたことで傷害罪に問えるし、原発周辺に立ち入れなくなったことで救出できずに亡くなった人もいたはず。業務上過失致死傷容疑で追及すべきだろう」と語る。

 「すでになされている告発に加え、近く被害者本人による告訴の動きも出てくるだろう」

 この罪には法人を処罰する規定がなく、個人が罪に問われる。今回の場合、立件への最大のハードルは津波や地震によって事故が起きると事前に認識できたかという「予見可能性」だ。過去の航空機や鉄道の事故などでも、この点の立証が難しいとされてきた。

 東電は2008年、福島第一原発が10メートルを超える津波に襲われ、敷地の一部では15・7メートルの高さまで駆け上がる可能性があるとの試算をしている。東電は「無理な仮定による試算だ」として放置したが、対策を取っていれば14~15メートルまで到達した震災の津波を防げた可能性がある。

 河合弁護士は「東電は福島原発で昨年、津波による全電源喪失と放射能漏れを想定した避難訓練までやっている」と明かし、「とても『想定外』と言い逃れられる状況ではない」と断じる。

 事故の主因が地震による損傷となれば、一段と問いやすくなる。東電は「事故原因は想定外の津波」としているが、経済産業省原子力安全・保安院は最近、地震で1号機の原子炉系配管に亀裂が入った可能性を示す解析結果をまとめている。ところが、今回の地震の揺れの大きさは、1号機における耐震設計の基準値内だった。

 東電や政府の会見に出席してきた日隅一雄弁護士は「実際に事故との因果関係を立証する際にはどちらか一つに原因を特定するのだろうが、捜査当局にとっては選択の幅が増えたことになる」と指摘。「起訴するか否かは別にして、証拠を集めるために強制捜査はするべきだろう」と話す。

 ほかに原子炉メーカーを製造物責任法に問うべきだとの意見もあるが、これは過失が判明しても刑事罰は伴わない。

 河合弁護士はこう語気を強めた。「これだけ被害を出して、刑事責任なしは市民感覚からいっておかしい。警察や検察が捜査に乗り出すよう、一人でも多くの被害者が声を上げる必要がある」

 <デスクメモ> 
放射能影響研究所の元理事長らでつくる政府の部会が年20ミリシーベルトの放射線量でも居住可能と答申した。法定基準は年一ミリシーベルトだ。政府が違法を認めてどうする。

同じ日、環境相は東電社員に除染の推進員なる役を委嘱した。汚した当人が掃除するのは当然。なぜ委嘱なのか。正気を保つだけで疲れる国だ。(牧)



『雲ながるる果てに』 映画ブログ紹介

2012-02-16 05:53:57 | 映画  音楽 美術など

「ふらり道草ー幻映画館」という優れたブログがある。 京都の高校教員OBで僕よりは一回りは先輩の方が主(あるじ)である。

ふらり道草―幻映画館―

映画が最大の娯楽だった時代があった。昭和20年代から30年代に掛けてである。田舎の小学校の講堂で、固唾を飲んで熱中した巡回映画。場末の映画館で熱くなった3本建ての4番館・5番館。フィルムに雨が降っていても、途中で何度も切れても、スクリーンに映る名画は変わらない。 

 僕は昭和23年(1948年)小学校入学、昭和29年(1954年)中学校入学、昭和32年(1957年)高校入学である。このブログに紹介されている映画のいくつかも確かに見た。

小学校の講堂で上映された『きけわだつみのこえ』は怖くて見られなかった。先輩兵にいじめられる場面に耐えられなくて、ひとりこっそり会場を抜け出して帰った、確か。

『雲ながるる果てに』は昭和28年の制作だというから僕は6年生。記憶はうっすらとしていて定かではないが似たような映画を見ていることは確かだ。

   「雲ながるる果てに」タイトル②

自分の死を無理やり正当化しなければならない先輩たちの運命を見せつけられて緊張しっぱなしだった。どんなことがあっても戦争だけはしてはならないと、自分に引きつけて思うようになった。

映画の影響か、高校生ぐらいまでは戦没学徒の手記の類をしばしば読んだものだ。

「どんなことがあっても戦争だけはしてはならない」。これは僕の信仰のようなものであらゆる政治的思考の前提になっている。思考が停止していると非難されても仕方がないのかもしれない。

こんな「非戦」意識を作る上で少年期から青年期にかけての映画の影響は結構大きかったような気がする。

同年代の他の方々はどうだったのだろう?

時代が流れてのちの世に育った人々は?

この貴重なブログを参考にしてこの時代の映画を鑑賞してみるのもいい勉強になるのではないか。

『雲ながるる果てに』●http://blog.livedoor.jp/michikusa05/archives/51762767.html