朝から雨が降り続いている。
でもしとしととした雨だから、まだ許せる(笑)。土砂降りはごめんだ。
そんな中、午後は用事があって買い物しながらあれこれと。3時過ぎに母のところに到着。この時間は韓国ドラマに夢中だろう。
思っていた通り、毎日入るドラマに夢中の母がそこにいた。生協で注文していたガス台の向こうの空きスペースに置くちょっとした二段の棚をせっせと組み立てる。思っていた通りいい感じにセッティングできた。数日前に塩麹に漬けていた鶏もも肉を蒸し焼きにする。しばらく前に干した大根を食べやすい大きさに切り、にんじんとちくわと椎茸で煮物にする。
後は安かった鯛のお刺身を二人分に分けた。
そんなこんなであっという間に時間が過ぎると、母がこたつから抜け出てきた。足が痛そうだ。そりゃそうだ、二時間も座りっぱなしだ。せめて30分間隔で立ち上がっていれば足の痛みも還元されるというのに。ドラマに夢中になって座っているとこういうことがしばしば起きる。それでも今日のドラマは面白かったらしく満足な顔をしている。
母がやってほしいことがあるらしく、夕飯の支度が終わった様子を見て、わたしに物の移動をお願いした。あっちにもっていったり、こっちに運んだり。最後はタンスの引き出しの中の夏物を出した。そこにわたしが持ってきた冬物のクリーニングを入れるよう指示。ついでに引き出しを全部見た。
長年、着ないままの服が結構入っていた。
「これもう着ないの?」というと
「着たいけどね、入らないんだよ」と、まだまだ新品同様の服を残念そうに見ていた。
古いけど、きちんと保管していて今でも着ることができそうなものばかりだった。一つの引き出しを見ると、親戚の方が編んでくれたセーターが入っていた。
「これお前にってくれたものだけど、こんな派手な色誰も着ないだろうよねぇ」と言った。いや、わたしその色好きだけど、でも着るのはどうかな、って思ったけど言わなかった。母はまたそのセーターを引き出しの奥にしまいこんだ。日の目を見ずにここにずっといるんだろうなと思う。それでも人から頂いたもの、捨てるに忍びないのだろう。
そんな整理みたいなことをしてるともうあっという間に夕方になった。最近は夕方といってもまだ明るい。今日は雨なのでそうでもなかったけど、帰りがけ母が玄関まで出てきて見送る。その母がやわい雨に打たれながら庭を指さす。わたしは車の助手席の窓を開ける。母が
「花芽が出たよ」と言っていた。
急いでニュートラルにして母の元に行った。
そこにはカリンの木があった。
毎年、母はカリンの木に花がつくかどうかを気にしている。どうしてなのか分からないけど。そのカリンの木にたくさん小さな赤い蕾が雨に打たれながら見えていた。
嬉しそうに眺めている母。まるで自分の子のように見ているなと思った。
「7つはあるよ」という母。わたしは降りしきる細い雨の中、目を凝らしてみた。
「ううん、もっとあるよ! いっぱいあるよ。よかったね。もしかしたら暖かくなったら一斉に咲くんじゃないの」
「そうかもしれないね」
まだ立ち去りがたい様子の母に
「寒いからもう家の中に入ってちょうだい。すぐにぃ~」と言うと、しぶしぶ笑いながら家の中に入った。
車に戻りながら、花が咲いたら写してあげようと思った。今年のカリンを。
でもしとしととした雨だから、まだ許せる(笑)。土砂降りはごめんだ。
そんな中、午後は用事があって買い物しながらあれこれと。3時過ぎに母のところに到着。この時間は韓国ドラマに夢中だろう。
思っていた通り、毎日入るドラマに夢中の母がそこにいた。生協で注文していたガス台の向こうの空きスペースに置くちょっとした二段の棚をせっせと組み立てる。思っていた通りいい感じにセッティングできた。数日前に塩麹に漬けていた鶏もも肉を蒸し焼きにする。しばらく前に干した大根を食べやすい大きさに切り、にんじんとちくわと椎茸で煮物にする。
後は安かった鯛のお刺身を二人分に分けた。
そんなこんなであっという間に時間が過ぎると、母がこたつから抜け出てきた。足が痛そうだ。そりゃそうだ、二時間も座りっぱなしだ。せめて30分間隔で立ち上がっていれば足の痛みも還元されるというのに。ドラマに夢中になって座っているとこういうことがしばしば起きる。それでも今日のドラマは面白かったらしく満足な顔をしている。
母がやってほしいことがあるらしく、夕飯の支度が終わった様子を見て、わたしに物の移動をお願いした。あっちにもっていったり、こっちに運んだり。最後はタンスの引き出しの中の夏物を出した。そこにわたしが持ってきた冬物のクリーニングを入れるよう指示。ついでに引き出しを全部見た。
長年、着ないままの服が結構入っていた。
「これもう着ないの?」というと
「着たいけどね、入らないんだよ」と、まだまだ新品同様の服を残念そうに見ていた。
古いけど、きちんと保管していて今でも着ることができそうなものばかりだった。一つの引き出しを見ると、親戚の方が編んでくれたセーターが入っていた。
「これお前にってくれたものだけど、こんな派手な色誰も着ないだろうよねぇ」と言った。いや、わたしその色好きだけど、でも着るのはどうかな、って思ったけど言わなかった。母はまたそのセーターを引き出しの奥にしまいこんだ。日の目を見ずにここにずっといるんだろうなと思う。それでも人から頂いたもの、捨てるに忍びないのだろう。
そんな整理みたいなことをしてるともうあっという間に夕方になった。最近は夕方といってもまだ明るい。今日は雨なのでそうでもなかったけど、帰りがけ母が玄関まで出てきて見送る。その母がやわい雨に打たれながら庭を指さす。わたしは車の助手席の窓を開ける。母が
「花芽が出たよ」と言っていた。
急いでニュートラルにして母の元に行った。
そこにはカリンの木があった。
毎年、母はカリンの木に花がつくかどうかを気にしている。どうしてなのか分からないけど。そのカリンの木にたくさん小さな赤い蕾が雨に打たれながら見えていた。
嬉しそうに眺めている母。まるで自分の子のように見ているなと思った。
「7つはあるよ」という母。わたしは降りしきる細い雨の中、目を凝らしてみた。
「ううん、もっとあるよ! いっぱいあるよ。よかったね。もしかしたら暖かくなったら一斉に咲くんじゃないの」
「そうかもしれないね」
まだ立ち去りがたい様子の母に
「寒いからもう家の中に入ってちょうだい。すぐにぃ~」と言うと、しぶしぶ笑いながら家の中に入った。
車に戻りながら、花が咲いたら写してあげようと思った。今年のカリンを。