心の色を探して

自分探しの日々 つまづいたり、奮起したり。
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嬉しかったと言われ

2016年05月28日 | 母のこと
この頃母は温泉に行く回数が減った。
新しいお風呂に入っていることもさることながら、最近の足の痛みは車の乗り降りや温泉までの数メートルでさえ大変な状態なのだ。その無様な姿を見せたくない、と言う。おまえが行ってゆっくり入ってこいと言う。
仕方が無いので、ひとりで行くことが多い。

先日は、久しぶりに温泉に行くというので、連れていったが、やはり温泉に入ると特別な気分になるらしくご機嫌な様子だった。しばらくぶりで会う人たちとの語らいも楽しそうだった。先に上がっていた母が若い感じの方と脱衣所で話していた。駐車場に向かい、車のドアに手をかけていると、その方が車を出してきた。わたしたちが立っている前までくるとわざわざ窓を開けて手を振っていった。もちろんわたしたちも手をぶんぶん振った。

車の中に入って母が
「あの人、前はあんな感じじゃなかったんだよ。誰にも話しかけないでいたけど、こっちからちょこちょこと話しかけたら他の人とも話すようになったみたいだ」というので、
「そうかあ、話してみれば感じのいい人だよね」と答えていた。

昨日、またひとりで温泉に行った。診察日で横になることが出来なかったので、母はベッドで横になるからわたしひとりで行ってくるといい、と言われたのだ。
温泉は混んでいなくて母さんも来ると良かったのになと思ったが、もう後の祭り。
わたしの隣にいた人が
「今日はお母さんは?」と聞いてきた。母の足の状態を話すと「無理は禁物だからね。良くなったら連れてきて」と言われた。その方が立っていくと別の人が座った。その方が先日手を振っていった若い方だった。すぐに
「お母さん来なかったんですか」と聞いたので、前の人に答えたのと同じように話した。
「あっでもこの間来ていましたよね。お母さんに会えるとわたし嬉しいんですよ」と思いがけない言葉が返ってきた。思わず
「あらぁ、嬉しい。母に報告したらきっと喜ぶと思うなあ」と言った。
その方がニコッと嬉しそうな顔をした。

母はきっとその方がずっとひとりで誰にも話しかけず、誰とも話さないでいることを気にかけていたのだろう。最初は何気ないことを聞いたり話したのだと思う。母に話しかけられて内心びっくりしながらも、せっかく来た温泉で言葉を交わす人がいたという安心感を抱いたに違いない。ひとりを味わいたいと思って温泉に行く人もいるかもしれないが、わたしたちが行く温泉はひなびた温泉という感じではなくどちらかというと銭湯に近い雰囲気がある。常連さん同士の弾んだ会話が温泉内に響くときもあるし、笑い声が響くときもある。そういう雰囲気の中でずっとひとりで過ごしているというのは、なんだか寂しいものがある。わたしも母と一緒でなければ、知り合いもいない場所でずっとひとりだったかもしれない。
母といたから話しかけられて知り合いになれたという方がたくさんいる。母のおかげで知り合いが増えた。母さんさまさまだなと思う。

帰ってみるとベッドに横になっていた母。早速温泉で言われたことを教えた。
「母さんに会えて嬉しかったって、この間手を振っていた人が話していたよ」
なんともいえないにこやかな顔をして母が起き上がった。
薬よりも誰かからもらう優しい言葉の方が、元気を与えるのだなとその瞬間思った。

母から学ぶものは多い。

逆療法? 久しぶりの歩きです

2016年05月28日 | ほんのすこし
今朝、久しぶりに歩いてみました。
というのも東京から戻ってきて以来、ずっと足の調子が悪く、右足などはだるさというか痛みではないけどなんだか違和感があって、どうしたものかと思っていたのです。帰る日、いつもの帰りとは違い電車に乗っている時間も長く、待ち時間もそれぞれ長く予想より3時間以上も長くかかって家に戻ったため、足が半端ではなくパンパンになっていました。でもすぐに引けていくだろうと思っていたのです。
でもなかなか違和感は抜けず、母のところで湿布を貼りながら、母の頼みごとをやっていました。
一つは台所の窓にレースカーテンをつけるという作業です。
それがなかなかの曲者で、新しいキッチンに取り付けたアイラックというのがあって、それが邪魔をしてなかなか窓に取り付けるのができないのです。首を曲げ、窓を全開にし、窓側に足を出しかがんだ状態で作業するのでやりにくいことこの上ない。できあがったときには汗びっしょりでした。
そういう体のいつもは使わない部分を使ったせいか、ますます体に違和感が。

母に「運動しないせいだ」と言われ続け、ようやく今朝、重い腰を上げたのでした。
曇り空の下、5時半に家を出るとほとんど人通りもなく、なんだか久しぶりに空気が美味しく感じられました。
線路脇には雑草が青々と元気よく育っています。
白いマーガレットが咲いています。



少し行くと、前はなかった花壇にたくさんのツツジが咲いていました。いろいろな色のツツジが咲いていて、写そうと思ったのですが、その方の家も入ってしまうので止めました。写らない場所を。



さらに歩いて行くと図書館の前に着きました。





盛りが過ぎていきそうです。白ってすがすがしいなと思いながらパシャ。

戻りにもう一度線路脇を。







雑草なのかな。
でも可愛い。
たくさん小さい花が咲いていると、なんだかいいな。

白い雪で埋もれる冬には外で花を見ることはないけど、こうして緑に溢れる中で花が咲いているのを見ると、命の芽吹きを感じます。種がこぼれてどんどん次の花へと。
自然の力の強さを感じます。

結局、久しぶりだったので無理をせず30分くらいの歩きでした♪
継続できたらいいけど、どうかな~(笑)。
足の方はなんだか違和感がなくなった気がします。こういうのって逆療法っていうのかな。