最近、本漬けの日々。
時間を見つけては読書。
続けて二冊読み終えた。
『幸福な食卓』瀬尾まいこ著
『永遠をさがしに』原田マハ著。
瀬尾さんの本は初めてだったかもしれない。読者登録をしているブロガーの中で何人かが紹介していて、そのたびに「あぁ、読んでみたいなあ」って思う。
でもいざ本屋さんに足が向いたとき、そのタイトルや作家さんの名前をすっかり忘れていて、別の物を手にしていた。そういうことが度々あって、今回ようやく我が手元に。
最初から驚かされる。なんといっても父さんが父さんを辞めると宣言するのだ。面食らってしまいながら、一体この話はどういう展開になるのか? と首をかしげながら、しかも登場人物がどんな関係でどういう状況にあるのかがいまいちわからないまま字面を追っていく。
そして読み進めるとだんだん相互関係やらどんな家庭状況だったのかが見えてくる。
これが最初から解き明かされた状態で書かれていたら読んでいただろうか?
やはり、最初に「父さんが父さんを辞める」という場面があったからこその読み進める醍醐味があったのだと思う。してやったり、瀬尾さんの文章展開に「参った!」と言えるなあ。
食卓と題しただけあって、食についての表現が多々あり、読んでいる途中でオムライスを作りたくなったりもするのだけど、家族それぞれの人となりが目の前に見えるようで、自分の家庭ではこんなことなかったなあ、とか。不思議でちょっと羨ましく思える食卓でもあったり。家族ってこんなにも互いに思いやっているんだなとしみじみとした思いをしばらく味わえる。
途中でかなりショックなことが起きるのだけど、それが辛くて辛くてたまらない主人公の気持ちを想像すると胸が痛くなる。それでも最後まで読むと、人は前に進むための何かがあるのだと感じてくる。それは自分の周りには沢山の寄り添うものがあったのだと気づくから。
ひとりではない。生きてきた過程には、ほら! 探してみればあそこにも、ここにも。自分を見ていてくれた優しい目がある。
そう思わせてくれる本だった。
そういう意味では次に読んだ『永遠をさがしに』もまた似ている。
内容は全然違うのだけど、真逆な家庭で、主人公はひとりぼっちの食卓に慣れて生きてきた。親が世界的に有名な指揮者で、彼女自身(和音)は母親がチェロ奏者であったことからチェロを学ぶのだが、途中で辞めてしまう。その母が和音の元を去ってしまい、父と二人暮らしになる。
和音はなぜ母が何も言わずにさっていったのか、長く悩み続ける。
やがて父がボストン交響楽団の指揮者となり海外へ。和音はひとり日本に残ることを決める。そこに新しい母だと名乗る女性が現われたから大変だ。話はここから急展開、面白さが倍増していく。
原田さんの人物像の描き方はどれを読んでも魅力的だ。そしていつも泣かされる。今回も思いがけなく温かい涙をこぼしてしまった。
和音がどんな大人の女性に成長していくのか、可能ならばさらに成長した彼女の続編をぜひ読んでみたいものだ。
クラシックが題材になる本は、『蜜蜂と遠雷』恩田陸著、 『ピアノの森』一色まこと(漫画)を読んだが、それぞれに音楽を想像させる表現が見事。原田マハさん、絵画だけではなく音楽にもまた造詣が深いことに感心した。
さて、読みかけの本について書こうと思ったけど、やっぱり新しいキーボード使いにくくて、長い入力が・・・何度も何度も行ったり来たり。
次の機会にしようっと。
時間を見つけては読書。
続けて二冊読み終えた。
『幸福な食卓』瀬尾まいこ著
『永遠をさがしに』原田マハ著。
瀬尾さんの本は初めてだったかもしれない。読者登録をしているブロガーの中で何人かが紹介していて、そのたびに「あぁ、読んでみたいなあ」って思う。
でもいざ本屋さんに足が向いたとき、そのタイトルや作家さんの名前をすっかり忘れていて、別の物を手にしていた。そういうことが度々あって、今回ようやく我が手元に。
最初から驚かされる。なんといっても父さんが父さんを辞めると宣言するのだ。面食らってしまいながら、一体この話はどういう展開になるのか? と首をかしげながら、しかも登場人物がどんな関係でどういう状況にあるのかがいまいちわからないまま字面を追っていく。
そして読み進めるとだんだん相互関係やらどんな家庭状況だったのかが見えてくる。
これが最初から解き明かされた状態で書かれていたら読んでいただろうか?
やはり、最初に「父さんが父さんを辞める」という場面があったからこその読み進める醍醐味があったのだと思う。してやったり、瀬尾さんの文章展開に「参った!」と言えるなあ。
食卓と題しただけあって、食についての表現が多々あり、読んでいる途中でオムライスを作りたくなったりもするのだけど、家族それぞれの人となりが目の前に見えるようで、自分の家庭ではこんなことなかったなあ、とか。不思議でちょっと羨ましく思える食卓でもあったり。家族ってこんなにも互いに思いやっているんだなとしみじみとした思いをしばらく味わえる。
途中でかなりショックなことが起きるのだけど、それが辛くて辛くてたまらない主人公の気持ちを想像すると胸が痛くなる。それでも最後まで読むと、人は前に進むための何かがあるのだと感じてくる。それは自分の周りには沢山の寄り添うものがあったのだと気づくから。
ひとりではない。生きてきた過程には、ほら! 探してみればあそこにも、ここにも。自分を見ていてくれた優しい目がある。
そう思わせてくれる本だった。
そういう意味では次に読んだ『永遠をさがしに』もまた似ている。
内容は全然違うのだけど、真逆な家庭で、主人公はひとりぼっちの食卓に慣れて生きてきた。親が世界的に有名な指揮者で、彼女自身(和音)は母親がチェロ奏者であったことからチェロを学ぶのだが、途中で辞めてしまう。その母が和音の元を去ってしまい、父と二人暮らしになる。
和音はなぜ母が何も言わずにさっていったのか、長く悩み続ける。
やがて父がボストン交響楽団の指揮者となり海外へ。和音はひとり日本に残ることを決める。そこに新しい母だと名乗る女性が現われたから大変だ。話はここから急展開、面白さが倍増していく。
原田さんの人物像の描き方はどれを読んでも魅力的だ。そしていつも泣かされる。今回も思いがけなく温かい涙をこぼしてしまった。
和音がどんな大人の女性に成長していくのか、可能ならばさらに成長した彼女の続編をぜひ読んでみたいものだ。
クラシックが題材になる本は、『蜜蜂と遠雷』恩田陸著、 『ピアノの森』一色まこと(漫画)を読んだが、それぞれに音楽を想像させる表現が見事。原田マハさん、絵画だけではなく音楽にもまた造詣が深いことに感心した。
さて、読みかけの本について書こうと思ったけど、やっぱり新しいキーボード使いにくくて、長い入力が・・・何度も何度も行ったり来たり。
次の機会にしようっと。