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世界チャンピオンによるマッセ。
1982年。
マッセショットはキャロムの
四ツ球や三ツ球、ボークライン
では必須技法で、キャロムをや
る人でマッセができない人はい
ない。ラシャも絶対に破かない。
ポケットの場合は空中ループレ
ストグランドマッセを使うシー
ンは少ないが、あるにはあるし、
使って行く。
ただ、実は多くのポケットのプ
レーヤーはマッセを使っている。
それはキュー尻を上げてのカーブ
ショット。
あれはアメリカではマッセの範疇
として捉えられている。
ポケットビリヤードではマッセ
は必要ないから練習など要らな
い、させない、と言う人がいた
としたら、それは根本から間違っ
ている。
同じ撞球だ。ありとあらゆる存在
する撞きが出来る事を排除する
発想は誤りである。
ただし、マッセは一般的には練習
ではシートやラシャ布を敷いて、
そこに手玉を置いてやるべきだ。
お店の許可を取ってから。
ラシャの張り替えの日にはマッセ
撞き放題にしてくれるビリヤード
場もあるので、それは経営者と
交渉して実行可能だ。
また、ジャンプの練習も、下に
シート等を敷くべきだ。
マッセのコツは、ドカン!とは
撞き下ろし抜かない事。
コン!とキューを切り落とすよ
うに鋭く撞く。
イメージは上から見て手玉の表面
にとまったハエを突き潰す感じ。
台のところまでキュー先を突き
当てるのではなく、手玉の真ん中
やや下あたりまで。
刺すように勢いだけ鋭くコン!と
撞く。力技ではなく鋭さ。
アーティスティック競技などの
強烈なスピンを求める場合には
タップがラシャに着くまで撞き
下ろす事もあるが、一般的には
タップはラシャに接触はしない。
南極まで下ろさず、玉の中の中心
から下あたりまで。撞き下ろし
が強いマッセであっても。
カーブショットもコン!と切る
ように撞くがキューを完全に立
てるマッセも同じ要領だ。
私はマッセは、戦前にマッセ
日本一と謳われた上野の肥土
軍作先生に直に習った。
勘違いしてはいけないのは、
ジャンプショットと同じように
コン!とやるのだが、ジャンプ
も力技でドカン!とやったら
全く手玉は飛ばないのと同じ。
キューさばきの鋭い冴えでマッ
セは撞く。
グランドマッセのフォームで
手玉単独ジャンプも私は以前よ
くやっていたが、精度は低い。
ジャンプキューを使ってのジャ
ンプのほうが楽だ。
マッセのためにマッセ専用キュー
は必要無い。アーティスティック
の競技以外は。
ただ、前バランスのプレーキュー
のほうがやりやすいというのは
ある。
マッセはできないよりもできる
にこした事はない、というか、
できなきゃダメ。
プレーヤーであるなら。
精度が低い立てキュー撞きである
マッセは、練習しないといきな
りはできない。
他のプレーと同じく、練習ある
のみだ。
ビリヤードなどというものは、
技術と技法の駆使で成立する
スポーツだからだ。
球を転がせば、取り敢えずは
ピンは倒れるとか、投げれば
刺さるとかのゲームではない
種目だ。
技術が無いと全くプレー自体
が成立しないためにいつまで
もビリヤード人口は増えない
のだが、私は個人的にはそれ
でいいと思っている。
やる気のある努力を惜しまない
者だけがやればいい、と。
みんなでワイワイとかは技法
の習得や向上とは無縁だ。
私は個人的にはレジャービリ
ヤードは完全否定する。
レジャー剣術がこの世に存在し
ないように。
術なのだ。技の術。
それなくば成立しない。
それが撞球、ビリヤード。
ビリヤードはビリヤードらしく
そうであるのが一番いい。
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台の高さは80センチ。
台上は1.5メートル×3メートル。
その小さな世界に天文学的確立
で同じ配置が訪れずに玉が散ら
ばる。
だからこそビリヤードは面白い。
全て一期一会なのだ。