渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ハイス鋼の研ぎ味

2023年07月30日 | open

1983年頃製造されたガーバー
C375スタッモデル。

ハイスピード鋼の研ぎ味は、
きっちりとしていてとても
判り易い。
純炭素鋼は計測硬度が高硬度
あっても、特殊合金鋼に比
るとヌッペリとした感覚が
ある。砥あたりは特殊合金に
比べると遥かに良い。
しかし、SUS合金鋼の中でも、
ハイス鋼の研ぎ味は私は嫌いで
はない。リニアにいろいろな
やりようが出せるからだ。
無論炭素鋼でも自在に出せるの
だが、体感感知の差異がハイス
鋼のほうが明瞭で、炭素鋼は
ある程度ファジーな面もある
というだけの違い。

炭素鋼には独特の魅力がある。
それは、天然砥石が驚く程利く、
という点だ。
人造だけでは絶対に日本刀の
鑑賞研ぎなどはできない。
包丁や実用ナイフのような鋭利
にさせる研ぎしかできない。

このような研ぎは、天然砥石だ
からこそ可能になる。


600円で売られている全鋼の
安い肥後守でも、天然砥石で
日本刀研磨と同じ手法を用い
たら、このうな鋼の素顔を
引き出す事ができる。
この鋼の素顔の地肌は、まる
で日本刀だ。

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