渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ジョイント・プロテクター

2022年03月06日 | open

これは職人さんが作ったジョイン
ト・プロテクターというキューを
保護するパーツ。
もうこうなると、カスタムキュー
作りと同じ位の手間がかかる。
手間をいくらかけても、確かな高
度な技術がないと作れない。

一般的な普及品の高級品はこんな
感じ。これはショーンの純正品。


これは私が超大昔作った手製。
くそだせえ!(笑


製作途中のキューのブランク保護
の為に仮ものとして昔作ったジョ
イント・プロテクター使っていた。


製作途中時代のメイプル棒。
Luke Landwalker 7号。
この形になるまで何年よ、という
感じ。リングとカラー着けてピン
打ちして、仕上げ削りのこのあた
りで、ようやく先が見えた。
まだケツっペタは削り出していな
い段階。仕込みのウエイト穴も。


私が一番好きな先角は象牙だが、
樹脂素材としてはLBM(リネン
ベースメラミン)という材料が
一番好きだ。トビはそこそこに
出るが、あるシャフトの質性と
マッチした場合は抜群のタッチ
と無駄トビが減少する現象を見
せる。先角素材は素材単体のみ
では撞球性能を語れない。木材
の状態とのマッチでどうかとい
う質性を具備しているのが事実
だからだ。
先角材料、結構、奥が深い。

私のベストは22ミリ長。
既存シャフトではないオリジナル
物は全て22ミリにしてある。
80年代にはさらに短先角にして
いたが、結局はいろいろ試して
トライアルの結果22ミリに落ち
いた。

以前、象牙先角では、内部構造を
独自の物にしていた。全て。
それは軽量化という方向ではない
形、造形から振動収束性を高める
内部形状にしたものだった。
単なるネジ切りポンではなく。
これは突き通しチクワ等も含めて
いろんな事をやって実験した中で
得てきたノウハウだった。
今、それはできない。
私には先角内部までの緻密な加工
をする技術が皆無だからだ。
それの開発は、凄腕の技術者との
タッグで初めて試みが成功してい
たからだ。

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