二人組のツアー中に楽屋に置いていた私物と共に、新たに届いていた皆さんからのお手紙やプレゼントが届きました。今までもちゃんとお礼が言えてなかったので、この場を借りて(借りて?)改めてお礼を言わせてください。いやー、本当に僕なんかの為に・・・ありがとうございます。頂いたものは全~部しっかり食べております。お手紙も。嘘(笑)。えー、食べられないものに関しては(笑)、ちゃんと使わせていただいていますよ。ほんとーに、ありがとです。
さて、すっかりハワイのファンサイトみたいになってきましたが(笑)。今日は夜のワイキキに沢山いる大道芸人さん達の写真をアップしてみました。いや、賑やかで楽しいー。
左上から、基本的に動かなくて、動くときはプシュープシューと口で効果音を出すロボットさん、帰りもロボット歩きで帰るのでしょうか(笑)。その横は怪しいマスクをつけて固まってたかと思うと、突然激しくドラムを叩いたりするオペラ座さん(勝手に命名)。見た目は怖いけど、子供を見つけると無言で手招き、一緒に記念写真を撮ったりしていたので、きっととっても優しいひと。左下は、・・・まぁ見ての通りです(笑)。太っちょハワイアンペア。座ってのんびりー。いいですねー。
そして、右下のヴァイオリンを弾いていた女の子。賑やかな感じの大人の芸人さん達に混じってちょっと落ち着いた趣。でも、人だかりは一際多かったように思います。とっても真剣な表情でクラシックを弾いていました。足元には英語で「私の目標(goal)はジュリアード音楽院に行くことです!」と書いてありました。 しばし立ち止まって聴いていると、おじさんが(どうやら彼女のお父さんらしい。)しおりを渡してくれました。下の写真がそれです。 彼女の自己紹介のしおりです。
あの時は食事に行く道すがらで空腹だったこともあり、ほんの1~2分でその場を離れてしまいました。そしてホテルに帰って、何となくこのしおりを読んで、そして、ものすごく後悔をしたんです。
しおりには彼女の名前はカーリーG、現在15歳で地元のハイスクールに通っていて、週に一度、お父さんが安全を守ってくれる時だけ、ストリートで演奏してること。サーフィンも大好きで、走ることや、クロスカントリーも大好き・・・といったことが書いてありました。そして、僕がハッとしたのは一昨年、ニューヨークのカーネギーホールに学生オーケストラの大会で出場した時のことを綴った一文でした。ちょっと原文も引用しますね。
「信じられないような体験に、とっても緊張していました。世界中の偉大なミュージシャンが立ったこのホールでこれから私が演奏するんだと思うと、心配になってしまいましたが、でも興奮してました。準備している間は、まるで私の胃の中に大きな蝶々がいるようでした(I was worried about but excited,and had huge butterflies in my stomach as we prepared for the performance)。」(ワォ、なんて的を得た、キレイな表現でしょう!)
わかるよー。
「しかし一旦演奏が始まってしまえば、そんな不安は全て私の中から消えてなくなっていました。」
あぁー、とってもよくわかるよーっ!
そして、彼女はニューヨークのジュリアード音楽院(そのあまりの厳しさゆえ、入学はしたが、挫折していった者達の血で床のじゅうたんは赤い、とまで言われている超難関の名門。)に行くための資金集めと、ほんのちょっとお小遣いもほしくて(ここら辺がカワイイ!)、こうしてストリートで演奏している、と。
凄いよ、カーリー。言葉も様々な、世界中のいろんな人種の人を相手に、そうしてパフォーマンスをして、目標に向かっているんだよね。15歳でね。うまくいかない日もあるでしょう。思ったように聴いてもらえない時もあるでしょう。きっと平日、学校から帰ったら、「今週末はこの曲をやるんだ!」って一生懸命独りで練習してるんだろうねー。素晴らしいよ。
そしてね、しおりの最後はこう締めくくってありました。
「一生懸命がんばって、私は絶対にジュリアードに行きます。自信があります。絶対に夢は叶えます。」
あのね、そして、僕の後悔ってのがね・・・あぁ、ホントに、もう。大変なことをしたんですよ。彼女の演奏、ほんのちょっとだけど、ちゃんと聴いたのに、なんということか、僕ね、
チップ、入れ忘れたんです。
あー、最悪です。ごめんよ、カーリー。
なので、絶対に、また行きます。彼女がハワイにいる内に。ニューヨークで使う、お小遣い、渡さなきゃ。
ほんと、行かなきゃ。