アメリカにあって(他の沢山の国にもですが)、日本にない慣習にチップがありますね。これ、やっぱり普段慣れていない分、ちょっと戸惑うこともありますよね。
レストランでは税抜き料金(メニューの金額)に、15%~20%のチップを、と言われますね。2~3人でしっかりご飯を頂いて、おいしくワインなぞ空けてしまって、仮に10000円だったとすると、1500円~2000円分のチップをテーブルに置いてくることになります。(消費税も8.25%と、日本より高いです。)なので、お財布の中身をしっかり確認しとかにゃ、食べた後にあたふた、なんてね(笑)。
アメリカでは人が動けばお金が発生する、というのが基本概念にありますから、例えば救急車を呼んでもちゃんと有料で、300$くらいかかります。日本円で35000円ほどになりますね。ご存知のところでは、ホテルでベルキャプテンに荷物を運んでもらえば(クルマのトランクに積んでもらっただけでも)、荷物一つに付き1$、ベッドメイクも、一人分1$、とかですね。あ、ちなみにケチってホテルで自分で荷物を運ぶのは、マナー違反でもありますのでご注意あれー(笑)。
今回の旅で、一度クルマのトランクに鍵を入れたまま閉めてしまい、レンタカー屋さんでスペアキーを借りました。クルマ借りてすぐの駐車場での出来事だったので、まぁ、まだ良かったのですが。で、この時も「お手数かけました。」と、1$渡してきました。なんでトランクに鍵を?とは訊かないでください。基本、おっちょこちょいなもので(笑)。うー、しかし二度とするもんかー。
チップは基本的に個人の収入になるそうなので、レストランではウェイターさん、ウェイトレスさんのお給料と別の副収入になるわけです。ひとテーブルあたり数千円にもなれば、一晩で、結構な収入になりますね。
僕、学生の時に赤坂の某高層ホテルでベッドメイクのアルバイトをしていたことがあるんですが、あれ、結構な重労働なんですよ。ベッド持ち上げて、シーツ換えるだけでもダブルとかだと相当力も要ります。それから掃除機かけて、そしてさらに大変なバスルームのピカピカ化、タオル類もきちっと揃えて、やっとひと部屋終了。リネン類を扱うので、手がカサッカサに乾燥します。なので、個人的にホテルのハウスキーピングのチップは、もう少し高くても良いのではないか、と思ったりもしますね。レストランに比べると・・・ちょっと安いですよ。あ、余談ですが、僕がバイトしてる時、チップ置いていてくれた人、たまーに居ましたね。嬉しかったなぁ。
ノースへ向かう途中のガソリンスタンドでのこと。セルフのスタンドだったんですが、クレジットカード式なのは判るのだけど、やはり日本のと違って、どうも勝手が違って、使い方がよく判らない。ガイドブックにある機種とも違うし。他にもお客さんも待っていることだし、さくっと訊いてしまおう、と併設されている日用品屋さんに入って、おばさんに「Excuse me,Could you tell me how can I buy the gas?(すみません、ガソリンの買い方、教えてくれませんか?)」と聞いたら、「それなら隣の店よ。」と教えてくれました。隣はセブンイレブンでした。日本にも最近増えましたけど、あちらではコンビニとガソリンスタンドって、経営が一緒のところが多いみたいですね。お礼を言ってセブンイレブンへ。
さて、ちゃんと通じたようだし(笑)、今度は違う訊き方でいこう、と余裕をかまし、レジで賑やかにお喋りしていたハワイアンのアルバイトらしき若い女の子2人に向かって「Hi!I want to get the gasoline!(やあ、ガソリン欲しいんだけど!)」ってにこやかに話しかけました。するとですね、二人して一瞬僕の顔を見て固まって、のち、
・・・大爆笑。
もう、ゲッラゲラ笑うんですよ。肘でお互いつつき合って、ほんとに大爆笑ですよ。なにやら早口で言い合いながら。「今の聞いた!?超ウケるんですけどー!」ってな感じかな(笑)。ありゃー、そんなに変なこと言ったかな?と、ちょっと焦りつつ、名誉挽回せねば、と、さっき通じた例の、「Ahh・・・,Please tell me How can I・・・」と言いかけると、「OK!OK!」と、一人がカウンターから出てきてくれました。「大丈夫、わかってるわよ!」という感じで。そしてカウンターに残った子に「あんたダメよ、お客さんなんだから!」と、でもまだ笑いが収まらない様子で。
「どのクルマ?あれ?」と、一緒に機械のところに行って、他のお客さんが居たので少し一緒に並んで待ってくれた後、ちゃんと設定してくれて、無事にガソリン、ゲット(笑)。一安心。田舎町ではガソリンスタンド、あんまりないからねー。
暑い中、一緒に並んでくれた彼女に「Thank you!」とお礼を言って、手間をかけたので、と思い、1$渡そうとすると、このときばかりは真顔で「No!I don't want it.(いらないわよ。)」と、受けとってくれませんでした。そして「Bye!」とニッコリ笑って、ポケットからタバコを一本出してくわえ、後ろ手に手を振ると、店へ戻って行きました。わぁ、さっぱりしてるなぁ、何だか、かっこいい子だなぁ・・・と、素直に感動しました。チップ、受け取らない人もいるんだなぁ、若い子だし、少しでもお金、欲しいだろうになぁ、と。彼女が機械を操作してくれてるのを見てて気付いたんですけど、半袖の制服から伸びた彼女の右腕には肘から手のひらにかけて、ひどく大きい火傷の痕がありました。僕の変な英語に(?)、楽しそうに笑ってた彼女の笑顔は忘れられませんね。そして、チップを断った時の、クールな表情も。
うーん、しかし、「ゲット」がいかんかったのか・・・。「僕、ガソリン欲しいんだけど。」が、つまり「僕、ガソリン、飲みたいんだけど。」みたいな意味になっちゃったのかなぁ(笑)。今度はちゃんと言える様に、勉強しとかんとなー(笑)。
写真は、今日はお話とは関係ありませんです。ワイキキのそばにある大きな公園です。いい散歩道なんですよ。ちなみに写真の左手側には、ホモビーチがあります。ブーメラン水着の方が沢山いらっしゃいましたー(笑)。
では。