ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




昨日のブログに関しまして、とても沢山のコメントをいただきました。

ひとつひとつ、大切に読ませていただきました。ああいった問題についての、皆さんの率直なご意見、ご感想などを伺え、また僕もとても勉強になったり、考えさせられる内容のコメントも沢山寄せていただきました。とても感謝しています。ありがとうございました。

ああいう話を書いたときにはいつも思うのですが、僕は、何がしかの動機があって「よし、今日はこれを書こう」と思って書いて、投稿しているわけですが、皆さんからしたら「ありゃ、今日はそういう話かー」なわけですものね。それでも、あのコメントの内容。いつもながら、頭が下がる思いで読ませて頂きました。皆さんの、・・・いや、「あなた」個人の考え、そして存在を、とても心強く感じています。

 

今日は、今月の半ば過ぎから始まる、椎名へきるちゃん恒例の夏ツアーのリハーサル初日でした

馴染みの面々、相変わらず、終始笑いの絶えないスタジオ。曲のリハーサルでも体力を使いますが、笑いすぎでも体力を使う現場です(笑)。ほんとね、なんか皆がいちいち笑わせあってる感じでね、とっても楽しいのですよ。本格的なリハーサルまで、また少し間が空きますが、今日の収穫は大きかったです。えぇ、練習もしなくては、ですが、・・・腹筋も鍛えねば、ということです(笑)。

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ツアー詳細はこちら。

HEKIRU SHIINA SUMMER TOUR 2008

2008/08/16(土) 愛知 Zepp Nagoya 開場17:00 開演17:30
2008/08/17(日) 大阪 Zepp Osaka 開場16:00 開演16:30 ◎
2008/08/23(土) 東京 Zepp Tokyo 開場17:00 開演17:30
2008/08/24(日) 東京 Zepp Tokyo 開場16:00 開演16:30 ◎

◎投稿時、開場、開演時間を間違って書いていましたー。すみません。上記が正しいです

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実は、もう本番が始まっている「某急な旅」よりも、このへきるちゃんのツアーの方が先に決まっていました。

僕たちミュージシャンの世界の原則に、「早いもの勝ち」というのがあります。

うーん、「勝ち」、という言い方が何だか売り手主導のようで偉そうな気もするので、言い方を変えれば「先に(スケジュールを)押さえてもらったもの優先」ということです。

しかし今回、後からお話を頂いた「某急な旅」とは、たまたま本番もリハーサルも当たっていなかったので、僕は両方の仕事を引き受けることができた、というわけです。実は先月の斉藤光浩さんのライブも、「某急な旅」以前にお話を頂いていたのですが、こちらもスケジュールがバッティングしていなかった為、参加することができたわけです。

例えば、ライブハウスで一本きりのライブが決まっていて、後から(何なら翌日に)ホールやアリーナクラスの数十本のツアーの話を頂いたとしても、その一日がバッティングしていたら、もうこれは受けられないんです。「先に決まっているもの、決めてくれたもの、優先」という原則は、崩せないのです(例外として、「トラ」という「代役」を立てることが認められる、許されるツアーの場合は別ですが・・・基本的にはそれは無いのが前提です)。

「一度受けておいて今更ですが・・・、(後から)実は○○さんのライブの話が来たので、僕、やっぱりそっちに行きます。」と、「先に一度受けた話」を後から崩せば、人としての信用問題にすらなります。なので、「またやろうね」という口約束の段階ではなくて、「仕事として正式に決定」してくれたもの優先、になるのです。勿論、口約束だって気持ちにはちゃんと残ります。それゆえ、「決定まだかな」と、悩むことにもなるし、時には頂いたお話にも「申し訳ありませんが・・・お返事、少々お待ちいただけますか?」と、リミットぎりぎりまで「待ち」を入れることにもなるわけです。それでも決定のタイミングが合わなければ仕方ないとするしかないわけです。音楽とはいえ、これは僕たちの「仕事」、でもあるのですから。

 

ツアースケジュールの決定には、表には出ないような、実に色々な事情が絡んできます。単純に「ライブがやりたくなったので、来週からツアーやりまーす」というわけには行かないんですよね。純粋なストリート・ライブなら可能でしょうが、それは、小さなライブハウスでも数ヶ月前からの予約が必要ですし、規模が大きくなればなるほど、大変な前準備が必要になります。(「コンサート制作」というお仕事は、こういうことを取りまとめるお仕事です。)

会場の空きはあるのか(これも早いもの勝ちです。そして、土日などの日程は取り合いにもなります。)、会場によっては、早いケースですと1~2年以上も前から押さえることもあります。そして、その日に会場は押さえられても、それで本当に移動行程が組めるかどうかというのもありますね。今日が東京で本番、明日が博多、そして翌日札幌で・・・というわけには行きませんよね。人は頑張れても、楽器や舞台セットの移動できませんからね。パズルのように、緻密に考え、組まれていきます。

この段階で、すでにツアー日程というものが、相当考えに考え抜かれているものだ、とうのがおわかりになりますでしょうか。なので、ここで決定しているものは、そう簡単には動かせないのですね。そして同時進行的に、ミュージシャンやスタッフのスケジュールの確認、調整もしなければならないわけです。そして、ツアーには本番だけでなく、その前に、リハーサルというものが必要です。当然ミュージシャンにも必要ですし、スタッフにも入念なリハーサルが必要になります。

ここまでの決定が無事に済んで、初めて皆さんに「ツアー決定」と告知ができるわけです。この段階で、水面下では色々と話があった上で、なのです。

 

早い者勝ち・・・。

当然ね、その言葉だけでは割り切れない思いがそこにあることは、ままあります。

 

僕たちが仕事を受けるということは・・・まず、仕事をいただけるということ自体がありがたいことですし、それが自分にとって新しいものであった場合、新しい人脈を広げ、新たな他の仕事に繋がる可能性をもたらしてもくれるものになりますが、・・・同時に、それまでの仕事を失うリスクをも伴うことなのです。こういう事例は、この世界、見渡せば数え切れません。

「早い者勝ち」という原則は、このように時に僕たちを縛ります。でも、僕たちは、これを守っていかなくてはならないのです。

 

秋頃の僕のスケジュールに関して・・・気に掛けて下さっていらっしゃる方も多いかも、と思いました。なので、こういう話を書きました。

正直なところ・・・実際、僕自身「賭け」のような気持ちでした。待ち、悩み、考え、相談し、その上での賭けでした。結果に関しては、「情報の優先性」というものがありますので、今ここで僕からは明言は出来ません。あくまで、ご想像にお任せするしかありません。

でも僕は、この結論が、長い目で見たときに、・・・僕にとってのみならず、結果的に双方にとって、関係する全ての人にとって、ファンの皆さんにとっても、あれで良かったんだね、最良のものだったんだね、と言えるものであることを、心から願っています。勿論、縁はめぐるもの。これきり、とは微塵も思っていませんしね。

今は、これを言うのが精一杯です。

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さ、明日は、ちょっと長野に所用があります(笑)。

何が何でも、信州そば食べるぞー

こないだの献血の結果も、おかげさまでバッチリでしたしね。なんぼでも食べまするー

ではー。



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