ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




前から、「今日は」と、決めていたことがありまして、お天気はあまり良くなかったのですが、横浜へ

 

まずは、赤レンガ倉庫にて、はいポーズ。ってか、え!?僕はハトになったのか

と、・・・ハッと、してみたり。

 

なんてねー。くだらなーい(笑)。

・・・いつものことかー

 

倉庫の目の前に、大きな船が停泊しておりました。客船や貨物船ではないのは、すぐに分かりました。

「しきしま」とありました。

帰ってきて調べたら、どうやらプルトニウム運搬船護衛用の船で、イージス艦並の大きさで、とてつもなく速い船なんだそうです。防弾ヘリコプターを二機積んでいて、攻撃に備えて機関砲も装備しているということです。核に関する任務を負うということで、テロに備えてこの船には機密が多く、乗員は海上保安庁の名簿に記載されてもいないのだそうです。最近は、中国や台湾と揉めている尖閣諸島の警備にも当たっているとか。

これは自衛隊ですらなく、海保の巡視船なわけですし、いちいち「戦争」というキーワードには結びつける必要はないのですが、こうして実際に「武装」した日本の船が目の前にする、というのは何だか独特な気持ちになります。勿論、必要なものだから存在する、というのは重々分かっていますし、現実問題として「任務、しっかりお願いします」という気持ちは持つわけですが。

昨夜、DVDで「きけ、わだつみの声」を観たからかもしれません。「誰がこんな戦争始めたんだ!」という織田裕○さんのセリフが耳に残ります。

製作された95年当時テレビドラマに出まくっていた、いわゆる「トレンディードラマ俳優」で固めたが故か、あまり評判は良ろしくないようですが、僕は01年の「君を忘れない」や、06年の「俺は、君のためにこそ死ににいく」よりも、全然良かったと思いました。確かに、例えば的場浩○さんの役柄があまりにマンガ的で無理があったり(かっこいいのは分かるんですけど・・・あれ?ラ、ランボー?って)、映像技術にも当時の日本映画の限界を感じます(日本の特撮は・・・(悲))。しかし、テーマは不変。最近テレビで、大戦当時の兵士さんたちの証言に触れていたが故もあり、涙する箇所もありました。

 

・・・あ、思わぬところでつい語ってしまいました

 

さてさて、お腹もへりましたし、例のところに行きましょう。ハトですが、歩きで行きますテクテク。僕、歩いている鳥、好きなんです(笑)。

 

 

トップの写真でバレバレだったとは思いますが、はい、やってまいりました、「クアアイナ」。時々、どうしても食べたくなる、こーいうパティ。そ、肉々しいやつね(笑)。

実は、この為だけに少し早く出て、赤レンガに来たわけです。わざわざ高い駐車場代まで払って(笑)。・・・でも、でも、食べたかった(笑)。

えぇ、とっても、うまーでしたよ(←スシ?)。

 

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・・・で、ですね。

モード、変わります。今日の本題、です。

 

今日は、どうしても、この映画が観たかったのです。

闇の子供たち~値札のついた命~」

ご存知無かった方も、サイトをご覧になっていただければ(予告編もあります)、およその事は分かっていただけるかと思いますが、携帯からだけの方のために簡単に説明します。

これは、タイの闇社会で行われている、児童(幼児)売買春と臓器売買について「告発」した映画です。ドキュメンタリーではありませんが、現実に基づいています。

まだ思春期にすらなっていない、まだ本当に「児童」「幼児」というような子どもたち。強く握ったら折れてしまいそうな、幼い、あどけない子どもたち。しかし、貧しさから親に売られたそんな子どもたちが、劣悪な環境で監禁され、虐待され、大人の性の対象として商売の道具にさせられるのです。

映画では、痛々しく、惨たらしく、暴力的で、あまりにも非人間的な行為が生々しく描かれています。覚悟はして観にいったつもりでしたが、それでも観ているのが辛くなるシーンが何度も描かれていました(原作はもっとリアル・・・だそうです。そして現実は・・・それこそが『リアル』なんですよね)。

そして、その子どもたちを買い、性の対象にしているのが、僕たち、先進国の人間なんです。日本人は上客だそうで、映画でも、若い一見普通の日本人旅行客が子どもを買うシーンが描かれています。

・・・本当に、心の底から、「気持ち悪い」と思いました。

そしてエイズになり、商売に使えなくなると、子どもは、ごみ袋に入れて捨てられます。映画で描かれる一人の少女の末路・・・観ていて本当に息が止まったほど、ショッキングでした。

そして健康な子どもは「さらに」闇ルートの臓器売買の対象にされます。この闇売買では、生きたまま、臓器を抜かれ、殺されるというのです(本来、提供者は脳死していなければなりません)。映画では、日本人の子どもへの心臓移植のため、一人の健康なタイ人の子どもが・・・。

日本では現在、15歳以下の心臓移植手術は法的に認められておりません。なので、海外での移植手術に踏み切るケースがありますね。しかし、アメリカで提供者が現れるまで待てない、その費用が足りない、などの理由で「安く、しかも『必ず』提供者が見つかる」タイで手術が行われている・・・というのが、この映画のもう一つの大きな告発テーマです。

難しい問題です。親でない僕には、この答えはいくら考えても、想像の域を出ません。自分が、親だったら・・・。

今は、心の中に解けない結び目が残っているだけです。

 

・・・ほとんど、救いの無い映画です。

好きです、とか、嫌いです、と言う映画でもありません。

お勧めします、とか、是非、という映画でも無いです。PG-12(12歳以下は観れません)ですが、大人にも相当にインパクトのある映画だと思いますし。

 

ただ、それでも僕は、見て良かった、と思いました。

 

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先週、カンボジアで32歳の日本人が捕まりました。子どものポルノを撮っていたのです。彼は、少年を裸にして写真を撮っていました。(ニュースはこちら)。

我が同胞ながら、恥ずかしいです。厳しく罰してもらいたいと思います。そして、その写真がどういうことに使われていたのか、これも厳しく追求してほしいです。映画での児童売買春、臓器移植の問題もそうですが、常に「需要ありき」の問題なのですから。実は売買春のみならず、臓器移植でも、日本は上客なんだそうです。

 

映画を観ると「え?タイって、こんな国なの?」などと思うかもしれませんが、今、タイでは、児童売春の撲滅にとても力を入れているのだそうです。

もしかしたら・・・おそらく、今の日本以上に。

日本でも、数年前、赤坂で大きな児童監禁・買春組織が摘発されましたが(小6の子数名が保護されました)、いつの間にかうやむやにされましたね。なんでも顧客名簿には、政治家や高級官僚、警察上部の人間の名前までもあったということでしたが・・・。

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映画から学ぶ事、知らされる事、気付かされる事って、僕は本当に多いんです。

途中、あまりのストレスに失語症に陥りながらもこの映画を作りあげたという阪本監督の映画人魂には、感服いたします。もっと楽な(というか楽しい)テーマだって選べたでしょうに。そうしてる人だって、いるでしょうに。

ではー。



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