稽古なる人生

人生は稽古、そのひとり言的な空間

No.40(昭和62年1月18日)(つづき)

2019年02月13日 | 長井長正範士の遺文


考えてしまい、これ等のものを与えることに力を入れて、
これでいいのだ、と満足している方があるが。
勿論こういった楽しい物を貰った子供は一応よろこぶかも知れないが、
実は子供が一番欲しいと思い、心の底から願っているのは、
お父さんやお母さんの笑顔とか愛情のこもった言葉とか、
温かく力強い抱きしめとか、愛撫などといったものなのである。

このように子供は、そばにいる人間、特に父親、母親とかいう自分が一番愛し、
信頼している人間から認められる、愛される、信頼される、喜ばれる、
といった形の触れ方をされることを常に待ち望んでいる者であって、
そのようにされた時、最大の楽しさ、うれしさ、満足、自信、安心などが、
子供の中にできるものであると言える。子供はこうして母親の温かい笑顔や、
愛のある言葉によって、お母さんは自分を愛していてくれると安心し、
ではあのことをやってみようなどとつぎにやる気を大きくして、
活発に行動し始めるものである。

○やる気の座は皮膚にある。ということ。
人のやる気、子供のやる気の源泉は、子供をとりまく人々、とりわけ子供にとって
身近な親から認める、信じる、共感するという触れ方をされて心が満たされるのであるが、
その形は親の笑顔、愛ある言葉、力強い抱きしめであると前述したが、
中でも強い効力のあるものは力強い抱きしめである。

五官と言って、目、耳、鼻、舌、皮膚の中で皮膚ほど大切なものはなく、
皮膚ほど人間のやる気とかかわりのある道具は他にない。と言っても過言ではない。
故に皮膚接触が少ないとか、下手だと、子供は村八分にされたのと同じ心の状態となり、
その不満、不安、恐れのために、子供の情緒は乱れ、感情はいつもイライラと波騒ぎ、
やる気はなくなり、物は覚えないし、覚えた知識も技術も正常に使えなくなってしまうのである。

○心の栄養の第一は母親の抱きしめにあり。
目海先生が多くの子供達に行われた抱きしめの実験では、一秒でどうか、二秒でどうか、
五秒では、十秒ではどう満足するかとをやって見られたが、
五秒ぐらいまでだと全員が不満足だったようで“もっと抱いて欲しい”という顔色で、
それを越えて六秒、七秒、抱きしめていると、心ではほぼ満足しているが、
痛く苦しいものだから“痛い、放して”と手足をバタバタし始める。

そのとき、こちらがパッと離してやると、まだ少しだけ不満足そうな様子をする。
“言ったからと言って、すぐ離さなくてもよいのに”といったうらめしそうな顔色である。
子供が“放して”と言っても、聞こえないふりをして、もう一杯ぐらい抱いて、
合計8秒ぐらいしてから離してやると、どの子もみんな、まず自分で立っておれなくなる程、
体から力が抜け、満足しきった顔色でグズグズと座り込むほどになった。ほどになったと。

次に抱く回数による子供の様子をみると、一日に二度も三度も、強く抱きしめてやると、
子供に甘えが出てくるから、親子の場合、一日に一度が限度であることがわかったし、
こんな抱きしめを毎日続けると、だんだん慣れてしまって感激しなくなってしまうから、
必ず二~三日抱いたら、二、三日抱かない日をおくということも必要である。

○心の栄養の第二は母親の言葉かけ。
胎児はお母さんの胎内で、すでに母の声を聞き覚えているのである。
乳児の心を安定させ、その安心から“やる気”を大きくさせる第二の力うぃ持つものは、
そのお母さんの声、言葉かけなのである。

子供は母親の話しかけが何んの意味か判らず又、自分から母に話かけることは出来が、
やさしい母の接し方、言葉かけが、自分に好意を持っていてくれることだけは
確実に判断しているものである。

○心の栄養の第三は母親の笑顔である。これは多くを語らずとも判る筈。
○子供の好奇心は、やる気のあらわれである。
○子供の冒険心は、やる気のあらわれである。
○成功体験が又、やる気を増幅する。
以上、良い意味の心すべきところである。

間違ったやり方のやる気作りは子供を駄目にする。その例をあげる。
◎困ったやる気作り
○物を与えすぎ
○金品で釣りすぎ
○与えるのは最後という考えは危険
○便利にしすぎる
○手助けが多すぎる
○口助けが多すぎる
○教えるのは親の役目と思うのは危険
○形ばかりを整えようとする
○早さばかりを求めている
○多くを求めている
○考える時を奪っている
○自由さを奪っている
○口小言が多すぎる
○叱り方が間違っている
○ほめ方が間違っている

等々、心すべきなり。
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道頓堀極楽商店街

2019年02月12日 | 旅行や街角メモリー

(ウィキペディア「サミー戎プラザ」より拝借)

古い写真を整理していたら「道頓堀極楽商店街」の写真が出てきた。
13年前の粕井のイトコ会のあとで連れ立って行った時のものだと思う。
懐かしいので紹介しておく。

道頓堀極楽商店街は、道頓堀の娯楽複合ビル「サミー戎プラザ」の5~7階に入居。
大正末から昭和初期の大阪の街並みを忠実に再現し、地元の有名お好み焼き店やくしカツ店、
立ち飲み屋など約40店舗が軒を連ねる「食」のテーマパークである。

個人的には面白いところだったが、急激に客足が減っていたという。
平成16年(2004年)7月にオープンし平成21年(2009年)3月に閉鎖された。






(平成18年-2006年7月17日、道頓堀極楽商店街の写真屋さんにて)

自分の生まれた頃の「三丁目の夕日」的な雰囲気も好きだが、
「道頓堀極楽商店街」はそれよりずっと前の親の青春時代の風景である。
昭和初期の大阪の街を少しデフォルトに再現し立体感もあって懐かしい。

でもまあ、一度行けばいいかな・・という感じであったのは否めない。
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和歌山の「ファミリーファッションYや」さん(2019年2月10日)

2019年02月11日 | つれづれ
「ファミリーファッションYや」さんの社長さんとは、
30年近く前、ある勉強会で親しくなり、
ホワードの東京店時代は仕事を通じて交流があった。
(Yはイニシャル)

大阪に転勤となったあとは私が営業から離れたこともあり疎遠になったが、
それでも退職するまでは個人的な年賀状のやり取りは続いていた。

お店の名前は奥様のお名前からつけたとも聞いた。
愛妻家で温厚な人柄で勉強熱心で人望もある社長さんだった。

昨日、別の用事で西之庄のお店の前を通ったら営業している様子が無い。
「あれれ?閉店されたのかな?」と車を止めた。
電気は点いていてダンボールが積まれているので「倉庫にしたのかな」と思ったが、
ダンボールは食品会社の名前で衣料品店の倉庫とも思えない。

驚いて予定を変更し足を伸ばして別の店も寄ってみた。
その店は、すでにまったく異なる店になっていた。

帰ってきて調べてみた。
営業不振で2015年3月15日に自己破産されたとあった。
不況による競争激化で販売不振、店舗展開による固定費増と資金の固定化もあり
行き詰り弁護士に一任して自己破産申請の準備に入ったとの詳細である。

2009年(平成21年)3月にホワードを退職した。
そのホワードも2013年に無くなり、社員も散り散りになった。
ホワードの大切なお客様一人であるYヤさんもお店を閉じられた。

諸行無常である。社長のN村さん、お元気でおられるのだろうか?
もうお年だから現役に戻ることは無いにしろ、
ぜひ安らかな老後をおくっていただきたいものだ。

きょうは少し落ち込んでいる。



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一刀流と剣道の稽古(2019年2月9日)

2019年02月10日 | 剣道・剣術
17時から小野派一刀流(長正館)の稽古。
場所は大阪市東住吉区中野中学校格技場。

前半の打方を務める。寒いが汗ばむほどの運動量。
一刀流の稽古は有酸素運動でダイエットにも良い。
女性剣士の新規参加があれば大歓迎である。

夜の宝剣会の稽古は途中から参加。
4名と少ないが内容の濃い稽古だった。


(長正館の一刀流の稽古風景)


(生駒市の武道館)


【感想・反省点】

一刀流の稽古では特に姿勢を意識してみた。
気を抜くと姿勢が崩れてくるのがわかる。
姿勢の崩れは気の崩れ。足の向きも意識してみた。

剣道の稽古でも姿勢を意識する。
「攻めるが打たない」ことも意識してみた。
石丸師範には打たない部分を思いっきり打たれてしまった。
まあでも稽古の出来栄えはそこそこかと思う。
生駒の山麓は寒い。底冷えのする稽古だった。
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ホエーブス625のメンテナンス(2019年2月8日)

2019年02月09日 | つれづれ
2月6日の続きである。

ホエーブス625(2019年2月6日)
https://blog.goo.ne.jp/kendokun/d/20190206

メンテナンスのパッキンなどが届いた。送料込みで3,070円。
安いところもあったが、一番良さげなのをポチッた次第。

与圧用のポンプカップをまず交換。
これは自作も可能だが、せっかくなので交換する。
交換したら圧力はかかるようになった。圧力を加える。

しばらく経ったらポンプの回りから灯油が染み出してくる。
ポンプを外してみるとポンプの中も灯油まみれになっていた。
20年前の灯油がまだ中に入っていたのだ。

このホエーブス625は灯油(ケロシン)用で、
ニップル(燃料が出るところ)にEの刻印がある。
対してGの刻印はガソリン(ホワイトガソリン)用。
灯油用でもガソリンが使えると聞くが試したことは無い。

灯油が漏れては危なくて使えない。

ポンプの先端の逆流防止用のゴムを交換する。
プラスチックのようにカチカチに固まっていた。

次にポンプ自体を止める部分のパッキンを交換。
これもカチカチに固くなっていたので千枚通しで苦労して外した。

灯油は特に濁りも無かったのでそのまま使う。
20年前の燃料用アルコールが小分けの容器に入っていたので、
それを余熱用の燃焼皿に9分目まで入れてライターで火を点ける。
風防(プレヒート用)を着けて数分間待つ。
火が消えたら燃料バルブ(コック)を開けて火を点ける。

最初だけ赤い炎が出たが、何の問題も無く軽快に燃える。あーよかった。

20年前の古い灯油は使い切ってしまいたいので、
現在、職場での湯沸しや調理は全部ホエーブス625である。
(本来は屋外用なので室内で使うのは止めましょう)


(PHOBUS ホエーブス No.625 メンテナンスリペアキット、送料込みで3,070円)


(点火実験)


(お湯を沸かす)


(鍋焼きうどんを作る)


(ラーメンを作る)(本来はこのように燃料バルブは外して使う)


(お店で食べるラーメンよりはるかに美味いと思う)
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特に残心に気をつけて(木曜会、2019年2月7日)

2019年02月08日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時30分まで。今年5回目。
参加者は30名ぐらいかな。それほど寒くは無い。

稽古は面を着けずにストレッチと素振りから。
面を着けたら私は別枠で初心者のO野君を指導。

以下、聞き取れた師匠の話の一部を記す。

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切返しの声は出来るだけ長く伸ばすように。
(進行方向の足を)出して打つ。打つ時に逆の足を引き付ける。
逆になっている者が多い。対角線で「出して打つ」ことが大事。

摺りかぶりは速くすると誤魔化しが効かないので身体が整ってくる。
摺りかぶりを応用しての打ちは逆にゆっくり打つのが効果的。

打ちは足を上げずに右足のつま先を前に(床を滑らすように)伸ばして打つ。

しっかりした打ちが出来ない(面の上の上で竹刀が滑る)のは、
右手と左のバランスが悪く、肩を軸(支点)とした打ちになっていないからで、
振り下ろす力だけが強く、当たる瞬間に力が分散するからである。

剣道の打突は竹刀の上下運動に身体の平行移動を加えたものである。

ちょこちょこちょこと間合いに入ってしまうと、いつ打つのかわからなくなる。
間合いは「相手と自分との距離的な間合い」である。
自分から入っても相手に入られても距離としての間合いは同じである。
しかしどちらが先に間合いを作ったかで優劣は変わる。
自分から先に間合いに入って打つ準備が完了していたら優位である。
自分が準備完了しているところへ相手が間合いに入ってきた場合も優位である。
結局は、どちらが先に間合いに入ったかではなく、
どちらが先に打つ準備が出来ているかで優劣が決まるのである。

いつでも打てるという気構え身構えで間合いに入ることが重要。
「ここではちょっと打てないなあ」という場合は間合いを調整する。
右足詰め、左足詰め。上体は動かさないまま足だけで詰めていく。

打ったあとで見得(ミエ)を切ることが残心ではない。
肩と肩とがすれ違ったら、右足を軸にしてクルッと回って相手に向き合う。
右足が相手の左足まで行ったら、右足を軸にして回る。
右足でブレーキを掛けて回るのではなく、右足軸で、勢いは変えずに。
後ろに下がるが、歩み足でも構わない。

相手より先に相手を見つけ次の準備(身構え気構え)を行う。
そうすることで主導権を取るのである。

打ったあとの残心の距離(向かい合った距離)が短いと忙しい剣道になる。
向かい合った時に、相手の竹刀の先は離れているように。

主役は自分から打っていかない。
時代劇の主役になったつもりで主導権を取る。

有形の先々の先=相手を引き出す、誘い出す。
無形の先々の先=気迫、気勢でモーション無しで打つ。
西善延先生の攻めは風が当たっているような攻めである。気が継続する攻め。
攻めているつもりでも気が出ていないと待ちになってしまう。


(切り返し)


(右足詰め、左足詰めの説明)


(初心者のO野君も、ようやく打ち込めるようようになった)


【感想・反省点】

本日の稽古では大いに考えさせられた。
普段、ベテラン七段と稽古をする時には、どんと構えているのではなく、
出来るだけ自分から仕掛けていくよう心掛けている。

自分から仕掛けるのは、仕掛けて相手を引き出すのが目的だが、
相手がまったく同ぜず、動いてくれないのが悩みである。

攻めているつもりで気が出ていないというのはまさしく自分の事である。
どうしたら「気が継続する攻め」が出来るのか。
ベテラン七段に対して通用する攻めとはどうするのか。
今後の課題として取り組んでいきたい。
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長正館定例剣道稽古(2019年2月6日)

2019年02月07日 | 剣道・剣術
大阪市東住吉区の矢田中学校の体育館で毎週水曜日19時半から。
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【長正館練習生募集中】
初心者、元経験者、有段者を問わず募集中。
レベルに応じて個別指導を行います。
詳しくは長正館ホームページまで。
http://www.doujyo.net/choseikan/
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大阪市東住吉区の矢田中学校の体育館で19時半から。
最終参加は13名。七段4名、六段1名、五段3名、他で盛り上がった。
やはり人数が多いほうが稽古は面白い。終了は21時。


(いつも通り稽古前の剣道形稽古)


(準備運動)


(素振り)


(切返しと基本稽古)


(地稽古はたっぷり1時間)


(井上館長に指導して貰うTちゃん)


(稽古終了)


(七段先生に礼と口頭指導)


(同じく)


【感想・反省点】

残念なことに、休みがちのT君がお父さんと挨拶に来た。
剣道を辞めたいと言う。他にやりたい武道があると言う。
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武道は何のためにすると思う?
強くなるというのは何に対して強くなるということなの?
大切なのは「自分に勝つ」ということ。
休みたいとか行きたくないとかという気持ちは誰でも起こる。
でもそういう後ろ向きの気持ちを乗り越えて稽古に行くことが大切なことなんですよ。
まずは自分自身に負けてはならない。これはどんな武道でも同じです。
筋は良いので、もしまた剣道に戻りたいならいつでも戻って来なさい・・という話をした。
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私もT君と同じ頃に剣道を始めた。
従兄弟が始めると言うので何となくお供として入門した。
そして家からバスと電車を乗り継いで1時間ほどかかる道場へは、
やがて何だかんだと言い訳をしては行かなくなってしまった。

もしあの時、剣道を続けていたなら私の思春期の精神的な低迷は来なかったと思う。
もしかしたら自分の魂の根源にある「怠けぐせ」も生まれなかったのかも知れない。
武道をするなら、何か見えてくるまで、ともかく休まず続けて欲しい。
「克己(コッキ)」こそが武道修行の一番の目的だと思うのだ。

--------------

さて稽古。

先輩のベテラン七段が二人も来られたので稽古させていただいた。
後で・・・などと思うと、まず稽古出来ないので最初からS伯先生に並んだ。
S伯先生は、私が五段の時から鍛えていただいた先生だ。

当時は面をガンガン打ち込まれたという記憶がある。
勇んで攻め入り、初太刀を打ち込んだら妙に曲がってしまった。
左肘のテニス肘が痛んでいるせいだと気がついたが仕方が無い。
テニス肘バンドを忘れてきたせいもあるかも知れない。
全体としては、不本意な剣道だが、一方的に打たれるようなことは無くなった。

同じくベテランのH井先生。
いやはや、本当にやり難い。まず打たせてくれない。
防がれたと思ったら左右から打ちが飛んでくる。乱戦である。
またもや不本意な剣道になってしまった。悩みは増える。

--------------

木曜会で習った攻めや誘いがベテラン七段にまったく通用しないのは、
まずは気構え身構えの部分が不充分であるのと、
打てる時に打てる技術がまだまだ足りないせいであると思う。
捌けるが返せないという場面もいくつもあったし、
攻めて打っているつもりでも余裕で返される場面もあった。

いやはや剣道は面白いものだ。まさに克己(コッキ)である。
きょうの自分より明日はもっと良い剣道を目指したいと思う。
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ホエーブス625

2019年02月06日 | つれづれ
キャンプブームが来る前からのキャンプ好きで、
最初のキャンプは自転車にテントを積んで近所の空き地で野宿した中学生の頃だった。

ずっと調理は近場の薪を集めて行っていたので、
大人になって初めてキャンピング用のストーブを買った時は、
世の中にはこんな便利なものがあるんだと驚愕感嘆歓喜したものだった。

子供が大きくなって、家族連れでのキャンプをする事も無くなり、
キャンプ道具は押入れの中に眠ったままとなって久しい。

最近、車中泊などいいよなあ・・・と思い始め、
押入れから昔の道具を引っ張り出してきた。



写真は、左からコールマン442、コールマン508、ホエーブス625。
20年間眠っていたが、コールマンは簡単なメンテナンスで問題なく着火する。

ホエーブス625は加圧ポンプがスカスカの状態で、分解してみたが、
中の革製パッキンの寿命が来ているらしく、オイルを含ませても加圧が充分に出来ない。

このホエーブス625は、次兄が20年ほど前にくれたもの。
次兄は高校生の頃(奈良の東大寺学園)にワンダーフォーゲル部に所属していた。
その時に買ったものだと記憶しているので、50年も前のものである。

昔の山登りは、こんなに大きく重いストーブを担いでいたんだなあ。

ホエーブス625は、コールマンと違い、アルコールでプレヒート(余熱)が必要で、
取り扱いは少々面倒だが、静かだし、コールマンには無い趣(おもむき)があって良い。

特に急ぐ旅でないのならホエーブス625と一緒に行ってみたい。
ポンプを押して加圧して、アルコールをストーブのくぼみに入れて火を点けプレヒート。
ストーブが充分暖まったらノズルを開けてバーナーに点火する。
こういった面倒な作業も、何かおごそかな儀式のようで楽しいものだ。

さきほど、ホエーブス625の部品を発注した。
ネットの世界はありがたいもので、こんなに古い製品の部品でも手に入る。



メンテナンスを済ませたら、このホエーブス625を持って旅に出よう。
どこに行こうか、何を作って食べようか・・・
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剣道の持病「かかとのひび割れ」の応急処置(2019年2月4日)

2019年02月05日 | 剣道・剣術
2月3日の稽古で踵(かかと)が割れ、自宅にあった瞬間接着剤で補修したが、
稽古中にまた割れて痛んで意気消沈したという内容を書いた。

自宅にあったのは100円ショップのジェルタイプ。
これは接着力が弱かったみたいだ。

私の踵は母親譲りで皮が厚く、冬場になると必ずひび割れるのだが、
皮膚が厚い分、ひび割れも大きく深くなって血が出てすさまじく痛む。

若い頃はひび割れが起きぬように定期的にカミソリで踵を削ぎ落としていたが、
メンテナンスをサボると、たちまちひび割れて稽古に支障をきたすのだ。

カミソリで削ぎ落とすのは母親もよくやっていた。
たまに肉まで削いでしまうこともある。微妙な刃加減が必要である。
風呂場の軽石ゴシゴシなんて気休め程度で何の効果も無い。
一度皮膚科で見てもらったが軟膏をもらって塗ってみたが効果は無し。

そんなこんなで毎年のように冬になると痛い稽古を続けているというわけだ。

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今は基本的には、かかと用のヤスリでこする。
これはどこかの温泉旅館の売店で購入したもの。
粗めと細めが裏表あって使いやすい。

細かい部分は乾電池で動く電動器具を使う。
これはとても良いものだが私の踵では刃が立たない。
主に親指の先のほうの角質落としに使っている。


(上が電動の「パナソニック角質クリア、ES2502PP」、下が人力の「旅美人、かかとキレイ」)


(パナソニック角質クリアの先端)

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しかしこういったケアも追いつかない。
元々の皮膚が分厚いので角質部分ごと皮膚が割れる。
そこで瞬間接着剤、アロンアルファの登場となる。
「沁みないんですか?」って聞かれるがまったく大丈夫。
元々、アロンアルファは医療用に開発されたのだとか。
身体に有害な成分は含まれていないそうだ。(類似商品は不明)

割れ目に流し込んで数分固定する。
固定すると言ってもボンド用のヘラで押さえるだけ。
上から押さえると割れ目が塞がってくっつくというわけだ。
ボンド用のヘラでも多少はくっついてしまう。
これを爪楊枝や割り箸、指で押さえたりすると後で取れなくて大変になる。


(割れた踵)


(取り出したるはアロンアルファ)


(割れ目に流し込んで)


(ボンド用のヘラで数分間押さえる)


(くっついたところ)


(あとは「かかとキレイ」で余分な角質を取る)

この割れた下側にやや白く見えるのが分厚い皮膚である。
本当はこの部分をカミソリで数ミリほど削ぎ落とすほうが良い。
出血が治まって痛みが無くなれば削ぎ落としてみようか・・・

あとはメンターム(メンソレータムではなく近江兄弟社のメンタームの隠れファンです)
を塗れば応急処置は終了。応急処置以上のことはしないので応急とは言えないが。。





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長正館、月例稽古(2019年2月3日)

2019年02月04日 | 剣道・剣術
長正館の月2回の日曜稽古。通称「月例稽古」。
出稽古大歓迎の自由な稽古の日である。
東住吉区湯里小学校の体育館で17時から一刀流。
18時半から剣道稽古。本日は人数が少ないので19時45分まで。

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17時から一刀流。払捨刀と刃引の稽古。
メンバーは井口、加藤、小芦、粕井。
技をなぞるだけでなく理合も説明する。
土曜日の定例稽古よりもはるかに内容は濃いと思う。

剣道は出稽古の2名が来て、井上館長を入れて合計で7名。
18時半から準備運動と素振り。
礼式の時に初段と教士の授与。
人数が少ないので稽古は19時45分で終了した。


(準備運動は5人で始まる)


(素振り)


(初段の証書授与)


(教士の証書授与)


(F本六段とK藤五段)


(F本六段と井上館長92才)


(I口初段とM三段)


(K藤五段の構え、正面)


(K藤五段の構え、側面)


(六段受審者同士の立合稽古)


(同じく)


(稽古終了)


【感想・反省点】

右足の踵が割れている。
家にあった瞬間接着剤で埋めてきたがまた割れてしまったようだ。
おまけに左肘のテニス肘(上腕骨外側上顆炎)が悪化してきている。
いわゆる「肘バンド」をして少しはマシだが一刀流の稽古から痛んでいた。

月例稽古での一刀流は大太刀以外の技を稽古する。
本日は払捨刀と刃引。いずれは全員打方を務めて欲しい。

それにしても、本日も昨日も、前進後退で身体が上下左右にブレる者が多い。
「足運び」というか「運足」というか、ナンバ歩きというか良く知らないが、
身体を移動させる時は、体軸がブレないように、頭が上下しないように移動して欲しい。

身体もさることながら、木刀を構えて前進後退する時にも、
剣先が上下左右に動くのは根本的に身体の使いかたが間違っていると思う。

どのように教えたら良いのかわからないが、
ともかく重心を低く、体軸がブレないよう意識して、足でなく腰で押し出すように歩く。
日常生活でも、歩く時、階段を上り下りする時も、常に意識して取り組んで欲しい。
剣術も剣道も格段に上達すると思うのである。

剣道稽古は5人と稽古。
特に長かったのは試合巧者のF六段との稽古だ。
ともかく攻め口を見つけるためにあの手この手で攻めかかってみた。
長丁場の稽古でヘトヘトに疲れたが、少し糸口が見えてきたように思う。

人数は少なかったが内容の濃い稽古だった。
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剣道、一刀流、剣道の三部錬(2019年2月2日)

2019年02月03日 | 剣道・剣術
第一部は往馬玄武会(いこまげんぶかい)
場所は生駒市の武道館。

往馬玄武会の稽古は朝の9時半からとなっているが、
皆さん稽古熱心で9時過ぎには始まっている(らしい)。

私は10時頃の回り稽古(2分間)から参加した。
ここの回り稽古は全員と当たる。
休憩を挟んで少し基本をやってもう1回、回り稽古を行う。
色々な剣風の方がいて回り稽古も楽しい。

往馬玄武会と言っても参加者は様々である。
母体の雲耀館、大阪剣道協会、長正館、生駒一振会、奈良尚武館など、
いろいろな垂れの名札を見ることが出来る気さくな稽古会である。

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第二部は小野派一刀流(長正館)の稽古。
場所は大阪市東住吉区中野中学校格技場。

久々に人数が多く活気がある。
稽古の前にT先生と50本打方(剣道形で言う打太刀)を務める。
17時から定例稽古が始まって前半も打方を務めた。

午前中の疲れが出てきて右膝が痛くなる。
テニス肘も痛み出し集中力が無くなってくるのがわかる。
一刀流の稽古は剣道とはまったく違う疲れが出てくるものだ。
冬場はまだ良い。夏場の打方は体力と気力の鍛錬である。

-----------------------

第三部は宝剣会。
場所は午前中と同じ生駒市の武道館。

行ったらすでに準備運動も切り返しも基本稽古も終っていた。
師範の石丸先生、N村五段、O畑五段、A山七段と地稽古。
最後に打ち込み稽古もした。
打ち込み稽古は苦手である。
延々とやらされた記憶が甦るからかも。


(午前中の稽古風景)


【感想・反省点】

午前の剣道稽古では、相手よりも一段上の稽古を心掛けた。
H名四段へのアドバイスは昨日書いた。
そういや、あえて無言の気迫の人もたまにいる。
しかし声は出ていたほうが良い。
大きく出せるなら出すべきだ。

一刀流の稽古では、
打太刀に対して仕太刀が10人ほど連続でかかってくるので、
個別の指導がほとんど出来ないのが勿体無いなあ・・・と思った。
ただ技と言うか、形(かた)だけ覚えていても仕方ないと思う。
少し打太刀を養成して、一対一で指導する場も増やしたいものだ。

夜の剣道稽古では、
あえて打たない時と、意識して攻めて打つ時を意識して使い分けてみた。
打たない時でもいつでも打てる気構えと身構えを意識する。
相手の動きを見極め、必要最低限の動作で制する剣道である。
なかなかうまくは行かないがA山先生には「構えが良くなった」と褒められた。

実は、1月26日の道場連盟の互礼会で、
師匠から「粕井さんもすぐに崩れるからなあ~」と
(笑いながら)言われたのがずっと気になっていたのだ。

いろいろな方と稽古すると、相手の剣風によって崩れてしまう。
まだまだ未熟。崩れない剣道を意識して精進したい。
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剣道の昇段審査における気迫について(2019年2月2日)

2019年02月02日 | 剣道・剣術
2月1日は大阪府剣道連盟に行き、教士の証書と、
長正館の館員の、初段、二段、五段(2名)の証書を戴いてきた。
教士の証書は登録料の68900円と引き換えである。貧乏剣士には辛い。
辛いと言いながら昼食は天満の「らんぷ亭」でビフカツランチ。1230円、美味なり。

さて、2月2日の往馬玄武会の稽古。
(稽古のことは明日書きます)

終了後に、五段を目指すH名さんに「気迫が足りないよ」とアドバイス。
そしたら「気迫を作るには打ち込み稽古が良いですか?」と質問が来た。

打ち込み稽古や懸かり稽古は、正しい間合いで間髪つかず打ち込むため、
正しい打突と、そのための体幹や身体能力を養うことが出来る。
しかし気迫はメインではなく勢いの稽古かと思うと言った。


(とある六段審査の画像、本文とは直接関係ありません)

---H名さんへのアドバイス---

気迫はまず発声。声の大きさである。
咽喉から「ヤー」と出すのでは無く、腹の底から「イヤァァーーー!」と出す。
H名さんは元々声が小さいので、誰も居ないところでの独り稽古を勧めた。
腹の底(下腹部=下丹田)から声が出ると大きくなくても気迫は出せる。
まずは稽古の中で、その道場で一番大きな声を出せるよう意識すべきである。
立ち上がって構えたら、ともかく目の前が暗くなるほど声を出してみる。
(私は昇段審査の時、視界が真っ暗になって慌てたこともあったが・・・)

あとは精神力。
打たれたらどうしようとか、いつ打とうとか、打ったら返されるんじゃないか?
などという迷いは一切がっさい頭から消し去り、燃えたぎる闘志を持つこと。
最初の一本は返されようが防がれようが、ともかく会心の面を打ってやるんだ!
という気持ちが大事。迷いのあっては気迫は出ない。
無い自信を無理やりにでも表に出すこと。

姿勢も大事。
腰が引けていては気迫も出ない。胸を張り、大きく構えて無駄に動かず堂々と。

あと、これは師匠からの受け売りだが、
蹲踞して、立ち上がって、最初に「イヤァァーーー!」と声を出す。
そして吐き切った息をふたたび吸い込む時に、「気」が自分の中に、
あたかも風船が膨らむように、パンパンにはち切れるほど充満させ、
その気持ちのまま(気迫がパンパンのまま)で前に出ること。
初太刀は、気迫の風船を一瞬で割るがごとく技を出す。

気持ち、姿勢は相手との背比べ。相手が大きくとも背比べ。

--------------------

ともかく一朝一夕(いっちょういっせき)では身につかないので、
稽古の度に、最初の1分間でも良いからやり続けなさい。

参考になれば幸いである。
今年こそ五段に受かって欲しい。

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基本、そして応用(木曜会、2019年1月31日)

2019年02月01日 | 木曜会(誠先生の剣道教室)
四條畷市立四條畷西中学校の体育館。
20時から21時30分まで。今年4回目。
参加者は約20名。寒い。床が冷たい。

稽古は面を着けずに素振りから始まる。

面を着けたら3人組になり切り返しから。
大きく伸びやかにと、呼吸法での切り返し。
出来るだけ上下に跳ねないように。

近間での正面打ち、相面各種、出小手、返し胴、防ぐ相手への対処方法など。
各種の相面の方法と防ぐ相手への打突の方法はとても参考になった。
知っただけでは技にはならない。試して自分のものにしたい。

---師匠の話より---

矢野博志「剣道は中心と間合いの取り合いである」から、
間合いには距離的な間合いと心理的な間合いがある。
守ろうという気持ちがあると心理的な間合いはとても遠くなる。
自分から行くぞという気持ちがあれば間合いは近くなる。
距離的な間合いと心理的な間合いは日頃の稽古の中で常に意識する必要がある。

事理一致と理事一致。
理がしっかりしていると、ブランクがあってもすぐ元の調子に戻れる。
「最近稽古していないので調子が悪い・・」というのは事理一致。

中心の取り合いは、交刃の間合いでは交わった竹刀の中間である。
(ここで自分だけが中心を取ろうとすると相手の守りが固くなって打てなくなる)

交刃から一歩入る時は真っすぐ入る。
ほんの少しでも右に逸れると攻めが効かない。そこから中心を取る場合


(稽古終了)


(終了後も質疑応答が続く)


【感想・反省点】

最後のほうで「防ぐ相手への対処方法」を教えていただいたが、
まさしく先日の剣道同好会で悩んでいたことである。

ベテラン七段は動かそうとしても動いてくれない。
二段攻めで前に出て、ここぞと打ち込んでも三所避けのように防がれる。
このようなタイプにはどう攻めて打ち込むかを伝授してもらった。

実を言うとかなり前にも教えてもらっていたがすっかり忘れていた。
これからは機会を見つけては使ってみて自分の技にしたいものだ。

木曜会で習う剣道は自分的にはかなり実戦的な基本である。
しかしこの基本は海千山千の剣士には通用しない。
そこでもうひと工夫が必要になってくる。
その工夫のイロハのイを学んだわけである。

あと、自分では真っすぐ攻め入っていると思っていても、
わずかに右に逸れて入ってしまうというクセを痛感した。
この修正はかなりの努力が必要と思う。頑張りたい。
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