【北米原産の宿根草、和名は「ツボサンゴ」】
ユキノシタ科ヒューケラ属(ツボサンゴ属)の常緑の宿根草。北米を中心にサンギネア、ヴィローサ、アメリカーナなど70種ほどが分布する。ヒューケラはヒューケラ属の植物の総称で、これらの原種をもとに多くの園芸品種が生み出されてきた。和名のツボサンゴ(壷珊瑚、別名珊瑚花)は狭義では朱色の壷状の小花をたくさん付けるサンギネア種に当てられた名前。ただヒューケラ属に加え別属との交配品種も含めてヒューケラやツボサンゴと呼ばれることも多い。英名は「Coralbells(コーラルベルズ=珊瑚の鐘)」。
品種により花や葉の色形、花期などが異なるが、一般的には5~7月頃、長い花茎を伸ばし総状花序に壷や鐘状の赤やピンク、白の小花を数十個付ける。花片のように見えるのは萼片。花持もや水揚げがいいため切り花としての人気も高い。だがヒューケラの最大の魅力は〝カラーリーフプランツ〟として、年中美しい葉の色や模様を楽しめること。葉の色が赤、紫、黄、橙、深緑、銀灰色など多彩で、異なる品種を組み合わせて寄せ植えを楽しむ人も増えている。
ヒューケラ(Heuchera)の名前は18世紀のドイツの医学・植物学者ヨハン・ハインリヒ・フォン・ホイハー(Heucher)さんに由来するそうだ。植物名は今でこそヒューケラとして一般に普及してきたが、園芸界などでは今もドイツ語読み風に「ホイヘラ」と呼ばれることも多い。ヒューケラは米国などで盛んに新品種の育成が進められており、「パリ」「ミラノ」「ウィーン」「ハリウッド」のように都市名の付いた品種も次々に生まれている。(写真の品種は「シルバーダラー」)