865)がんに勝つケトン食スープ

図:ケトン食は低糖質+高脂肪(特にMCTオイル、ω3多価不飽和脂肪酸を増やす)の食事となる(①)。グルコース(ブドウ糖)とインスリンとインスリン様成長因子-1(IGF-1)はがん細胞の増殖を促進する。したがって、低糖質食は血糖とインスリンとIGF-1によるシグナル伝達系を抑制して(②)、がん細胞の増殖や浸潤や転移や抗がん剤抵抗性を阻止する(③)。MCTオイル(中鎖脂肪酸中性脂肪)はケト . . . 本文を読む
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864)cGAS-STINGを活性化する抗腫瘍免疫増強法

図:抗がん剤と放射線治療はがん細胞のDNAにダメージを与え、細胞質内にdsDNA(二本鎖DNA)が存在するとcDAS-STINGシグナル経路が活性化され(②)、インターフェロン(IFN)の分泌が誘導され(③)、T細胞(④)とNK細胞(⑤)が活性化される。死滅したがん細胞は樹状細胞やマクロファージなどの抗原提示細胞に貪食され(⑤)、dsDNAによってcGAS-STING経路が活性化され(⑥)、1型I . . . 本文を読む
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863) 5-アミノレブリン酸と鉄剤とアルテスネイトの併用によるがん治療

図:鉄はトランスフェリンに結合して全身を循環している。1分子のトランスフェリンは3価の鉄イオン(Fe3+)を2個運搬できる(①)。ほとんどの細胞の細胞膜に存在するトランスフェリン受容体(TFR)に3価鉄イオンを結合したトランスフェリンが結合すると、この複合体はエンドサイトーシス (Endocytosis)によって細胞内に取り込まれる(②)。エンドソーム(endosome)内の酸性の環境では、鉄イオ . . . 本文を読む
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862)アルテスネイトの抗がん作用(その2):ヘムとの相乗効果

図:がん細胞はトランスフェリン受容体(①)の発現が多く、細胞内に鉄を多く取り込んでいる(②)。ヘム(2価の鉄原子とポルフィリンから成る錯体)の合成も亢進している(③)。抗マラリア薬のアルテスネイト(④)は分子内にエンドペルオキシド・ブリッジ(endoperoxide bridge)を有し、これは鉄イオンやヘムと反応して、活性酸素を発生する(⑤)。鉄イオンやヘムを介してがん細胞内で多量に発生した活性 . . . 本文を読む
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861)アルテスネイトの抗がん作用(その1):ヒドロキシクロロキンとの相乗効果

図:がん細胞はトランスフェリン受容体(①)の発現が多く、細胞内に鉄を多く取り込んでいる(②)。抗マラリア薬のアルテスネイトは分子内にエンドペルオキシド・ブリッジ(endoperoxide bridge)を有し(③)、これは鉄イオンやヘムと反応して(④)、活性酸素を発生する(⑤)。鉄イオンを介してがん細胞内で多量に発生した活性酸素は、細胞膜や細胞内小器官の膜の脂質を酸化して傷害し、フェロトーシスやア . . . 本文を読む
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860)GPR109A(HCAR2)受容体の活性化(その2):抗がん作用

図:腸内細菌による食物繊維の発酵によって産生される酪酸(①)とケトン食やケトン供与体で産生されるβヒドロキシ酪酸(②)は大腸がん細胞に発現しているGPR109A(HCAR2)に作用して(③)転写調節因子のHoxpを活性化し(④)、大腸がん細胞の増殖を抑制する(⑤)。 860)GPR109A(HCAR2)受容体の活性化(その2):抗がん作用 【HDLコレステロールが高いとがんの発生リス . . . 本文を読む
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859)GPR109A(HCAR2)受容体の活性化(その1):抗老化・寿命延長効果

図:絶食・飢餓・ケトン食で産生されるβヒドロキシ酪酸(①)やビタミンB3(②)のナイアシン(ニコチン酸とニコチン酸アミド)は脂肪細胞やマクロファージなどに発現しているGタンパク質共役型受容体のGPR109A(HCAR2)のアゴニスト(作動薬)として作用し(③)、低密度リポタパク質(LDL)と中性脂肪(TG)を低下させ、高密度リポタンパク質(HDL)の血中濃度を上昇させ、抗炎症作用やアディ . . . 本文を読む
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858)アブラナ科野菜の抗がん作用を強める調理法:40℃スープ

図:ブロッコリーやカリフラワーやキャベツなどのアブラナ科野菜にはグルコシノレートというイオウを含みグルコース(ブドウ糖)が結合した物質が含まれている(①)。グルコシノレートには複数の種類があり、そのうちのグルコラファニン(②)は、野菜の細胞が壊れるとミロシナーゼという酵素と反応してスルフォラファンを生成する(③)。別のグルコシノレートのグルコブラシシン(④)も、同様にミロシナーゼによって加水分解し . . . 本文を読む
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857)SGLT2阻害剤カナグリフロジンの抗がん作用

図: 血液中のグルコースは受動的グルコーストランスポーターのGLUT1(①)と能動的な輸送体(②)のナトリウム-グルコース共輸送体 2 (SGLT2)によって細部内に取り込まれる。グルコースは解糖(③)でピルビン酸(④)に変換され、ミトコンドリアでATP産生に使われる(⑤)。ATPは物質合成(同化)と細胞増殖・生存を促進する(⑥)。増殖刺激が受容体を介して細胞に作用すると(⑦)、PI3キナーゼ(P . . . 本文を読む
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856)ケトン体療法(その6):SGLT2阻害剤と全体のまとめ

図:SGLT2(ナトリウム-グルコース共輸送体2)阻害剤(①)は、腎臓で濾過されたグルコースの再吸収を阻害し(②)、尿中にグルコースを排出(③)ことによって血糖を低下する(④)。その結果、膵臓からのインスリン分泌が低下し、グルカゴン分泌が増える(⑤)。このホルモン分泌の変化は脂肪組織の脂肪分解と脂肪酸の遊離を促進する(⑥)。脂肪酸は肝臓でβ酸化によって代謝され(⑦)、アセチルCoAが増え . . . 本文を読む
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855)ケトン体療法(その5):ケトン・サプリメント

図:絶食時には体脂肪(脂肪酸)が燃焼することによって肝臓でケトン体(アセト酢酸とβ-ヒドロキシ酪酸)が産生され、ケトン体は血中に移行し、脳やその他の末梢組織に代替燃料源として提供する。β-ヒドロキシ酪酸およびそのミネラル塩(ケトン塩)、ケトンエステル、R-1,3-ブタンジオール、中鎖トリグリセリド (MCTオイル)を摂取すると、体脂肪を燃焼させずに体内のケトン体濃度を高めること . . . 本文を読む
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854)ケトン体療法(その4):ミトコンドリアを活性化するとケトン体生成が増える

図:絶食とケトン食(①)はPPARα(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体α)を活性化してFGF21の発現を亢進する(②)。FGF21はLKB1を活性し(③)、LKB1はAMPK(AMP活性化プロテインキナーゼ)を活性化(④)、AMPKはサーチュイン1(Sirtuin1)を活性化する(⑤)。サーチュイン1はPGC-1αを活性化し(⑥)、PGC-1αは . . . 本文を読む
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853)ケトン体療法(その3):内因性ケトン体産生を亢進するメトホルミンとスタチン

図:脂肪酸(中鎖脂肪酸と長鎖脂肪酸)はβ酸化によって分解されてアセチCoAを産生する(①)。アセチルCoAは2分子が縮合してアセトアセチルCoAになる(②)。アセトアセチルCoAはHMG-CoA合成酵素によってヒドロキシメチル・グルタリルCoA(HMG-CoA)に変換され(③)、HMG-CoA還元酵素(④)によってメバロン酸に変換され、コレステロールや糖タンパク質の合成や、G結合タンパク . . . 本文を読む
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852)ケトン体療法(その2):中鎖脂肪酸

図:炭素数8のカプリル酸の多いMCTオイル(①)と卵黄(②)をコップに入れ(③)、電動ミルクシェーカーで攪拌して(④)、乳化させたものを摂取する(⑤)。脂肪酸分解酵素(リパーゼ)のサプリメント(⑥)を一緒に服用すると脂肪酸の遊離が促進され、コーヒー(⑦)を飲むとカフェインによってミトコンドリアでの代謝が促進されてケトン体合成が促進される。カプリン酸(炭素数8の中鎖脂肪酸)から肝臓でケトン体の&be . . . 本文を読む
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851)ケトン体療法(その1):断食(絶食)とケトン食

図:ケトン食はケトン体の産生を高める低糖質・高脂肪食で、古典的ケトン食(長鎖トリグリセリドがエネルギーの90%)、MCTケトン食(摂取脂肪量の30%〜60%を中鎖脂肪酸のMCTオイルから摂取)、修正アトキンズ食(糖質摂取を1日10g〜20gに制限する以外は自由)、低グリセミック指数食(グリセミック指数が50以下の食品を食べる)の4種類がある。ケトン食は血糖上昇やインスリン分泌の抑制など様々なメカニ . . . 本文を読む
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