チャオ・ダル・マーレ  CIAO dal MARE    (旧キッチン・マーレ)

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music night on TV

2013-07-20 | グルメ色な日記

金曜午後8時、テレビをつけたら全盲のピアニスト辻井伸行くんがロイヤル・アルバート・ホールで演奏し終わり、観客8千人のスタンディング・オーベーション、大喝采が延々と続いていた。あ~残念、もっと早くテレビをつければよかった!

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ロンドンの夏は、演劇やコンサートが目白押しだ。築150年近い前述のホールでは、高額なクラシック・コンサートには普段行けない庶民にもその機会を、という名目で1941年以来BBC放送主催による『PROMSプロムス(愛称)』、という夏の大クラシック音楽祭を開催しており、100以上のコンサートが7~9月の二か月間に手頃な入場料で開催される。

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他にもハイド・パークでのロック・コンサート(ローリングストーンズも今年は二日も出演した!)、リージェント・パークでのシェイクスピアやコメディーの野外演劇、宮殿の中庭やビルの屋上での野外映画上映など、多種多様なイベントがある。さすが文化度の高い国、都市だと思う。なのに、なんで生活レベルでのイギリスはこんなに堕ちてしまったの?まるで中国古代文化はすばらしいのに、現代の中国がひどく堕落している現状と重なってしまう。言い過ぎか?この辺の話はまたいつかまとめて書こうと思っている。

さて、今回はロンドンの美術館の話を書こうと思ってたんだった。「街中でトイレ行きたくなったらどこに行けばいいの?」と観光できた友人達に聞かれるたびに、「デパートか美術館」と答えている。ロンドンの美術館は、ほとんどが入場無料、寄付してくれるならおいくらでも、と箱が置いてある。特別展がある時は、その部屋に入るのには入場料がいることもあるが、貧富の差なく芸術を鑑賞できるシステムは素晴らしい。

私はこの無料制度はもちろん、空間や館内にある個性的なカフェやレストランが好きでよく足を運んでいる。一人で絵や美術品を適当に流し見し、あとはレストランでゆっくり食事したりお茶をしたりする時間が無性に気に入っている。

今これを書いてると、テレビでは高校時代から大好きな QUEEN のFreddie Merqury の特番が始まった!!サイコー!しばし休憩します。。

ドキュメンタリーのあとは、ブタストでのコンサートまではじまってしまった。午前零時を回っている。

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フレディーがエイズで亡くなる数年前、1986年頃、私はテキサスにできた全米初のエイズ専門病院の取材をしにNYから飛び、衝撃的な取材を通してエイズに全く偏見がなくなったのだった。エイズは空気感染すると信じられていて、感染者は病気をひた隠しにしていた時代。その病院のスタッフや患者のパートナーらの献身的な看護には本当に感動した。そうそう、もう一つ思い出した出来事がある。当時住んでいたゲイの多いウェスト・ビレッジを日本人の男友達と歩いていると、今まさに医者にエイズを宣告された、と泣きじゃくっていた若者がいた。「元気出せ」、と私の友達も泣きそう顔をしながら彼をハグしてあげた、そんな時代だった。。あ~懐かしい。

美術館の話は次回にまわし、今日はフレディーの追悼で終わろう。彼は1991年、亡くなる前日に、自分がエイズだという声名を出した初めての有名人だったそうだ。番組の中で、もともと好きだったRoger Taylor が素敵な老年になっているのも観れたし、couch potato カウチポテトになってとっても幸せな夜だった。

実はこのあとの番組がBritish Rock Go West といって、60,70年代にアメリカに乗り込んでいったイギリスのロックバンドのドキュメンタリーだったので、今日はすっかり寝不足気味だ。。そして、今から二女を迎えに空港に行く。約4か月ぶりの再会。高3生は成長したかな?