甥の結婚式に世界各地から甥や姪が神戸入りしていた。現在シンガポールの工科大学で教えている姪も我が家に1週間泊まっていた。帰る日、関空行き高速フェリー乗り場に送っていくついでに、すぐ前にある空港でランチをすることにした。海に浮かぶ神戸空港の屋上階に、明石の浦正寿司がある。
屋上の展望デッキを歩き、真夏のようなじりじりと暑い太陽を避けるように店内に入る。カウンターの向こうには、海に臨む神戸の街並が楽しめる。空は高く、山はまだまだ緑だ。
明石の天然穴子を使った穴子膳が空港店では楽しめる。味よし、眺めよしで、穴場の寿司屋だ。今回まともな和食を食べる機会がなかった姪も満足してくれ、講演のために次の街、サンディエゴに飛んで行った。
神戸に滞在中もパソコンで仕事を続ける姪を、息抜きランチに連れて行っていた。いや、もしかして息抜きに仕事してたのかな?初日は日本のラーメン。私もずっと食べたかった!ロンドンでも日本のラーメンは大人気だが、一杯1600円ぐらいするから、庶民の味じゃないよね。
大丸近くに何十年もあった力餅の場所が野菜中心の和食屋「菜っぱ」になって久しいが、店の雰囲気も家庭的な味にも彼女は喜んでくれた。デザートに出たトマトのアイス、とっても美味しかった。上にのっかってるのは、さつまいものチップス。ちなみに、この姪はうちの大家族の中で唯一勉強大好きな才媛。一体誰の血?って思うよ。
台風が逸れた日、箕面(みのお)の滝に散策に行った。朝、自宅の窓からはこのように雲行きが怪しく、でも六甲山系は実に艶かしく美しかった。こんなに山が近くに見えるのは初めてかもしれない。
私が帰国中にできるだけ遊び回ろう、って決めた友人たちとのちょっとした遠出。ハイキングがマイブームなんだけど、しんどいのは嫌なもんで、らくそうな箕面の滝を選んだ。ここへ来るのは35年ぶりぐらいか。大学時代にデートで来たわ、ってつぶやいたら、私も、私も、って。みんな同じようなことしてたのね。神戸からは車で1時間強だけなのに、駅前は昭和の雰囲気で、なんだかとっても遠くに来たみたいだった。
本当にもうすぐ紅葉するの?って疑いたくなるぐらい木々は緑で我々は半袖の夏姿。道もなだらかで、とっても気持ちよい森林浴ができた。前の大雨で根元からごっそりと折れてしまった木々の撤去のために、しばし通行止めになってたりもした。残念ながら猿にも鹿にも遭遇しなかったけど、懐かしいもみじの天ぷらを食べたよ。
山を下りるとすっかり喉が乾いていた。レトロな一軒家の珈琲店を見つけ、丁寧に入れてくれた珈琲を掘りごたつの部屋で楽しんだ。そして、2時半のラストオーダーに間に合うよう箕面山荘、風の杜までランチを食べに車を走らせた。
玄関を入って、眺望に息をのんだ。遠く、大阪と奈良の県境の生駒山も見える。この景色をみながらゆっくりとランチ。今回の遠足は満足度◎。お風呂キットを用意していたのに、外湯がなかったのがなんとも残念だったけど。今度はゆっくりお泊まりして天然温泉に入りたいと思ったよ。色々と情報をくださった皆さん、ありがとう!