16年ぶりの台湾。やっぱ晴れ女だな。前日までずっと雨で20℃だったのが、滞在中は連日30℃で快晴!そして帰国後はまた雨で寒くなったとか。
行くことを事前に台湾の親戚に知られてしまうと台北に到着した時点から帰国まで大名接待されちゃうから、最初の二日は友人達と過ごすから、と言っておいた。なのに空港への出迎えを押し切られ、結局ほぼ全行程エスコートされてしまった。
運転手をするという従弟に、「自分達で電車でどこでも行くからいいよ」って言っても、「仕事休めるからエスコートさせて〜!」なんて言うし、支払いをしようとする度に、「なんでか分からないけど日本人はただなんだって〜」、ってすっとぼけるもんだから、笑いながらの上げ膳据え膳だった。
じゃあと、行きたい所、したい事、食べたいもの、はしっかりと伝えておいた。↑陶磁器の街、鶯歌(インガー)には今回どうしても行きたかった。清朝の頃から続く老街は、台北とは全く風情の異なった南国情緒漂うのんびりとした街。陶芸の街らしく公園の壁もこんなふう。↓
どこに旅しても陶磁器を買ってしまう癖は治せない。今回ゲットしたもののほんの一部。↓
鶯歌のあとは、ジブリ映画『千と千尋』の舞台のモデルになった山の上にある坂の街、九份に足を伸ばした。赤提灯が美しい。平日だったからガラガラだったけれど、週末ともなると身動きできないほどの人の波らしい。
九份から見る眼下の海の夜景がまた美しい。
台湾は屋台料理が美味しいことで有名だ。九分の細い坂道にもびっしりと半屋台っぽい店が続く。
↓こちらはクレープのような皮にピーナッツの飴がらめ(右奥のレンガのような塊)をカンナで削り、アイスをのせて包んだデザート。
好みでパクチーもふりかけてくれる。半分に切って袋に入れてくれた↓。癖になる美味しさ。
↓魚丸湯(ヒーワントゥン)は台湾の対岸の福建移民が300年以上も前に伝えた魚のつみれスープ。軽食としてよく食べられる。大陸のものと違って台湾の魚団子の中には、実は小籠包のように肉あんが入っていて、とてもジューシー。
↓肉圓(バーワン)は、泉州人が18世紀に伝えとされる筍と肉あんをイモとタピオカでできたプニュプニュの皮で包んだもの。『千と千尋』の映画の中で、千尋のお父さんが豚になる前に食べていた、グニューと伸びた食べ物は、実はこのバーワン。
一般的には低温の油にくぐらせるが、家庭では蒸したり、焼いたりと好みの方法で調理し、みそだれをかけて食べる。この店のは食紅で色づけしたチャーシューが入っていたから少し甘めだった。
神戸にいる闘病中の兄がバーワンが食べたいというから叔母に頼んだら、60個でいい?なんて聞かれた。ヒェー30個でいいよ〜、って減らしてもらって冷凍して持って帰って来た。次回のレッスンではみんなに少しだけど味見してもらうので、乞うご期待。
九份の山を下りた街でも、夜市に食べ物の屋台がひしめいていた。評判の良い屋台には列ができる。
列ができていたこの屋台の売り物、ドイツの白ソーセージではありませ〜ん。腸の皮にもち米を詰めた米腸(ミーチャン)。そして茶色い方は魚、海老、野菜たっぷりのさつま揚げのような揚げもの。どちらもとても美味しかった。
台北へ戻る車中で、買い食い夕食になってしまった。一言「ビールが欲しくなる味だね〜」って言ってしまったら、ビール?ビール?と大慌てでコンビニに車が停車して叔父が買いに下りてくれた。申し訳な〜い。でも大満足、B級グルメバンザイ! これ一串40円しないんだ。↓
↓さてこちらは台北で一番大きな士林夜市。子供の日と清明節の連休だったため、もの凄い人出だった。中央の物売りは屋台は違法商売。警官が来たら大慌てで店じまいをして路地に逃げ込み、警官がいなくなったらまたすぐに店開きする。
↓竹の棒でビシバシ叩いてくれるマッサージ屋。気持ちいいのかな〜?
↓南国の果物が一杯!
↓白い苦瓜のジュースは、最近の流行りのよう。
↓上海から伝わった生煎包(ションジェンパオ)は、信州のおやきのような肉まん。鉄板に並べたら、水を大量に流し込んで蒸し焼きにする。一個45円ほど。この店は屋台ながら有名店だそうで、袋を見たら、なんと名古屋支店の住所も書いてあった。
↓大人気のチキンの唐揚げ。
↓面白いね〜ウズラ卵焼を5個ほど串にさして。80円なり〜。ちょっと高くないか?
↓パーペキュー?一本60円。
↓沖縄風おでんに近い、黒輪(オーレン)。
従妹が突然いなくなった。「どこ行ってたの?」「もう一人の従妹に、大好物を買って来てって頼まれてたから」って見せてもらったら、アヒルのくちばしだったよ〜。食べる?って聞かれて、いらない!って遠慮した。よく動くくちばしの周りの肉はきっとすごく美味しいんだろうね。
↓口直しにピッタリなのは、台湾特有のデザート愛玉子(オーギョウチ)。台湾北部の山間地に自生する植物(クワ科イチジク属のつる性)の種子に含まれるペクチンで固めたゼリー。レモン味やライム味のシロップをかけて食べるが、ぷるぷるで実にすっきりさわやか。
夜は更けても人の波は一向に途切れない。午後11時、地下鉄に乗って夜市をあとにし、疲れた足を引きずって足つぼマッサージへ。台湾の満腹紀行、なかなか終わりそうにないぞ。