お城のデータ
所在地:犬上群多賀町一の瀬 郭1map:http://yahoo.jp/D54LFv
現 状:山林
区 分:丘陵城
築城期:
築城者:一ノ瀬氏
遺 構 :土塁、竪堀、畝状竪堀、虎口、井戸
標 高:264m 比高差:50m
目標地:一ノ瀬草の根ハウス
駐車場:北城登り口の空地
訪城日:2016.5.5
お城の概要
一ノ瀬城は、一の瀬集落から南東の仏ヶ後に向かう道の切通しあたり、即ち犬上川が歪曲するところの舌状山地にある。この城は道で分断されているが、犬上川の流れを大きな堀濠状に利用した城と考える。その為か川との反対側の防御が全く無い。東側に土塁とその斜面の竪堀を巡らし、更に犬上川の流れを取り込んだ堅固さで、山麓館や集落の詰め城の役割か?。
犬上川上流の仏ヶ後集落を結ぶ道は旧・新の二本あり、城を三つに分断している。南・中・北に分かれ、南と中は旧道で分断され、土塁や竪堀が部分的に残るが・・・?
北城は、関電の鉄塔管理道登り、鉄塔部分は、破壊が激しく不明だが、その奥に城郭遺構が残存する、北遺構は、西側中央に向かってすり鉢状に落ち込み、その底部に虎口状遺構が残る。その上部の南側と東側半分程に帯状の削平地と土塁が取り巻き、外側斜面には畝状に竪堀が穿たれている。北側に削り残した土塁と斜面の廓部も斜面で未完成のまま。東頂部に平坦地が在り物見櫓か、また、東に延びる尾根は長土塁に削り出され尾根巾無く、犬上川向かって畝状竪堀が残る。
この城は、東側と南側に土塁や竪堀が配置され、一ノ瀬集落側には認められず、南側と東側が防御正面と見られる。
北城の北に段廓のように、小規模の削平地と井戸が残る、山麓屋形か?(関電の鉄塔管理道を登らず、特進する}
お城の歴史
『淡海国木間攫』には、犬上郡 一之瀬村 当所ニ一ノ瀬氏居城アリシト云、山ニ城アリシト俗云フ、未其人知ラズ、後ニ苗字ヲ替タル猶追考記置ベキモノ也、民族盆中ノ躍歌ニ おどらハ踊れ勇んでどれ一の瀬殿の見御座る と記す。
『近江温故録』の一之瀬の項に、「此辺ニ城山アリテ一之瀬ハ本丸也ト云フ城主ヲ知ラス盆ノ躍歌ニ (をどらハをどれ勇んでをどれ一の瀬殿の見ござる) ト今ニ此処ノ民間ウタヒ来レリ然レハ一ノ瀬氏アリト見ユ・・・・」
あり、一ノ瀬に城のあったこと、城主に一ノ瀬氏であったことをうかがえる。一ノ瀬氏の居城とも。
一向宗の砦とも云われ、詳細は不明である。
北城へ・・・カーブミラーに横の駐車空地(関電鉄塔管理道登り口)
地デジアンテナ塔
北側山麓廓へ
林道の反対側の中城へ
中城と南城の間の旧道の切通し
南城南城を旧道入り口から
一ノ瀬草の根ハウス
参考資料:滋賀県中世城郭分布調査(旧・犬上・愛知郡の城)
本日の訪問ありがとうございす!!