史跡案内「観音寺城を探検する2011」
観音寺城は中世近江を支配した守護佐々木六角氏の居城です。
標高432mの繖山(きぬがさやま)一帯に郭が広がる大城郭で、
安土城以前の城としては例外的に石垣を多用しているのが大きな特徴です。
平成20年度から発掘調査がスタートし、観音寺城の実態解明が進められようとしてます。
また、平成21年度には郭の森林伐採によって新たな見学場所が付け加わりました。
この史跡案内では、専門職員の案内で現地に残された観音寺城の遺構を訪ねます。
今回は伝本丸上方の郭群に初めて踏み込みます。
観音寺城の往時の姿や、中世近江を支配した佐々木六角氏の隆盛に思いをはせていただければ幸いです。
観音寺城址を探検する 2011 2
・日時 平成23年11月26日(土) 9時45分~16時
・行程 ぷらざ三方よし→川並道→伝布施淡路丸→大土塁→伝本丸上方郭群→伝本丸→伝平井丸→伝池田丸→伝池田丸下方郭群→観音正寺→伝目賀田丸→川並道→ぷらざ三方よし
全行程約10km
・主な見学先
(1)史跡観音寺城跡伝本丸・伝平井丸・伝池田丸
繖山の南西尾根筋に展開する中心郭群。過去の発掘調査で建物礎石が検出されました。また、平成21年度の森林伐採によって、下方に広がる郭群についても見学が可能になりました。
(2)観音正寺
聖徳太子開基と伝えられる天台宗寺院。西国三十三所観音霊場の第三十二番札所として知られています。山内に多数の坊があったと伝えられ、観音寺城の遺構との関連性が注目されています。
(3)史跡観音寺城跡大土塁
観音寺城の北端の尾根筋を土塁として利用したものです。土塁の南側に大見付・伝馬場丸・伝伊庭丸・伝三井丸・伝馬淵丸といった郭群が並びます。
(4)史跡観音寺城跡伝布施淡路丸・伝目賀田丸
繖山山頂から東に延びる尾根筋の東端に位置する郭群で、観音寺城の東端に位置しています。六角氏の家臣布施氏・目賀田氏の屋敷跡といわれていますが、その位置から見て観音寺城の東端を防御する役割を担った郭群と考えられます。
(5)伝本丸上方郭群
観音寺城の最高所に位置する伝沢田丸から伝本丸にかけて並ぶ郭群で伝楢崎丸から伝小梅丸・伝伊藤丸へと続きます。伝小梅丸・伝伊藤丸は、北側に武者走りを持つ石塁がり、広大な面積を持つ立派な郭群ですが、伝本丸よりも高所に位置することから、その評価が難しい郭群です。
観音寺城址を探検する 2011 2
今日も訪問して頂きまして、ありがとうございました