させぼ moonlight serenade

自身の取扱説明書です
きっと

にじいろのさかな~another story~

2015-11-12 07:19:05 | 日々のこと


1匹の魚が

おりました



にじいろの鱗を

持った

他にはない

美しい魚です



でも

仲間がいませんでした



他の魚たちは

みな

岩場や

海藻と

見間違うくらいに

平凡な色合い

でしたが

みな

群れをなしては

愉しげに

泳いでいました



にじいろの魚は

羨ましいような

キモチにも

時々なりました



「あなたたちの色を

ワタシも

真似するから

仲間に入れてよ

ねぇ イイでしょう?」



そう

嘆願すると

他の魚たちは




「お安い御用さ!

じゃあ今日から

キミはぼくたちと同じ

緑色の魚に

なってね」




そう云って

群れの一番後ろに

つくように

いいました



好奇心と

仲間が出来た

嬉しさで

グルグル

泳ぎ回った

にじいろの魚

でしたが

しばらくすると

飽きてしまいました



それから

赤い魚の群れ

黒い魚の群れ



次から次へと

仲間に入れては

もらったものの

結局は

何処も

どことなく

自分の場所では

ない

ヒトリよりも

淋しい場所

でした



「ワタシやっぱり

あなたたちの仲間に

なれないわ。

たった1色で

生きるなんてムリよ」



自分から

お願いしたものの

にじいろの魚は

そう

詫びて

また

ただ

1匹で

泳ぎ続けました




ある日


「おーい」



ずっとずっと

上の方から

にじいろの魚を

呼ぶ声が

聴こえてきました




目を細めて

見上げると

そこには

にじいろの魚と

同じ色を持った

おおきな橋が

架かっていました



「ごきげんよう!

ワタシと同じ色の

あなたは

だあれ?

きっと

ワタシたち

一緒に

泳げるわ

だって

同じ色ですもの!」


そう

にじいろの魚は

手招きしてみたけれど

おおきな橋は

ニッコリ笑いながらも

首を横に

振りました



「ボクは 虹

このおおきな空が

住むところなんだよ。

残念ながら

キミのところへは

行けないよ。」



おおきな橋も

手を振って

答えました



すこし残念な気もしましたが

にじいろの魚も

決して

おおきな橋のところへは

行けません



だって

生きるための

水が

時々しか

無いんですもの!



「傍には行けないけれど

あなたがそこに居てくれるだけで

淋しくなんかなくなったわ!

ありがとう!

息苦しくなったら

時々

見上げていいかしら?

そこに

仲間がいるって

強いキモチに

なれるから!」




にじいろの魚の

お願いに

おおきな橋も

ニッコリ

微笑みました



「それぞれの場所で

ボクららしく

輝こう!

ボクも淋しくなったら

キミの泳ぐ姿を

見守るからね」



そう云って

ちいさく手を

振り合いました



サヨウナラ

ではなく

またね



合図です






いつか

空に

虹が

架かっていたら

その時には

水の中も

覗いてみませんか?




同じ色合いの

にじいろの魚も

きっと

一生懸命に

泳いでいる筈ですから



それぞれの場所で





今度

生まれ変わったら

お互いに

相手と同じ場所に

生きたいな





そんなふうに

どちらも

想い合っているなんて

これっぽっちも

気付かないくらい



そう

一生懸命

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タイムリミット

2015-11-12 06:46:18 | 日々のこと




ヒトに云うと

またまた~



笑われるけれど



ヒト付き合いが

得意ではない



ノリや

勢いや

タイムリミットを

設けて

いままで

なんとか

やり過ごして

きた気がする



信頼関係・・




それって

本来

時間をかけて

相手と

築くモノでしょ



窘めなれそうだが

とことん

知りたいし

知ってほしい・・



そう

粘着質に

なれる相手



居なかったワケでは

ナイけれど

そうそう

巡り合わなかった

気がする




そんな

ワタシの

稀有な存在から

昨夜

仕事が終わったら

逢えない?



連絡が入っていた




断る理由なんか無い



ワタシも

逢いたかったから



半ば

何かあったのかな

そう

ドキドキしながら

向かうと

いつもの

笑顔だったので

ホッとした



カノジョは

2年半ほど前に

大病を煩い

克服して

いまを生きている



あの日から

ほんとうに

強く

逞しく

さらに

優しくなった



傍らで見ていて

そう

感じるし

大いに

その恩恵を

受けている




日々を

淡々と生きてると

何が必要で

何が不要なのか

わからなくなる



結果

欲張り過ぎたり

埋められぬ穴に

オロオロしたり

あまりにも

意味のない

エネルギーを

つい

消費してしまう



ほんとうの

意味で

人生に

タイムリミットが

或るコトを

体感したヒトの

生きるコトへの

貪欲さは

スゴい



ポイントを

見逃さない様に

日々

気配り

目配り

しているから

こちらが

自覚していない様な

コトさえ

お見通しなんだ



ワタシは

ヒトを

叱咤激励するのが

大好きなんだけれど

自分がされるのは

あまり

好まない



むず痒いし

ワタシの何を知っているの?

なんて

何処か

醒めてしまう



でも

カノジョのそれは

とても

心地よい



謙遜しながらも

独自の視点で

ワタシの

腑抜けな鎧を

見事に

剥がして

ラクにしてくれる



来世は

どんなふたりに

なろうか?



そんな話をした



姉妹?

親子?

夫婦?



結論は

やっぱり

こんな

フタリ。



いいね

だった





これからは

タイムリミットの

意味が

変わっていきそうだ




辛抱する時間

から

信奉する時間






シナモンが

ニガテだった

ワタシに

目先を変えなさいな

って

作ってくれた

カノジョの

バナナブレッド

みたいに

ワタシたちの

人生は

もっと

味わい深くなる



もっと

奥行きを

増していく









タイムリミット ~宇多田ヒカル~



I know what you're going through

And I ain't the one to comfort You

But I do cuz I need it too

タイム・リミットに

怯えているようじゃ

頼れないよ



焦り感じさせたら決まり

さあ はじまりはじまり



仮に今しか言えない言葉が

あるとしたら

それを聞かせる声が

私かもよ



新しいものが大好きな私達は

飽き易いから

この気持ちも早く君が食べないと

冷めてしまう


賞味期限の過ぎた後の

恋の味を知りたいなら

他の誰かと二人でオーダーしてよ

Because I'm not paying



遅れずに来て

そして迷わずに居て

次の電車が通る前に

電話が来なかったら…



仮に何事にも終わりが

訪れるとしたら

尚更「今」を

愛せる気がするよ



新しいものが大好きな私達は

飽き易いから

そろそろ成果が現れ始めなきゃ

やめてしまう



賞味期限の過ぎた後の

夢の味は苦めですか

そうなる前に

投げ出そうとはしないで

That's not what I'm saying



I know what you're going through

And I ain't the one to comfort You

But I do cuz I need it too



タイム・リミットに

怯えているようじゃ

頼れないよ




傷つき易いまま

オトナになったっていいじゃないか



タイム・リミットの無い

がんばりなんて

続かないよ












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