ある日
キッチン
に
立っていると
何やら
気配
を
感じた
恐る恐る
勝手口
を
覗いて見てみる
と
いつのまにやら
其処には
頼りないながらも
一本の樹が
植樹されていた
ツヤツヤ
の
広葉樹
落葉する気配が無い
樹の名前
に
詳しくないので
どうやって
此処に
来たのかも
わからない
しかも
犬走り
の
セメントの隙間から
然りと
根を張り
少しずつだけど
成長している模様
なんとなく
抜くにも
気が引け
ジャマになる訳でもないので
日々
憶い出した時には
眺めている
いまは
台風シーズン
今朝も
しなやかに
うねるように
揺れている
それでも
葉を落とす気配も無く
たくましく
踏ん張ってくれている
小学校の時
なかなか
好きだった
校長先生のお話の中で
ワタシたち
は
三本の木を
そういえば
もらっていたっけ
ーやるき・ゆうき・げんきー
オトナになって
そんなコトを
想い出す機会も
無くなっていったけれど
ヒトの親になり
あの頃のワタシくらいに
子どもたちが
育った頃から
折に触れ
憶い出すように
なっていた
日々
ちゃんと
育んでいるか?
はたまた
日々
ちゃんと
育んであげているか?
そう
時には
自問自答するコト
で
三本の木
に
潤いを
そして
光を
与えていた
と
想う
子どもたち
の
成長と共に
あの木たち
も
きっと
ずいぶん
大きくなったコトでしょう
ともすれば
この木
は
四本目の木
と
なるのかしらね
あえて
名前をつけるのならば
ーそのきー
と
でも
付けましょうかね
オトナ
に
なると
どんどん
役割
が
増える
その都度
スイッチ
を
ON OFF
切り替えながら
ありとあらゆる
役割を
やり遂げなければならないのだ
時には
主役
時には
端役
時には
風になり
木になり
背景に同化するような
ココロモチで
成り行きを
ただ見守るコトしか
出来なかったりと
思いがけない
役割を
思いもよらない
タイミングで
与えられたりするのが
人生後半戦
だから
三本の木
に
支えられつつ
その都度
その都度
この
四本目の木
の
チカラを借りて
いざ
シフトチェンジ
必要とされるウチがハナよ
なんて
いつか
咲くかな
何色かな
と
気を紛らせつつ
今日も
いざ