ワタシは
相当視力が
悪い
裸眼で
０．１くらい
その時
世界は
温泉郷のよに
煙りたち
ゆらめく
視力がいい頃は
目を細める表情や
眼鏡をクイッと
上げる仕草に
憧れたモノだ
でも実際に
いざ
そうなると
不便で不憫で
仕方ない
これに
老眼も加味されるなら
オーマイガーッだ
でも
現状を知るコト
受け容れるコトが
最善の策
曖昧や朧ろ気も
時には
必要なのかもしれない
そんなふうに
捉えられるように
なった気がする
衰えゆく体力
廃れゆく若さ
喪っていく自信
弱さも強さに
変える
底力や
感情の振り幅を
一定に持っていこうと
する経験値は
逆に
年月の積み重ね
からしか
得るコトは
出来ないのだから
作陶展で
ワタシは
毎年
最後のお客さまプレイ⁈
を
させていただく
たくさんの方に
出来るだけ
多くの作品を
見て頂きたいし
なによりも
（いちいちすまぬ）
器とも
巡り合い
とか
運命
とか
感じたいのだ
最後まで
待っていてくれた
いじらしくも
琴線に触れるモノが
いま手元にある
という訳なのだ
そんな愛すべき
至宝たち
日常に戻った瞬間から
フル活用させて
もらっている
昨日は
興奮醒めやらぬまま
器を駆使して
だいすきな
オンナトモダチと
ウチごはんで
打ち上げをした
彼女は
感激屋さんで
感動屋さんで
「鼓舞屋」と
屋号を与えたいくらい
ワタシを
前向きに
上向きに
させてくれるヒト
そして
自分自身にも
ハッパをかけたり
ちゃんと
ヨシヨシが
できるヒト
等身大の
素晴らしさも
もどかしさも
愛すべき自分
なんだと
肯定するコトが
すべてのはじまりだって
そう体現してくれる
ヒトを秒殺で
怒らせるのは
容易いけれど
ヒトを秒殺で
笑顔にさせる
彼女は
スゴイ
長い付き合いで
一時期は
全く別世界を
浮遊していた時も
あったのだけれど
惰性じゃなくて
お互いの環境や
成長過程を
見守っていきたい
稀有な存在を
もぅ
喪いたくないなぁ
ちいさなドライブの
帰り道
ふたりで合唱した
ユーミンの
「ノーサイド」
ワタシたちは
♪何をゴールに決めて
何を犠牲にしたの♪
かな
きっと
わかるのは
ずっとずっと先
でもね
怖くないよ
淋しくないよ
♪
人々が みんな
立ち去っても ワタシ
此処に 居るわ ♪
貴女が
云ってくれたから
ワタシも
伝えるコトが
出来たから
そんな
強さを
そんな
真価を
はかれる
モノで
在りたい
「人生にジャッジは要らない」
そう
云い切ってくれた
誇友の
ためにも
そして
己の
ためにも
二日間に
わたり
開催いたしました
坂井理華さんの
作陶展
無事に終了しました
たくさんの方々に
お越しいただき
また
差し入れや
温かいコトバを
たくさん
いただいて
ホントウに
胸がいっぱいです
ありがとうございました
十年間
それは
過ぎれば
あっという間
だったけれど
振り返れば
喜怒哀楽
色んなコトがあって
濃密で豊潤な
「時代」
でした
すべての時間が
「今」という川へ
注ぎこまれる
清き水のようで
わたしたちは
時に
抗ったり
もがき苦しんだり
しながらも
どこかで
決して
喪われるコトのない
希望やら
幸福感に
しがみついては
ぷかりぷかり
つかまり
身を委ねる
川の流れに
大切なヒトたちの
深き懐に
JAZZの
スタンダードナンバー
「Autumn Leaves」
が
聴こえてきそうな
はたまた
オザケンの
「いちょう並木のセレナーデ」
かしらん
こちらは
理華さんから
十年の感謝を込めて
お越しいただいた
お客さまへの
プレゼント
落ち葉みたいな
小皿たち
一枚一枚
表情がちがうのに
どれも刹那い
淋しい
とか
刹那い
は
あたたかい
や
やさしい
を
知ってるから
こその
反動かな
身悶えるコトも
季節のせいに
しちゃいましょ
今年の秋が
いま此処に
在ります
目醒めると
一面の陶器だらけという
一年に
二日間だけの
贅沢な朝を
迎えて
ごきげんなワタクシ
今日、明日と
連日お知らしていますが
自宅にて
友人であり
大好きな陶芸家でもある
坂井理華さんの
作陶展を
開催しており
今日は
ドキドキの
初日なのです
理華さんの器には
息づかいが
感じられます
十年間
ほぼ毎日毎食
使う器たちは
よき相棒のようで
シアワセな時も
憂いを帯びる時も
見守っていて
くれました
愛玩動物を
シャンプーするみたいに
食器を洗う時には
張りつめているモノが
シャボンの泡と共に
弾けるかのように
リラックスできるのです
日常の中に
かけがえのないモノを
見い出す
それが
人生の彩りと
なるのでしょう
さぁ
はじまる
さぁ
深呼吸を
ひとつ
「雨は夜に降ればいい」
一雨毎に
冷え込んで
きましたね
すっかり
葉を落とした
落葉樹に
雨粒が
イルミネーション
みたいに
やさしく
煌めきます
「何が誰かの笑顔の素に
なるのか わからない」
いよいよ
明日、明後日
１６．１７日は
坂井理華さんの
作陶展です
毎回恒例の
看板も完成しました
今回のタイトルは
「ｒｅｌｅａｓｅ」
～解き放つ・自由になる～
という意味ですね
前向きながらも
寂しさが
ふいによぎる
でも
淋しいのは
イヤだから
ここへ
辿り着くまでを
振り返り
水玉や
パステルの毛糸を
用いてみました
水玉は
数々の出逢い
糸は
それらを繋ぐ縁
理華さんの感性
それをステキね
と微笑んでくださる方々
ルナ・ロッサの
奏でるハートフルな世界に
聴き入り
酔いしれるひととき
会場がヒトツになる瞬間
今年は
どんなストーリーが
生まれるのかな
これからは
どこへ向かい
どこへ辿り着くのかな
ほら
窓の外が
明るくなってきた
雲間に光が
射してきたね
希望だよ
始まりだね
アタシは
蚕
言の葉を
ムシャムシャ
食べる
なんだか
お腹が
ペコペコ
よ
甘い言の葉が
いちばん
スキ
よ
でもね
そればかりも
食べられない
でしょう
それが
人生
だから
くすっ
人生とか
云っちゃった
蚕なのに
ね
アタシ
最近
お気に入りの
言の葉は
ユーミン
だとか
宮本輝
だとか
ムシャムシャ
しながら
目を閉じると
セカイが
キラキラ
輝くのよ
目を開けると
まだまだ
お腹は
ペコペコ
だけれど
すこしずつ
すこしずつ
キラキラした
言の葉を
ムシャムシャ
食べて
しっかり
昇華して
あなたに
いつか
ステキな
絹のショールを
さしあげますわ
寒くなりそう
だから
風邪ひかない
ように
ね
真夜中の
暗がりが
いつの間にか
怖くなくなった
のに
宵闇の
忍びよる様は
いまだ
淋しさと
不安なキモチを
抱かせる
セカイに
闇以外無いのなら
諦めも
つくのだろう
希望のひとすじの光
とか
光と影のマーブル模様
とか
見えるのに
掴めぬモノが
ちいさな決意を
脅かすのだ
いつも
「影がある人。
って言われているうちはマシ。
闇は影より深い」
昨日観た映画の
コトバが
ぐるぐる
渦巻く
あぁ
引きずっている
いま
セルフポートレートを
撮ったなら
光は
もちろん
影すら
うつらぬ
平べったい
ワタシが
そこには
泣きそうに
笑っている
コトでしょう
己の
適温適湿
余るモノ
足らぬモノ
無意識に
ヒトは
切り捨て
ヒトは
取り込む
いま
この時に
この作品と
出逢ったのは
切り捨てる
ためか
取り込む
ためか
「帰途」
～田村 隆一～
言葉なんか
おぼえるんじゃなかった
言葉のない世界
意味が
意味にならない世界に
生きてたら
どんなによかったか
あなたが
美しい言葉に
復讐されても
そいつは
ぼくとは無関係だ
きみが
静かな意味に
血を流したところで
そいつも無関係だ
あなたの
やさしい眼のなかに
ある涙
きみの沈黙の舌から
おちてくる痛苦
ぼくたちの世界に
もし言葉がなかったら
ぼくは ただ
それを
眺めて立ち去るだろう
あなたの涙に
果実の核ほどの
意味があるか
きみの一滴の血に
この世界の夕暮れの
ふるえるような
夕焼けの
ひびきがあるか
言葉なんか
おぼえるんじゃなかった
日本語と
ほんのすこしの
外国語を
おぼえたおかげで
ぼくは
あなたの涙のなかに
立ちどまる
ぼくは
きみの血のなかに
たった
ひとりで
掃ってくる
昨日
激しい
サイレンの音で
目が醒めた
それは
たしかに
窓の外の
日常の一部
だったのに
ワタシには
夢の出口の
ような
気がした
時々
夢のせいで
目が醒める
可笑しなハナシ
だ
コワイ夢
哀しい夢
シアワセすぎる夢
夢は
自由だから
在りのまま
受け容れれば
いいのに
夢だから
窮屈になったり
居た堪れなく
なったり
あの
サイレンは
たしかに
ただの
訓練音だったの
かもしれない
誰かに
とっては
でも
ワタシに
とっては
現実の入口
かも
しれない
「ＲＥＡＬ」 大江千里
最後に君を見失ったのは
ほこりがしみる車道のすみ
焦げつきそうな熱い瞳と
なげるような君を激しく憎んだ
逢うたびに どちらかをつらく
傷つける ぜいたくすぎたあの頃
リアルに生きてるか
全てを愛せずに
ふるえそうな両手を
せつなくにぎりしめて
よく似た背中みつけるたびに
今でも少し胸が痛むよ
こうして いつか知らない人に
変わる君をきっと許してしまうよ
リアルに生きてるか
全てを愛せずに
人の波に消されて
泣いたりしていないか
愛だけじゃ 生きていけないよ
だけど愛なしじゃ 悲しすぎるから
リアルに生きてるか
誰にも邪魔されず
憎む全てを消せなくて
泣いたりしていないか
リアルに生きてるか
激しく生きてるか
誰かの胸にもたれて
想いを燃やしてるか
リアルに生きてるか
誰にも邪魔されず
憎む全てを消せなくて
泣いたりしていないか
リアルに生きてるか
激しく生きてるか
誰かの胸にもたれて
想いを燃やしてるか
