パン教室「カフェ・タブリエ」主宰 森本 まと゜か シュト-レン熟成味わい深く
12月になるとパン屋の店頭に並ぶことが多い のが、ドイツの伝統的なクリスマスの発酵菓子 「シュト-レン」。バタ-と洋酒漬けのドライフル -ツをたっぷり練り込んだリッチなパンで、熱い 紅茶に合います。見た目は砂糖に覆われた細長いパンですが、中 はフル-ツやナッツがずっしり。冬に果物が手に入らない時代は貴 重な栄養源だったでしょう。昔の母親は地方から都会へ働きに出た 子どもに、心をこめてシュクリ-ムを作ったと聞きました。私も夏の終 わりに、オレンジビ-ルやレ-ズン、イチジクなどを赤ワイン、ラム酒、 ブランデ-などで漬け込みました。お伝えできないのが残念なほど 素晴らしい香りです。シュト-レンは約160度のオ-プンで1時間以 上、しっかり火を通し、溶かしたバタ-のな中を3回ほどくぐらせ、パ ンの表面に油の膜を作ります。バタ-がなじんだら、キリストの産着 に見立てた砂糖をまぶし、涼しい所で2、3日乾燥させラッピングしま す。すぐ食べるより、何日か熟成させた方が断然おいしいです。12 月に入ると少しずつ薄切りにし、クリスマスまで食べ進めます。わが 家でも11月に焼いたシュト-レンがそろそろ登場します。師走を実 感する風物詩です。
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