゛まるかん人゛プラトーク

元気とキレイを追求すると、人生は楽しく過ごすことと・・・!?

不況に負けない「道内中小企業と働き手」㊦

2009-02-28 19:40:43 | ほっかいどう関連情報

活路 リスク覚悟で起業に挑戦

100_1112 国内総生産(GDP)の実質成長率が約35年ぶ                             りの二けたマイナス、家も車も売れず、飲食店も                             空席が目立つ-。「100年に1度」の景気悪化に、                           年金などの将来不安も加わり、人々は財布のひ                             もを固く締める。だが、どこかにビジネスチャンスは                            あるはずだ。札幌市の融雪機のメンテナンス会社                            「モンスタ-サ-ビス」社長の古田守さん(34)は                           今、道内各地の顧客の元を飛び回る大忙しの日々                           だ。転機は2年前に突然やって来た。当時は道内                            シェア5割を誇った岩見沢市の融雪機メ-カ-の責                           任者だった。札幌で支店開設を準備していたと時、                           社長から倒産を告げられた。

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ぼうぜんとした。家族の顔とともに、客の顔が脳裏をよぎった。同社はオ                           リジナル製品を販売し、メンテナンスも行ってきたため、倒産で道内1万                           数千戸の購入者も放り出されることになる。客には年配者も多い。「放っ                          ておけない」と自ら300万円を工面し、7人の元部下とモンスタ-サ-ビ                          スを起こした。顧客の多くは引き継ぐことができた。売り上げ高は現在約                           5千万円。「不況だけど、今冬も業績は落ちていない。お客さんのニ-ズ                           は確実にある」と古田さんは手応えを感じる。将来は融雪機の製造も手                           がけることが目標だ。道によると、道内の「起業」件数は年間約1万3千                          件。全く新しい分野に飛び込む動きも相次ぐ。

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「ちょいのりレンタカ-」。札幌市中央区内のガソリンスタンドでは、                              こんな垂れ幕が風にたなびく。ガソリンの販売低迷に悩む札幌の中                              和石油が2月から乗り出したレンタカ-事業だ。中古車販売で扱う                              車両と給油所のネットワ-クを使えるのが強み。同社は「不況でマ                              イカ-を手放した人などに気軽に使ってもらいたい。利用は、まだ少                             ないが、問い合わせは増えている」。家電販売の小樽赤尾電化(小                             樽市)は、今や新規事業が本業の不振をカバ-する。赤尾政彦社長                               (53)のベ-グル好きが高じて3年半前、道産小麦を使ったペ-グ                             ルの製造・販売を始めた。現在、札幌、小樽計5店舗を展開し、「固                             定客も増え、道外からの出店要請もある」(赤尾社長)という。その売                            上高は、9年前の半分以下に落ち込んだ本業を上回る。公共事業の                             減少に苦しむ建設業界でも、しずお建設(士別市)がサフォ-ク種羊                             の飼育を手掛け、船橋西川建設(北見市)がビ-トや小麦を生産する                            など、農業への参入が進む。まだ軌道に乗った事業は少ないが、「リ                             スクはあっても雇用を守るためには、違う分野に飛び込むしかない」                             (しずお建設)と力がこもる。厳しい荒波の中で、「不況に負けない」と                             必死に踏ん張っている道内中小企業と働き手たち。その知恵と決意                             が試されている。(報道本部の勝木晃之郎が担当しました)

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不況に負けない「道内中小企業と働き手」㊥

2009-02-28 15:07:38 | ほっかいどう関連情報

身の丈 味、雇用第一規模追わず

100_1111 後志管内余市町で海産物の薫製作りを続ける                              「南保留太郎商店」の二代目、南保敬二社長                               (60)は昨年末、長野からやって来た百貨店の                              バイヤ-と向き合っていた。「ぜひ、うちの北海                              道物産展に出てもらえませんか」。バイヤ-の                              申し出に南保社長は言った。「申し訳ないが、そ                             ういう話はお断りしているんです」。食品添加物を使わず、味付けは                  塩やみりんなど昔ながらの調味料だけ。本物の味を求めて余市ま                              で足を運ぶ客のほか、全国から電話やメ-ルでの注文が引きもきら                             ない。顧客名簿は約3万人に及ぶ。各地の百貨店から物産展や常                             設店の出店依頼が相次いでいるが、南保社長は断り続けている。

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「保存料を使わないため、目が届かないところに商品が出回ると、味                              が落ちてしまう」のが理由。唯一商品を卸すのは、長年の知り合いか                            ら頼み込まれた札幌の百貨店だけだ。景気悪化で自動車や電機など                            大手メ-カ-が大幅な減産を強いられるのをよそに、南保社長は「大                            量生産は、それがダメになつた時に経営もおかしくなる」といたずらに                             設備と人を増やさない方針を貫いてきた。一方で7人の授業員に毎                            年、新製品の開発を課す攻めの姿勢も忘れず、年商は今や約7千万                            円。この不況でも売り上げが落ち込むことはない。帝国デ-タバンクに                            よると、昨秋からの不況の影響で、昨年1年間の全国の倒産件数は                             前年比約15%増の約1万2600件に上った。経済基盤の弱い道内                             は、約470件と前年より約30%も増えたが、こうした「身の丈経営」は                           強みを見せる。「天狗まんじゅう」で知られる岩見沢市の「天狗まんじゅ                            う本舗」も規模を追わない。食品添加物を使わず、素材を生かした素朴                           な味が人気で、午前中に売り切れる日もあり、各地からの出店要請も                            多い。しかし、斎藤美枝子常務(58)「これ以上の規模になれば、味が                           雑になる」とパ-トを中心に授業員15人の体制を守り続ける。

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昨年12月に倒産した松本建工(札幌)は過大な宅地開発が重荷に                              なった。1月に民事再生法の適用を申請した丸井今井(同)も、景気                             の波を見誤った設備投資が足かせになった。時代が激変する中で                              将来も存続していくため、規模拡大を目指すのは企業の宿命だ。し                              かし、バランスを欠いた巨体は、かえって足元を危うくする。「身の丈                             経営」は巨額の富を生み出さない代わりに、経営基盤を強固にし、                              従業員の雇用を守る。天狗まんじゅう本舗の斎藤常務は「パ-トの                              人も生活がかかっている。広めてダメになれば、影響は大きい」と自                             戒する。その屋号は、先代社長らが「天狗にならないように」との思                              いも込めて使い続けてきたという。

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不況に負けない「道内中小企業と働き手」㊤

2009-02-27 19:38:17 | ほっかいどう関連情報

人づくり 「伝説の社員」生んだ信頼

100_1110 市場原理主義が広がる中で迎えた世界不況。                              企業は先を競うように従業員を削減する。道内で                             は約12万人が失業中だ。その陰で社員を守り、                             育てながら、荒波を乗り越えていく企業がある。                             函館市の戸沼建設。ここに「伝説の社員」がいる。                            中卒で漢字も満足に書けなかった日雇い作業員                             が33年前、仕事への情熱を買われて正社員とな                           り、3年前に常務まで上り詰めた。「研修会で若手                            から続々とアイデアが出たのはうれしかった」。伝説の主人公、梅木克                美さん(58)は後輩の成長に相好を崩す。梅木さんの入社時、戸沼                             平八社長(72)は、まずラジオの話し方講座で言葉遣いを学ばせた。                            そして、大卒の後輩が次々と収得した「一級土木施工管理技士」の受                            験を熱心に勧めた。梅木さんは「取れなきゃ会社を辞める」と決意し、                            皆が帰宅した後にこっそり会社に戻って勉強に励み、宿願を達成。中                             堅社員への道を歩んでいった。

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社員は現在約30人。「大手と違い、中小は人がすべて」(戸沼社長)                             との理念で、梅木さんの出世物語に象徴される「人づくり」を徹底する。                            決算の詳細を毎年社員に説明し、それに応えた社員らが自ら勉強会                             を開き、責任感とやる気を高める。それが現作業の改良や新工法のス                           ム-ズな導入を生み、受注増につながっている。公共工事の削減で、                            道内の建設業者は過去7年で3千社も減り、今も多くが経営難に苦し                            む。だが、同社は売上高が最盛期の6割の約12億円に減りながらも                            人員削減は行わず、本年度も23年連続の黒字となる見通しだ。「社員                           教育を含め、これまで、どんな経営をしてきいかが、激変時代の差にな                           る」。戸沼社長は強調する。トヨタ6千人、NECグル-プ1万人以上・・。                           相次ぐ非正規従業員の削減計画数だ。全国では3月までに12万5千                            人の非正規労働者が失職する見込みで、さらにソニ-や三洋電機など                           は正社員削減にも手を付ける。果たして、これほどまでに人を切るのは                           経営のあるべき姿といえるのか-。

◆  ◆  ◆

「頑張る契約社員が正社員になるのはうれしい。皆がやる気になる」。                            呉服販売を軸に多角化を進める和光(札幌市)。昨年、正社員に昇格                            した和物雑貨店の責任者、木村朱理さん(31)が笑顔を見せる。不況                            を一丸になつて乗り切ろうと、田中傳右衛門社長(60)は近く数人を                             社員に昇格させる。昨年、脳梗塞など患ったベテラン社員らのため、                             小樽の遊休地に朝鮮ニンジンを栽培する事業にも乗り出した。田中社                            長は言い切る。「中小企業は社長と社員の信頼で成り立つ。人生を懸                             けて働く人を道具のように扱えない」

派遣切り、人員整理、倒産などが相次ぎ、出口の見えない不況の真っ                            ただ中にある道内で、「不況に負けない」と必死に踏ん張り、業績を上                            げる働き手や経営者たちがいる。その姿を追った。

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国道12号沿線「観光街道」に

2009-02-27 16:55:56 | ほっかいどう関連情報

札幌と旭川結ぶ「地の利」生かせ                                                  地域一体で活性化模索 文化や「食」活用しツア-

道内の学識経験者や企業関係者らが、空知管内を中心とした国道                              12号沿線の活性化を模索している。札幌、旭川という二大観光拠                              点の間に位置しながら観光需要が低迷する中、地域一体で観光資                             源を発掘し、北海道旅行業協同組合(北山憲武理事長)と連携して                              観光のモデルコ-ス作りを目指す。                                                事業名は「R12背骨プロジェクト」。NPO法人「観光情報学会」会長                             の大内東・北大大学院教授が呼び掛け、18日に岩見沢市内で地元                            経済団体や観光関係者ら約20人が初会合を行い、モデルコ-スの                              観光素材の検討に入る。アルテピアッツァ美唄などの文化施設や、                             滝川のジンギスカン、すながわスイ-トロ-ドなど「食」を組み合わせ                            たツア-を検討。旭山動物園(旭川)と円山動物園(札幌)も組み込                             んで集客力向上も狙う。北海道旅行業協同組合は、旅行者の好み                             に応じてツア-商品が作れるシステムを開発中で、このシステムと                             の連携を目指す。将来は独自のホ-ムペ-ジ開設や特産品のネット                            販売などを通してPRしたい考えだ。道がまとめた2008年度上期(4                            -9月)の観光客入り込みによると、札幌を含む石狩官内が前年同                             期比4・9%減、旭川などの上川管内が同2・8%減だったのに対し、                             空知管内は同7・5%減と落ち込みが目立つ。大内教授は「12号沿                             線には文化や食などの素材が豊富。高速道路で札幌~旭川間を移                             動するだけではもったいない。自治体にも事業への参加を呼び掛け                             たい」と話している。

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生きるしくみ「言葉というもの」

2009-02-27 16:11:11 | 健康・病気

言語中枢を鍛えよう=當瀬規嗣解説

私たちは言葉を使って生きています。おしゃべりをして、お互いの意                              志を通い合わせます。本を読んだりテレビを見たりするときも、言葉                              を見聞きして内容を理解しています。このコラムや載っている新聞も、                             言葉の塊そのものです。もつと簡単に、何かをしようと考える瞬間、                             頭の中でものの名前を思い浮かべたり、「何々しよう!」と考えたり                              はしていませんか?そう、考えること自体、言葉を使っているのです。                            頭の中で言葉を思い浮かべないで何かすることもたくさんありますが、                            そのときは「思わず」と表現しますね。そうすると、人は言葉を使って                                思っています。「好きだな~」なんてね。言葉が、社会をつくり、思想                              をつくり、文明をつくったといえます。言葉の発明が、人類を繁栄へと                             導いたのです。この大事な言葉を扱う脳の部分を、「言語中枢」とい                             います。大脳の、ちょうど耳の上辺りのところに位置しています。不思                             議なことに、言語中枢は右か左かどちらか片側の大脳にしか存在せ                             ず、言語中枢のある方の大脳は反対側より少し大きくなっています。                             90%の人は、言語中枢が左側にあることが分かっています。研究に                             よると、利き手の右左と言語中枢の右左は全く関連がないそうです。                            生まれたばかりの赤ちゃんは言葉を使えません。ですから、言語中                             枢は生まれてから成長する間に、親などに影響されて発達するわけ                             です。つまり、言語中枢は鍛えられるということです。最近は、とかく                             言葉をおざなりにする人が多いようです。本を読み、よくしゃべり、よ                              く考え、よく書いて、言語中枢を鍛えましょう!                                          (とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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ほっかいどうの本「夢の動物園」

2009-02-25 16:00:09 | 本と雑誌
夢の動物園  旭山動物園の明日 夢の動物園 旭山動物園の明日
価格:¥ 1,470(税込)
発売日:2008-12-25

坂東 元著

世界的な自然環境破壊が続く中、野生動物と人間が共生していくた                             めに、動物園には何ができるのか。旭川の旭山動物園副園長で獣                              医の著者が、日本の動物園の歴史や現状、自身の取り組みなどを                             踏まえた上で、動物園の未来を問いかける興味深い一冊である。い                             までは年間入園者数で、全国一を争うほどの人気を集める旭山動物                            園。閉鎖の瀬戸際まで追い込まれたにもかかわらず、行動展示など                              新しい発想で人気動物園へと再生させた成功への歩みは、マスメデ                             ィアや多くの出版物を通してたびたび紹介されてきた。だが、その感                             心は集客力などの経営的な成功に向きがちである。多くの公立動物                             園は、赤字を垂れ流し続けてきた。それに対し旭山動物園は、パンダ                             のようなスタ-動物がいなくても、ユニ-クな発想で成功を収めること                            ができたという取り上げ方である。なぜ旭山動物園は成功できたの                            か。著者は必死に来園者のことを考えたからだと述べている。一方で                            ウケを狙って集客アップを図ろうとした瞬間、例えば動物園ではなくな                            ってしまうとも述べている。利益追求ではなく、来園者と動物のことを                             本気で考えてきたのが、旭山動物園の本当の強さの理由ということに                            なるだろう。動物園のもつ役割は、レクリエ-ション、教育、研究、保                            護・保全の四つにあるという。それらが調和する先に旭山動物園が目                            指す未来を、具体的に明らかにする本書は、野生動物と人間との共生                           についてだけでなく、公共的な文化施設のあり方についても、考えさ                             せられる一冊である。(中舘寛隆=北海道読書新聞社編集長)

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ガ-デンらいふ「ガ-デニング検定」

2009-02-25 15:28:13 | ガ-デニング

公式テキスト活用を

100_1115 近年、全国各地で検定プ-ムが広がっています                            が、北海道でも今年新たに検定試験が予定され                             ています。その名も「北国のガ-デニング知識検                            定」(札幌商工会議所主催)。北海道の気候に合                             った栽培方法や庭づくりの知識を測るもので、一                             回目の試験が3月14日に札幌で実施されます。                             そこで試験に先駆け、発売されたのが公式テキス                            ト「北国のガ-デニング」です。道内の園芸家や樹                            木医、学校の教師などが執筆・監修し、北海道の                             気候に適した品種選定や栽培方法、植物別の管                            理方法などを解説。基礎から応用まで、一冊で北海道のガ-デニング                に関する知識を学べる内容となっています。外は少しずつ春の日差し                            になってきました。今年はいつもより庭づくりに力を入れようと思ってい                            る人、今年からガ-デニングを始めようと思っている人などは、北国ガ                             -デニングの参考書として、この本を活用してみてはいかがでしょうか。                           受験の申し込みは札幌商工会議所産業三課(℡011・231・1375)                            で受付中。定員になり次第終了。試験会場は北海道経済センタ-(札                           幌市中央区北1西2)で、時間は午前10時から同11時半。受験料は                            5千円です。(花新聞ほつかいどう)

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バイオプラスチック「田口 精一さん」

2009-02-23 15:32:41 | 人物100選

北大大学院工学研究科教授 特殊な酵素大腸菌に導入

100_1090 力や熱が加わると変形するプラスチックは使い                              勝手の良さから暮らしに欠かせない素材だ。た                              だし、原料である石油の有限性などから、植物                              由来のバイオプラスチックが注目を集めている。                              遺伝子工学を用いて特殊な酵素機能を組み込                             み、微生物の体内でバイオプラスチックの合成                              に成功した北大大学院工学研究科の田口精一                             教授(バイオ分子工学研究室)は「次は植物。                              最終的にはススキなど雑草でバイオプラスチッ                              クを直接合成させたい」と話す。

バイオプラスチック研究は約80年前、フランスの                             ルイ・パスツ-ル研究所の研究者が、納豆菌の                              仲間が体内でプラスチック(ポリヒドロキシアルカ                              ン酸=PHA)を作っているのを発見したことに始まる。実用化されてい                 る乳酸プラスチック(ポリ乳酸=PLA)は植物由来の糖や植物油を乳                             酸発酵させ、金属触媒で化学重合(ポリマ-合成)する複雑な過程                             が必要だったが、田口教授はトヨタ自動車、豊田中央研究所と共同                              で大腸菌だけで乳酸プラスチックを重合させることに成功、基本特許                             を出願した。「カギは乳酸をつなげる機能を持つた、生体触媒である                             乳酸重合酵素を2006年に発見したことです。その酵素遺伝子を大                             腸菌に導入し機能発現させると細胞内でポリマ-を合成し始めます。                             体外に排出していた乳酸をつなげて蓄積するのです」遺伝子操作さ                             れた大腸菌は人間の体脂肪率に例えると80~90%までポリマ-を                             ため込む。あとは界面活性剤で生体膜を壊し、漂白剤できれいにする                            とパウダ-として成形可能で、使用後は微生物によって分解可能だ。                            今は培養液1㍑から数十㌘の抽出レベルだが、この「微生物工場」の                            生産効率は徐々に上がっているという。

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乳酸重合酵素のもとになつたのは理化学研究所(理研)時代に建設                             会社と調査中に土壌から見つけたシュ-ドモナス属菌。「基質特異                              性が広い、いわば浮気性で節操のない性格」の酵素から着手し、試                             験管内で人為的に誘導したところ、アミノ酸配列6百個のうちわずか                             二つが別のアミノ酸に置き換わることで、本来は重合できなかった乳                            酸を連結できるス-パ-酵素に変身したのだという。精巧な酵素分                              子の構造と機能、そして進化が魅力だという。「細胞内にぷかぷか                             浮かんでいる多彩な生体物質には情報転換、物質転換という独特の                             生体反応があります。生物は進化の過程でソフィストケ-トされ、完                             成度がものすごく高い。生体反応は機械以上に正確、精密。それを                             研究するのがバイオテクノロジ-の醍醐味なのですが、やればやる                             ほど生命現象の奥深さに感心します。」理研時代に実験植物のシロ                             イヌナズナやタバコの葉にPHAを直接合成させることに成功しており、                            今年は北大北方生物圏フィ-ルド科学センタ-と強力してススキなど                            非可食性の植物での合成を目指す。「将来は水と二酸化炭素を原料                             に、太陽光を浴びながら畑でプラスチックが取れるかも」という話ぶり                             は環境バイオテクノロジ-時代の本格的な到来を感じさせた。

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磁気嵐の正体つかんだ

2009-02-23 14:31:45 | 学問

京大など研究チ-ム “宇宙天気予報”に応用も

100_1114 地球の磁場を乱す巨大磁気嵐が、太陽表面の                              特殊な磁場構造から噴き出すプラズマの影響で                             起きることを、国立天文台野辺山太陽電波観測                             所(長野県)や京都大の研究チ-ムが突き止め、                             21日付けの米専門誌に発表した。じば構造は、                             イソギンチャクが周囲に細長い触手を伸ばしたよ                             うな形。磁気嵐は人工衛星の故障や通信障害を                             引き起こすため、事前に発生を知ることができないか研究されている。                研究者は「この磁場構造を詳しく調べることで“宇宙天気予報”がで                             きるかもしれない」としている。チ-ムは、2005年8月に磁気嵐を引                             き起こした太陽活動を分析。その結果、太陽表面の爆発現象に伴っ                            て、周囲より低温の領域にあるイソギンチャク形の磁場から高速のプ                             ラズマが二度噴出し、地球の磁気圏に影響を与えていることを確か                             めた。

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コラム「卓上四季」当日分に共感 !?

2009-02-23 12:44:45 | 日記・エッセイ・コラム

二文字ともに「女偏」がつくが、嫉妬の感情は性別を問わない。例え                             ば森鴎外は、軍医としての出世競争に敗れた後、ライバルと上司へ                             の敵討ちを図る。小説「舞姫」の中で悪口を並べて、わざわざ当てこ                             すった。▼関が原の戦いは嫉妬が起こしたともいう。豊臣秀吉は石                              田三成を重用した。これを加藤清正らがやっかんだのを「徳川家康が                            巧みに利用したことが直接の原因となっ」。札幌生まれの歴史学者・                             山内昌之さんが指摘する。(嫉妬の世界史)▼ねたんで自分が幸福                             になるわけではない。それでも、人の世で当たり前に見かける。これ                             に関する脳の活動を、放射線医学総合研究所が解明したという先の                             ニュ-スは興味深かった▼恵まれた人にねたみを持つと、脳のある                             部位が活発に働くそうだ。体の痛みを感じるときと共通の部位だ。ね                              たみは「心の痛み」だつた。他人の不幸を喜ぶと、脳の別の部位が                             働いた。ほうびをもらって心地よく感じるのと共通する部位だ▼つまり、                            脳科学からみても「人の不幸は蜜の味」なのだ。しかも、うらやみの                              脳活動が強い人ほど、人の不幸を喜ぶ脳活動が強い。蜜の味を、よ                             り甘く感じる▼不幸が重なれば嫉妬が膨らむ。人の不幸がうれしくな                            る。こうして歴史が動くし、「誰でもよかった」と犯罪も起きる。脳活動                             の解明がいくら進んでも、やっかいな感情であり続けることは間違い                             ないだろう。

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熟練派遣社員を戦力に

2009-02-21 16:57:05 | ほっかいどう関連情報

道内 ワ-クシェアや正社員登用

100_1109 不況で企業の人員削減が続く中、道内の事業                              所で派遣社員の雇用を守る動きが出ている。熟                              練労働をこなす派遣社員は貴重な戦力との考え                             で、一人当たりの労働時間を減らすワ-クシェア                              リングの導入や正社員への登用で、働く場所を                             確保している。自動車のエンブレムなどを製造す                             る上原ネ-ムプレ-ト工業(東京)の旭川事業所。自動車販売の不振                で、1月下旬から、平日の操業日のうち毎週金曜日を一斉休業にした。                             同事業所には派遣社員約60人が働いているが、社員・パ-ト120                             人を含めた180人の一人当たりの労働時間を短縮することで、派遣                             社員の雇用を維持した。派遣社員は、製品に傷がないかを目で点検                             するなど、経験が必要な業務に携わっているため、「一人前に育った                             派遣社員を辞めさせるのは損失になる」(岡田東洋司同事業所長)か                            らだ。労働時間短縮で社員の給料は約2割減ったが、同社労働組合                            で旭川事業所のまとめ役をする稲田淳さん(38)は「派遣社員も職場                            の仲間。一斉休業によりワ-クシェアするのは仕方ない」と話す。パ                             チンコ店経営の太陽グル-プ(札幌)は、派遣社員約230人のうち希                            望があった約160人を派遣の期限切れとなる14日に直接雇用した。                            160人のうち正社員は約80人。残りは、転勤がなく勤務時間に制限                             がある自給制の準社員になつた。直接雇用で、人件費は約10%上                             がるが、福井康浩人事部長は「新卒を一人前に育てるコストを考えれ                            ば、高くない」と説明する。段ボ-ル最大手のレンゴ-(大阪)は4月か                           ら、恵庭、旭川の道内二ヵ所を含む全国の工場で働く派遣社員約1千                            人(道内40人)を、正社員に採用する。人件費は年間数億円増えるが、                           「いなくなれば打撃が大きい。士気を向上させ、生産力を高めたい」(同                           社広報課)と決断した。労働組合・札幌派遣ネットワ-クの大島利広事                            務局長は「派遣を守るワ-クシェアは初耳。数十人以上の規模で直接                            雇用するのも道内では珍しい。こうした動きが広まれば」と歓迎する。

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ウンチクがんちく「パンの世界⑯」

2009-02-21 15:22:57 | うんちく・小ネタ

パン教室「カフェ・タブリエ」主宰 森本 まどか                                          ド-ナッの穴、諸説紛々

100_1106今、流行中のものといえばド-ナッ。行列ができ                              ることで有名な米国のド-ナッ店が、首都圏でも                             人気を集めました。それに刺激され、日本でもこ                              だわりのド-ナッ店が始めました。ド-ナッの歴                              史は意外に古く、古代エジプト文明にさかのぼります。小麦を動物の                 乳で練り、油で焼いたものが起源とされています。古代ギリシャでは                             オリ-ブ油で揚げたパンが日常的に食べられるようになりました。中                              世ヨ-ロッパになるとフリッタ-、ベニエなど甘いお菓子の性格が強ま                            ります。これがオランダから米国にわたり、現在のド-ナッになったよ                              うです。なぜド-ナッに穴が空いているのかは、諸説紛々としていま                              す。よく知られている説は、オランダのド-ナッは小麦の生地(ド-)の                            真ん中にクルミ(ナッツ)をのせた揚げ菓子でしたが、米国に渡ったオ                              ランダ人がクルミを入手できず、クルミをのせる部分に穴を開けたから                            だ、というものです。また、ある船長か゛かじ取りの際に、食べかけの                             パンを近くの突起物にひっかけておけるよう、穴を開けたという話もあ                             ります。いずれにしても、ド-ナッの穴を見ていると、なんだかほのぼ                             のとしてしまいます。

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ガ-デンらいふ「クリスマスロ-ズの神秘」

2009-02-20 12:09:00 | ガ-デニング

花期長く表情も変化

100_1108 植物の形容に、「神秘的」という表現はオ-バ-                             だと思われるでしょうか?しかし、この時期園芸店                            などに鉢が出回るクリスマスロ-ズという花には、                             多くの人にこの言葉がぴったり当てはまると思わ                             せるいくつかの特徴があります。まず、花期が長                             いこと。これは、花に見える部分が、実は花では                              なく「がく」と呼ばれるものであるためです。さらに、                            はじめは白や薄いピンク色だったものが、アイボリ                            -、やがてグり-ンに変わるなど、刻々とその表                              情を変えることなどまた、花が魅力的なだけでなく、                           花が少ない時期に咲いてくれることや寒さや日陰                            に強いなど栽培上も多くの利点があるため、ぜひ今年の庭に加えてみ                てください。初めての人には、丈夫なハイブリットと呼ばれる交雑種が                 お薦め。苗の購入後は、春の植え付けまで凍らない、できるだけ涼しい                           部屋に置いて水のやりすぎに注意しながら管理します。雪が解けたらで                           きるだけ早く水はけのよい場所に定植してください。庭には植える場合                           は根が大きく深く入るため、深さ40㌢以上耕し、腐葉土と堆肥をたっぷ                           りとすき込みます。鉢で育てる場合は、大きめで深さのある鉢に、ゴロ                             土を多めに入れてう植え替えます。(花新聞ほっかいどう)

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生きるしくみ「手ブレ補正」

2009-02-19 16:46:03 | 健康・病気

ヒトの目にも完備=當瀬規嗣解説

ホ-ムビデオカメラは今では家庭の必需品になりましたね。学校の                             運動会や学芸会になると、カメラの放列となって、それは壮観なもの                              です。昔、私の父親が8㍉フイルム家庭用映写機に凝って、いろん                              なものを映していました。しょせん素人ですので、画面が安定せず見                             づらかったものです。動きのある絵を撮ろうとして、映しながらカメラを                              動かしたり歩き回ったりしたからです。皆さんも似たような経験がおあ                             りではないかと思います。よく考えると、ヒトの目も、父親のカメラと同                             じような状況にあります。歩いたり、首を動かしたり、目というカメラは                            位置が定まらず不安定です。でも、そんな時でも目で見える映像がブ                            レて見えにくいと感じることはほとんどありませんね。これは、目のちょ                            うど後ろにある中脳の働きによるものなのです。眼球を動かす神経が                            出ている中脳には、目に見える映像情報や、耳の奥にあって頭の動                             きをとらえる前庭からの情報が集約されています。ヒトの目は、対象の                            ものに焦点を合わせると、それが映像の中心になるように眼球を動か                            して調整します。そのときに、体が動いたり、頭が動いたりしたときは、                            その動きに合わせて眼球が動いてブレが起きないようにしているので                           す。これを「前庭眼反射」といいます。このしくみのおかげで、ヒトは走っ                            たり運動したりしている最中でも、正確にものを見ることができるので                            す。最近のデジタルカメラには手ブレ補正がついていますね。つまりヒト                           の目には大昔から手ブレ補正が完備されていたわけです。ヒトの体は                            つくづくすごいものだと思います。

※「いい顔」で、読者から「額の広さ」についてご質問をいただきました。                            文中で「大脳が発達した人はオデコが広い・・・」としましたが、これは他                           の動物に比べ、人間は頭の前の部分が発達し、高度な精神作用があ                             ることを指摘したものです。他人と比較して、オデコの広さい゛能力に差                            があるものでは決してありません。誤解ないように、あらためて確認させ                           ていただきます。(とうせ・のりつぐ=札医大医学部長)

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認知症ケア「6タイプに分類し治療」

2009-02-18 17:40:39 | 健康・病気

国際医療福祉大大学院 竹内教授が提唱                                             「水分、食事、排便、運動」で対応 問題行動と原因を整理

100_1100「水、飯、排便、運動」をキ-ワ-ドにした認知症                             ケアが、道内を始め全国で広がっている。提唱す                             るのは国際医療福祉大大学院の竹内孝仁教授                             (67)。1月中旬、札幌で2日間にわたって開か                             れた研修会をのぞいてみた。(中原洋之輔)

「80代女性Aさん。『物を取られる』との妄想があ                            り、ホ-ム入居後は帰宅しょうとしたり、意味不明                             な言動をしたりすることもありました・・・」約200人が参加した研修会                            で、札幌市内の老人ホ-ムの担当者が事例を報告した。Aさんはアル                            ツハイマ-型認知症と診断され、昨年4月にホ-ムに入居。当初は水                            分摂取量が1日500~900㍉㍑、食事は800~1200㌔㌍だった。                            入居後、食生活を改善し、最終的には水分は1500㍉㍑、食事は17                            00㌔㌍に達した。さらに、自宅で焼酎を飲んでいたことが分かり、飲                            酒を少しだけ認めたところ、現在では帰宅願望や妄想はほとんどなく                            なり、職員に「手伝うことは?」と尋ねるほどに意欲も戻ったという。脱                            水状態や1人きりになると、徘徊や暴言などが始まる-。竹内教授は、                           介護現場で経験的に知られていた、こうした認知症に伴う問題行動と                            その原因を整理し、その治療法として「水、飯・・・」を提唱した。具体的                            には1日1500㍉㍑の水分をとって脱水症状を治し、1500㍉㌍の食                            事で栄養状態を改善し、適度な運動と排便を促して、心身を落ち着か                             せる。竹内教授は「この4つを徹底して低下した認知力を元に戻せば、                            異常行動の大半が治ることがある」と話す。それでも改善しない場合は、                          個別ケアを検討する。竹内教授は認知症を6タイプに分類。それぞれの                            ケア方法を示している。

  1. 身体不調型 室内を歩き回るなどの興奮状態が特徴で、最多                            のタイプ。脱水や便秘を再点検し「水、飯・・・」を徹底
  2. 環境不適応型 入浴や食事などを拒否。担当者を決めてなじみ                            の関係を
  3. 知的衰退型 家や外出先で迷子になる。目印を付けるなどして                            認知を支援
  4. 葛藤型 異物を食べる異食や暴力など。孤独や抑圧が背景に                            あり、1人にしないなどの対応を
  5. 遊離型 周囲に無関心。食事当番などの役割を与える
  6. 回帰型 子供の任侠をあやしたりする。思い出話などに寄り添う。

冒頭のAさんの場合、「水、飯・・・」の不足のほか、好きな酒を飲めない                            状況が心を抑圧したと考えられる。それらを改善した結果、「以前の普通                           のお婆ちゃんに戻った」(施設関係者)という。複数のタイプが重なるケ-                          スもあり、適切なケアは簡単ではないが、研修参加者は「ケアが明確で                           実践しやすい」と口をそろえる。認知症に“待ったなし”で対応する現場で                          は、この分かりやすさも魅力のようだ。

竹内教授 理論学び、家庭で実践を

竹内教授は高齢者のリハビリが専門で、1970年代から首都圏の                              特別養護老人ホ-ムなどて介護現場とかかわってきた。その経験か                            ら、「認知症のさまざまな病状で一番つらい思いをしているのは、患                              者本人。そこから介護を見直すべきだ」と話す。大切なのは、異常な                             行動がいつ、どこで、どのような状況で起きたかを観察し記録するこ                             と。「その上で『水、飯・・・』を徹底し、さらに6タイプを正確に判定し                              なくては、適切なケアに結びつかない」と指摘する。竹内教授は「認                             知症は治る。そのためにも理論的な認知症ケアを学んでほしい。家                             庭でも取り組めます」と強調している。

◆    ◆

竹内教授は、一般向けのガイドブック「家族で治そう認知症などで、                             ケア方法を詳しく紹介している。

家族で治そう認知症 (介護科学シリーズ)
価格:¥ 501(税込)
発売日:2008-04

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