函館の館さんが新版 「種イモ輸入から100年」
川田龍吉伝 男爵薯の父 価格:¥ 1,365(税込) 発売日:2008-10-04 |
男爵イモを日本に輸入し、普及に力を注いだ川田龍吉男爵(1856- 1951年)の素顔に迫った「男爵薯の父 川田龍吉伝」の新版を函館 市の樹木医館和夫さん(71)が出版した。川田男爵が男爵イモの種 イモを輸入し今年でちょうど100年。館さんは「終戦後の食料のない 時代、人々の命をつないだイモの価値を知らせたい」と話す。同書は 1991年に出版した同名の本を加筆・修正したもの。川田男爵の生い 立ちから、造船技術を学んだ英国留学、1906年(明治39年)に来道 し当時の函館ドック再建に努めた歩みを紹介。そして、現在の渡島管 内七飯町などに農場を構え、1908年(同41年)に男爵イモの種イモ 「アイリッシュ・コブラ-」を輸入、栽培普及に尽力した姿を当時を知る 人々の談話などを交えて描いた。新版では、新たに発見した川田男 爵の英国留学時代の恋人からの手紙約30痛を紹介しているのをはじ め、男爵イモが本州へと広がっていく過程のエビソ-ドを加えるなど、 加筆、修正した。「食の問題は命の問題。川田男爵が実践した『農工 共栄』の大切さを伝えたい」と館さんは力を込める。