米企業臨床試験 初の治療効果報告
[ワシントン共同]米バイオ企業アドバンスト・セル・テクノロジ-社は23日、あらゆる組織に成長できる胚性幹細胞(ES細胞)を目の網膜の病気の治療に使う臨床試験で、治療を受けた2人の患者の視力が改善したと発表した。ES細胞を使った治療で効果が報告されたのは世界で初めて。 臨床試験は安全性確認のために実施されており、医学的な有効性を確認するにはさらなる試験が必要だが、再生医療の可能性を示す結果として注目される。この成果は英医学誌ランセットに掲載された。発表によると、同社と米カリフォルニア大ロスアンゼルス校の研究チ-ムは、網膜に関わる細胞が萎縮するなどの異常により視力が低下する加齢黄班変性の78歳の女性とシュタルガルト病の51歳の女性の目に、ES細胞からつくった網膜色素上皮細胞を移植。2人はほとんど目が見えない状態だったが、文字が識別できるようになるなど改善がみられたという。 ES細胞は、他人の受精卵からつくられたが治療から4ヵ月たった時点で拒絶反応や腫瘍の形成などの異常は起きていないとしている。チ-ムは安全性や有効性を確認するため、参加者をさらに増やし、臨床試験を続ける方針。同様の網膜の病気に関しては、日本では人工多能性幹細胞(ips細胞)の利用を目指し、理化学研究所が臨床研究の計画を進めている。
東大グル-プ調査 45歳以上で顕著
予防可能な生活習慣病や外傷による死亡のうち、関連要因として最も多いのは「喫煙」とする研究結果を東京大大学院の池田奈由特任助教授らのグル-プがまとめ、25日までに米オンライン科学誌プロス・メディシンに発表した。喫煙が関連した死者は2007年、推定で12万9千人に上ったとしている。 池田助教によると、厚生労働省が07年に行った国民健康・栄養調査や人口動態調査のデ-タなどを使い、喫煙や高血圧、高血糖、アルコ-ル摂取など16の要因に関わる死亡者数をそれぞれ推計、比較した。その結果、喫煙が関連した死亡が最も多く、高血圧関連が推定10万4千人で続き、運動不足関連も5万2千人に上った。喫煙関連のがん死亡者数は45歳以上で増加傾向にあり、1980年と07年を比較すると男性で1・9倍、女性で2・5倍増えていた。池田助教は「喫煙対策の重要性をあらためて示している」と話している。
お餅を楽に切りたい 「ダイコンと一緒」には根拠
今月11日は鏡開きでした。鏡開きは本来、お正月に飾っていて硬くなったお餅を、金づちなどでたたくのがしきたりのようです。でも、現在は包丁で切る場合がほとんどだと思います。鏡餅に限らず、硬いお餅を包丁で切るのは骨の折れる仕事です。少しでも簡単にするこつはないものでしょうか? お年を召した方は「おばあちゃんの知恵」としてご存じかもしれません。お餅を切るときにダイコンを切りながら切ると良いとのこと。これにはれっきとした科学的根拠があります。ダイコンには、アミラ-ゼという酵素が含まれています。酵素とは、人間をはじめ、動植物などの生体で起こる化学反応を活性化させる分子です。反応を活発にさせる分子のことを「触媒」と呼びますが、特に生体内で働く触媒のことを酵素と呼ぶのです。酵素の構造を簡単にいうと、カルシウムやナトリウムなどのミネラルの周りに、タンパク質が巻き付いた状態です。中心になるミネラルの種類やタンパク質の巻き付き方によって、約3千種類の酵素があるとされています。ただ、酵素は一つ当たり一つの仕事しかできない特徴があります。つまり「専任」なのです。ダイコンに含まれるアミラ-ゼは、でんぷんを分解する作用があります。お餅にはでんぷんが含まれています。ですから、ダイコンを切ってその汁がついた包丁でお餅を切ると、アミラ-ゼが包丁とお餅の接触面の粘りや硬さを減らすことが期待できます。ちなみに、軟らかいお餅に大根おろしをつけて食べるおろし餅は、アミラ-ゼの消化を助ける仕組みを利用したものです。まだお餅があるご家庭は、ぜひ酵素の力を試してみてください。(サイエンスライタ-)
<幸せになるためには、腸内細菌を増やそう!>
=驚くほど減っている日本人の便の量= ~東京医科歯科大学名誉教授 感染免疫学専攻 藤田紘一郎 腸内革命より抜粋~ 人間の幸福度に大きな影響を及ぼすド-バミン、セロトニンといった「幸せ物質」がありますが、これらの脳内ホルモンが著しく低下することによって“不幸度”が高まり、健康を害することは否定できません。気持ちは暗く、すべてのことに対して消極的になり「自分は世界で一番、不幸な人間だ」と思い込むようになり、病気への道に進んでしまいます。その最悪の結果として、自殺に至ることも少なくありません。「自殺数と腸内細菌によって作られるセロトニンなどがなぜ関係してくるのか」と疑問を持つ人がいると思いますが、これが非常に深く関係しているのです。そして、日本人の腸内細菌の数がいかに減少しているかを検証してみましょう。腸内細菌の数は糞便の量と深く関係していて、糞便の半分は死んだ腸内細菌と生きている腸内細菌によって占められています。つまり、腸内細菌の数は便の量を調べればわかるのですが、日本人の便の量が戦後50年間で減少している、と指摘しているのは食物繊維の研究をしている兵庫県立大学名誉教授の辻啓介教授です。欧米化した結果、繊維質の摂取が極端に少なくなったことがその理由であると述べています。辻先生によると、太古のアメリカ千住民の糞便の量は約800㌘もあり、繊維質は150㌘も含まれていたそうです。一方、日本人ですが、もともと糞便の量も少ないのですが、それでも私たちの調査によると戦後直後には約400~350㌘糞便量がありました。しかし、それが現在は200~150㌘程度にまで減っています。およそ半分になってしまったのですから、これは驚くほどの減少といえます。糞便の量の減少と、それにともなう腸内細菌の減少は、食生活と深く関わっています。日本人の糞便や腸内細菌が減少しているのは、食をとりまく環境の変化によるものです。長生きの秘訣は、腸内細菌を増やすことだ!そうすることで病気知らずの体をつくります。(藤田先生は、腸は、第二の脳であるとも仰っており、また腸内細菌は、免疫細胞の70%を作ります。あらゆる病気も恐ろしくなくなります。と仰っております。)
米PR会社12カ国調査 「病気でない」だけでは不満足
日本人は他国の人たちに比べ「自分は不健康」と思い、生活習慣の改善に取り組む人が多いが、3分の1は挫折した経験がある-。こんな調査結果を米PR会社エデルマンが発表した。 昨年、日本と欧米、中国、インドなど計12ヵ国で18歳以上の約1万5千人に聞き取りをした「ヘルスバロメ-タ-」という調査で、日本から千人が回答した。全体的に健康状態が良いと答えた人は、12ヵ国平均で64%だった。先進国の多くが60~70%台、インドでは92%に上ったが、日本は33%で最低となった=グラフ=。 同社で健康分野を統括するナンシ-・テュレットさんは「医療水準の高い日本では、病気でないだけでは満足しない人が多く、評価が厳しい」と分析する。不健康の要因には、運動不足を挙げる人が64%と多かった。生活習慣の改善を試みたことのある日本人は73%で、平均の62%を上回った。その理由について「健康を損なう危険を感じた」と説明した日本人は42%と平均の26%を大きく上回ったが、「長期的に健康が改善される」などは平均を下回り、危機感の強さをうかがわせた。ただ、日本では改善を試みた人のうち36%が挫折を経験。平均の50%よりは良い結果だが、理由としては「健康状態に変化が見られなかった」が21%で最も多かった。テュレットさんは、日本で携帯情報機器などの情報技術を健康管理に利用している人のうち、64%が役立ったと感じていることに着目。「日々の変化がわずかずつでも見える、ゲ-ムのように楽しめる健康管理ソフトを広めれば、より生活習慣の改善が図れるのではないか」と提案している。
生きていることと生かされていることと
生命科学の進化は、年々寿命を延ばしています。特に幼少期の死亡減少が後押ししていることは間違いありません。だが、医療従事者の中でも懐疑的な見解に分かれる問題に健康寿命と要介護状態での寿命との間に7~8年の期間が存在していることのようです。そのことに、極論をおっしゃる意見あります。国は全国の関連機関を通して、健康寿命を推進し医療介護に要する費用を圧縮する方向へ目指すようです。医学的研究の成果は、その方向性の指針を示唆しています。
- アンチエジングドックの市民権の確立
- 既存の健康診断の目安より、自身の保持している身体のそれぞれの部位の年齢基準を測定し、より体力的に若々しい魅力を保持しているか。(血管年齢・骨質・肌質・脳年齢・体力テストなどで実年齢より若さを維持する)
- ひとつは、ミトコンドリアの活性化。もう一つは、伝承的健康基準の腸内環境の活性化、バナナタイプでするっとしてにおいが無い状態を、最低日に一度排便する。それは気持のよい経験です。
- 腸内の良好な環境確保が免疫力アップの基本です。
- 腸内菌のえさとなる、良質な食物繊維や繊維質豊富な野菜類を食す。
- ヨ-グルとなどの乳製品やキムチなどの発酵食材を常食する。
人は生誕児より腸内菌に代表される、善玉菌や悪玉菌、日和見菌、その他常在菌との共生によって生存が可能となります。その他大気中には数多くの細菌やウイルスが氾濫しています。それらの要因と共存・共生していく上で重要なことは、自己免疫力の強化です。だが、免疫力は100%万能ではありません。免疫力の始動行為が部位に炎症を誘発し、逆に身体に悪影響を施すことがままあります。免疫力の過剰反応も、大概は自身の悪しき行為が原因となることがおおいのです。究極が病気となるのです。日常生活で思い当たる原因究明が正常体への一歩であることを認識しましょう。
北大低温研が確認 冷凍技術開発に期待
氷の結晶が融点の0度より低い温度で解け出す際,2種類の水の層が現れることを、北大低温研究所の佐崎元准教授(結晶成長学)らのグル-プが、世界で初めて確認した。これまで未解明だった仕組みの発見で、滑りやすいスケ-トリンク作りや新たな冷凍技術の開発にもつながると期待されている。研究成果は9日、米科学アカデミ-紀要(電子版)で発表された。
氷の結晶は0度より低い温度でも、表面がごくわずかに解けて「表面液体相」と呼ばれる水が現れていることが知られている。凍結路でタイヤが滑るのも、この液体相の存在のためだが、出現する過程の観察は難しく、実際に確認した例はなかった。佐崎准教授は、水分子一つ分の高さ0・37ナノ㍍(1ナノ㍍100万分の1㍉)まで見ることができる「レ-ザ-共焦点微分干渉顕微鏡」を、オリンパス(東京)と共同開発。この顕微鏡で氷の結晶の表面を観察したところ、氷点下1・5度以下で結晶表面は解けずに成長するが、氷点下1・5~同0・4度では表面が溶け始め、水滴のような形の表面液体相が現れた。さらに温度が高い氷点下1・0~同0・1度では、水滴の下に、さらに薄い層の液体相が生成された。氷が解ける時にできる液体相は、これまで一つの水の層だと考えられてきた。今回初めて見つかった水滴と、その下の薄い層は互いに混じり合わず、二つの水は性質が異なることを示した。佐崎准教授は「一種類だけと思われていた表面液体相が、実は2種類存在しており、通説を覆す結果となった。同じ水の分子でありながら、なぜ性質が異なるのか、さらに解明したい」と話している。
広島大などのチ-ム
C型肝炎ウイルスと結合して肝細胞を感染させるレセプタ-(受容体)の働きを持つ新たなタンパク質を広島大の茶山一彰教授(消化器・代謝内科)と米イリノイ大の研究者らのチ-ムが突き止め8付けの米医学誌ネイチャ-メディシン(電子版)に発表した。 このタンパク質は「NPC1L1」と呼ばれ、コレステロ-ルを吸収する働きがあるとして知られていた。茶山教授は「NPC1L1の働きを阻害できれば、感染効率は著しく落ちる。新しい治療法の開発が期待できる」と話している。チ-ムは、人間の細胞を使った実験でNPC1L1の働きを抑える薬剤「エゼチミブ」をC型肝炎の細胞に添加し、すべての遺伝子型ウイルス量が減少することを確認。さらに人間の肝細胞を移植したマウスにエゼチミプを投与するとC型肝炎ウイルスを投与しても感染が抑えられた。C型肝炎ウイルスが肝細胞に侵入する際に結合するレセプタ-は、これまでに複数種が判明しているが、レセプタ-の働きを阻害するC型肝炎の治療薬などはない。エゼチミプは高脂血症の治療薬として市販されており、茶山教授は「C型肝炎にも有効かどうかは治験が必要」としている。
生命科学の進歩は自らの実践時代に入った事を示唆
長寿遺伝子を活性化させるとあらゆる生活習慣病を是正することが出来る。長年の研究成果により確証が得られたとの、21世紀初頭の報告が人類自らの実践で確認時代に入ったことを示唆しています。
- ポイントの一つミトコンドリア
- 地球が現在のような酸素を主原料とした大気に覆われた状況下で、大半の動物の身体を形成している細胞ひとつずつはミトコンドリアとの共生が最良である。
- 役割は熱エネルギ-を生産していることで、解糖系との二つの併用による一つである。
- 呼吸系と称され、解唐系に比べて38倍もの効率的機能を有する。
- ATP(アデノミン三リン酸)生成し、筋肉の原料となる。
2. ミトコンドリアの減少と劣化状態
- 人はそれぞれの個性的思考によって行動します。それは細胞一つずつに備わった遺伝子がつつがなく連携し活動することです。
- 誰しもが持ち合わせている遺伝子も、日常の規範の差異で眠ったままの人や活発に機能している人がいます。
- 長寿遺伝子が活動し約100種類もの関連機能を活性化している人とそうでない人との違いは、1日当たり余分に2時間動いているかだと。(他のより楽な方法の選択、車など・・)
- ミトコンドリアは猛毒である活性酸素を排出します。自らは防御作用を有していないため細胞膜からの反射にさらされます。(劣化と減少)
- 人は体内で抗酸化剤を生成し、中和作用が働きます。だが、栄養バランスを老化作用が顕著で食事だけでまかなえ切れないとより老化作用が増幅されていきます。
3. 健康寿命はミトコンドリアの正常な状態での数的確保!?
- 生涯にわたって、ミトコンドリア活性化の方法が解明された。
- 抗酸化剤とポリフェノ-ルの一種であるレスベラトロ-ルの摂取である。
- レスベラトロ-ルの量的臨床結果は解明されていない。
- 最終研究結果を待っていては、自身のために間に合わないのでは??
4. 未解明な部分は自らの体験と他の人の情報網の活用で・・・・
5. もう一点重要なことは、如何に免疫力をアップさせるかです。 この点に関し別項に記載します。