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転倒予防「日ごろの対策は」

2007-12-10 15:30:00 | 健康・病気

筋トレ励み保護具活用

100_0057 「冬、靴の底滑り止め、頭に帽子、両手は出し                            て歩く」(75歳男性、札幌市)。「テレビを見なが                           らももに力を入れ、台所ではつま先立ちを心が                            けている」(70歳女性、網走管内)。「決して急                            がず、時間には必ずゆとりを持つ」(71歳男性、                           札幌市)。「仲間と週一回体操をしている」(72                             歳女性、十勝管内)                                            札医大と北海道新聞社が昨年、高齢者を対象                            に行った介護予防意識調査で、「転ばない、転                            んでもけがをしないための対策」の答えの一部だ。                            自由記入だったが調査の回答者860人の3割が、                         普段心がけている各自の防止策を書き記した。                            札医大講師の小島悟さん(37)=理学療法学=は「多くの人が、                 工夫している実態が分かった。こうした日ごろからのこころがけ                  が大切」と指導する。転倒しない、転倒してもけがをしないための                 具体策として、小島さんは、からだづくり、環境づくり、けがをしない                            対策づくり-の三つを挙げる。からだづくりは、①柔軟性を高めるス                            トレッチ②力をつける筋力トレ-ニング③安定して立ったり歩くため                            のバランストレ^-ニング-などの運動だ。                                  

           ◇ ○ △

このうち、家庭で簡単にできる五つの下肢の筋力トレ-ニングを、                            小島さんに紹介してもらった=図参照(クリックで拡大)=。「立った                            り歩いたりするときに重要な筋肉、抗重力筋を鍛えましょう」つま先                            上げは、足首を上げときに使う、主にすねの前側の前脛骨筋、もも                            上げは、ももを上げるときに使う、脚の付け根の前側の腸腰筋を、                            それぞれ鍛える。いずれも、転びやすい「すり足」防止につながる。                            つま先立ちは、地面をけって前に進むのに大切な、ふくらはぎの下                            腿三頭筋、ひぞ伸ばしは、立ったり座ったり、階段の昇り降りなどに                            大切な、ももの前側の大腿四頭筋、脚の横上げは、安定して立つの                           に大切な、主に脚の付け根の横の中殿筋の、強化に役立つ。                              運動は「ゆったりとした気持ちで、呼吸を止めずに数を数え、上げ下                           げにそれぞれ三秒ぐらいずつゆっくりと行う。正しい姿勢と、動かして                           いる筋肉を意識することも大事。無理せず、痛みなどがあったらすぐ                           やめること」と助言する。小島さんによると、こうしたからだづくりの運                           動は、地域の保険所などが実施する健康づくり教室や転倒予防教                            室などで教わることができる。    

            ◇ ○ △

二つ目の環境づくりは、家の中の整頓、段差に目印、冬道に砂をまく、                          注意力を高めるなど、転倒につながる身の回りの環境要因を解消する                          ことだという。                                                           三つ目の対策には、転倒によるけがを防ぐ生活用具がある。大腿骨                           を骨折から守る肌着ヒッププロテクタ-は、腰の左右に厚さ1㌢程度                           の衝撃吸収用パットが入っている。小島さんによると、着用者は非着                           用者に比べて大腿骨頸部骨折の発生率が五分の一という海外の報                          告例がある。福祉用具を製造販売する、特殊衣料(札幌)によると、                           価格は七千~八千程度。保護帽子「アポネット」は五年前、札幌で開                          発された。衝撃剤が頭への衝撃を吸収し、けがを防ぐ。「開発当初は                          冬道用だったが、今では室内用やキャップ型のスポ-ツタイプなども                           あり、種類は豊富」と、製造する同社統括部長の藤本欣也さん(51)。                          六千~一万円程度。このほかにも、かかとの部分も含めて足全体をし                          っかりと包む室内履きもある。スリッパと違って簡単には脱げない。                           同社によると、千五百円程度から。これらはいずれも介護ショップなど                           で扱っているという。

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