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心臓が“がん”にならないわけ?

2010-08-24 17:00:00 | 健康・病気

心臓の主なポイント

  1. 心臓は1日10万回も拍動し、8㌧もの血液を送り出しています。
  2. 心臓の一部には自分で動く(自動能)を持ったペ-スメ-カ-細胞があり、一生働き続けます。
  3. ペ-スメ-カ-細胞には、カルシウムイオンチャンネルがあり、これが開いたり閉じたりすることでカルシウムイオンが出入りし、収縮が行われるのです。

がんというと、肺がん、胃がん、食道がん、肝臓がん・・・・などなど、体のいろいろな器官にできます。でも、心臓がんというがんは、ほとんど耳にしたことがないはずです。それはなぜでしょう。心臓は、ほかの器官にくらべて、がんへの抵抗力が強いのでしょうか。この秘密をときあかすには、まず、がんとは何か、また、どのようにしてできるのか考えてみる必要があります。人間の体は、すべて細胞というものでできていて、普通は、分裂して、古い細胞は死に、新しい細胞に置きかわっていきます。これを増殖といいます。正常な細胞は、体全体の調節のしくみのもとで分裂し、増殖しています。ところが、大量の酒や、たばこのけむりなどのせいで、正常な細胞の調節のしくみがこわれ、勝手に分裂を繰り返して増え、周りの器官のはたらきをそこない、ほかの器官に移り、しまいには命をうばいさえするのが、がん細胞なのです。(原因になる物質を発がん性物質といいます。)がん細胞は、もともとの細胞が分裂し、増殖する器官にできるわけです。胃や腸などの細胞は、増殖が活発なので、がんになる可能性は高いのです。ところが、心臓をつくっている筋肉(心筋)の細胞は、まったく増殖をしない、特別な細胞です。つまり、心臓は、増殖をしない細胞でできているので、がんにならないというわけなのです。

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