゛まるかん人゛プラトーク

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「地域存続」目指す厚岸の酪農家

2010-03-02 18:11:19 | ほっかいどう関連情報

ひと2010 樋浦 泰夫さん

100_7481 「100を生産するなら、一人で100を作るより、10人で10を作る方がいい。10通りの発想があれば、力が生まれる」 過疎の酪農地帯に暮らす者同士、支え合ってきた。その思いが、言葉ににじむ。釧路管内厚岸町トライベツ地区で乳牛約80頭を飼う。標茶高校を出て家業を継ぎ、懸命に働いて、気づけば地域は存続の危機にあった。高齢化と後継者難。今の世帯数15はピ-クの4分の1だ。協力して営む葬儀も、総出で準備する収穫祭も、続けられるか危うい。営農する13戸で昨年6月、「トライベツの未来を考える検討委員会」をつくった。委員長として仲間と知恵を絞り、今年1月、道内酪農界では珍しい「地域存続」の構想をまとめて、全15戸の合意を取り付けた。共同で農業法人をつくり、各農家の生産性を高める飼料センタ-と、離農者の受け皿となる酪農場を運営する構想は、離農跡地を取得して規模を拡大する流れの逆を行く。「規模拡大でいいじゃないか」と言った若手農家に、「地域に人がいること」の大切さを説いた。家庭や経営の事情が異なる農家が歩調を合わせるのが、そう簡単でないのは承知の上。「難しいから面白いべや」と笑う度量と明るさがある。新潟から戦後入植した両親と、妻、長男一家の8人暮らし。ミステリ-小説を愛読する。厚岸町出身。50歳。

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